表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
龍人な少女の召喚記~一人一人が主役な舞台の世界~  作者: スカイア=ライメト
第二部:クラン編 第三章:誰かが描く贄の戦争
93/114

第八十九話 産まれ墜ちようとする者

 直すのを忘れて、他の作業をしてました。投稿したのは忘れて下さい。誠に申し訳ない。清書して一日遅れで再投稿です。内容は殆ど変わりませんが。

 所変わって移動基地ベイサーへ。大分中は喧しさで溢れていた。静鈴は店を広げるかの様に、刀の手入れをしている。生産陣は武具やバイク、ドローンなどの機器を整備するようだ。他の面々も武具の手入れに勤しむ。例外と言えば、怪我を治療している八塩とされている出雲、召喚獣のアフターケアをしている鴉狐だろう。全員に共通しているのは、弛緩した空気と休憩時間と言う共通認識だ。離れた場所で、あの災厄の前兆が起こっているとは知る由もない。気が付いていたのなら、ある程度の対策は取れていただろう。

 これは、運営の予期しないイベント。用意していなかった物だ。このゲームの基幹、基底として存在するAIがあるため、常に学習し常にシミュレーションを行うことで得た結果だ。予め設定を組み込んでいたとは言え、今に繋がったのは世界の決定と言えよう。

 その災厄が何を齎すのかは分からない。だが、それが果たされた結果のみが答えてくれる。この世界に変革を、祝福を、禍根の何れかを見せるだろう。さて、帰投途中の鴉狐達は、この戦争の報酬に何を望むのか。おおよそ国を造るための権利だろう。望んでも中々手に入らないからだ。

●◆●視点変更●◆●

 あの青ローブは何者だ?普通のプレイヤーだったら、あそこまで強い魔術が使える訳ないしなぁ。レベルアップしても、新しい魔術を覚えられる筈がないからさ。どこかに居る魔術士の誰かに師事をしない限り、あんな強力な物は使えない。〔竜国〕以外の場所だろうな。噂も聞かなかったし。これ以上は考えても無駄かな?まっ敵方だけど、アドバイス通りに強くならないと。具体的じゃなかったがな!

 やはり、新たな召喚獣を探す旅に出た方が良いのかも?希望は乗れる鳥が良いかな。移動選択の幅が広がるし。幾ら東雲でも、水上は走れないよな?…空を飛べるなら、手札の幅が大幅に広がるから!鳥瞰して指示を出したり、上空から落とした影を操作出来るし。生産陣に爆弾を作って貰えば、爆撃機の真似事も出来るしな。夢が広がる。

「鴉ちゃん、魔力は残っていますか?あれば欲しいのです」

「あーっと、今は倦怠感が出そうだから勘弁して」

「そうなのですか。残念なのです」

 と言うか軍用車っぽい装甲車を管理しているのが、二人だけとか大丈夫か?俺が行った所で、変わりはしないだろうけど。魔力バッテリーとしての役割しか、果たせないだろうし。帰るまで魔力を回復しながら、ゆっくりしていようかな。


 帰ってきたぞ設営中の拠点に!でも作業は進んでいるらしく、辺境にある都市みたいな外観にはなっている。外側だけで、未だ中身は全然だけど。お?運営から通知来てる。何々、今回のイベントから国家を創れる様になったと。ある程度は予想していたとは言え、公式決定は安心感があるな。さて、開拓作業に戻ろ…。

「鴉!」

「あん?どうしたの?そんなに慌てて」

「いや何、戦力強化の為に、鴉狐には開拓作業を辞めてもらう。人手も増えたしな。こちらが進めている合間に、召喚獣を増やすか質を高めてほしい」

「あー分かった。旅の準備が終わったら、直ぐに出ようかな」

「宜しく頼む。他の人にも同じように言ってあるからな。安心しとけ」

 旅の準備をしないといけないか。一人旅だし、そこまでの準備は要らないか?野営セットと路銀、食料に替えの服を数着で良いかな。そうと決まれば準備して、行くとしようか!野営セットは生産陣の所に行って、食料は食糧庫に、替えの服と路銀はルバリアさんに相談しよう。生産陣は…技術開発・研究所に居そう。あいつらは基本的にあそこに引きこもってるし。

 そこにも居ないなら、格納庫か試験場かな。ルバリアさんは開拓本拠点の財務室か自分の工房に居るかも?と言うかいつの間にか建設していたのだろうか。建築技術が高くない?中々居ないと思っていたら、格納庫で何か作業をしているな。あれは…バイクか?ああ、あいつらが借りパクしたからか。それの調整とかかな。

「おや、鴉狐さん。何かご入り用ですか?あっと丁度良い」

「野営セットを借りたいんだけど。えっと、何が?」

「こちらが野営セットです。鴉狐さんに、専用のバイクを贈ろうかと思いまして」

「ありがとう。何で急に?」

「以前試験したバイクを調整したので、長距離遠征に使用して頂けないかと」

「あー分かった。良いよ」

 東雲に乗っても良かったのだけど、休憩してもらおうか。最近酷使してる気もするし。何かと移動に便利だからさ。色々と作業してても、自動運転みたいに進むから。

「では、説明します。前回と違う点は、魔力バッテリーを多く積みました。その為、上限までの充填には時間が掛かる分、長距離長時間走行することが出来ます。又、アシスト機能も多数搭載しており、快適な運転を約束しましょう。ただ、その他の戦闘等機能は追加しておりません。二足歩行型支援機の案も出ましたが、ティタン並みに材料とコスト、時間が掛かると計上した為、断念しました」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ