第五話 二回目の契約と検証
さて、〔白の武者〕は何処かな?
ん・・・あれか、姿は〔黒の武者〕を白に塗りたくった感じか。身長は〔黒の武者〕よりデカい位かな?見える範囲での武器は盾?と太刀?・・・かな?〔黒の武者〕と同じ匂いがするのは気のせい・・・だよな?気のせいで有ってほしいなぁ。
観察はここまでにして、戦闘をしますか。
今回は〔黒の武者〕に指示出しながら戦かうから、前回よりも難易度上がりそう。
だけど〔召喚術士〕だからね、慣れなきゃ駄目か。
よし、行くか!
むーやっぱ、きついな。指示しながら戦うのが、こんなに難しいとは思わなかったなぁ。でも、後少しで倒せそうだね。
「はぁぁぁあ!」
[鴉狐のレベルが4上がりました]
うし、倒せた。お、レベルが4上がったか。んな事より、〔白の武者〕を召喚しますかね。
出現位置は自分の隣、召喚獣の選択は〔白の武者〕、魔力の消費は〔黒の武者〕と同じか。んで、召喚っと。
「【召喚術・召喚:白の武者】」
造形は大体同じで、〔黒の武者〕の色を白くした感じで身長が大きい位だね。目が在る筈の場所には、〔黒の武者〕と違って青い光が在るな。武装は太刀、脇差と白い盾――――武装?いえ、防具です――――これ、材質木かな?・・・触ってみたら木でした。白く着色しただけの木でした。金属ですらなかったよ。いや、こう考えるんだ戦国時代も盾有ったけど、木だったと。そういう風に考えれば、普通?・・・普通だな!
んー今の戦いで検証したい事が出来たんだけど、一面赤褐色の場所で検証したくないね。うーん、綺麗な所に行こうかな?うし、そうしよう。一番近そうな所は・・・お!あの森にしよう。んじゃ早速移動しようか。
あ、〔黒の武者〕と〔白の武者〕を先に送還しようか。送還の鍵言葉は・・・これ呪文詠唱いるんだ。解除の一言だけで良いのかと思ったよ。ええと、「召喚の門よ閉じよ」だけでいいのか。んで鍵言葉は【召喚術・送還:】ね。
へー魔力の消費は無いんだね。よし、少し恥ずかしいけど呪文詠唱しちゃおっかな。多分もっと恥ずかしいのを後々言いそうだしねぇ。
「召喚の門よ閉じよ【召喚術・送還:黒の武者】」
「召喚の門よ閉じよ【召喚術・送還:白の武者】」
よし、終了!さて、あの森まで少し走ろうか。
到着っと。さて、検証したいことは、二つあるんだよね。
一つ目が、召喚するために必要な発動工程の出現位置の指定、召喚獣の選択、魔力の消費、召喚術を完全に発動するために鍵言葉を唱えること。それらの順番を変えたり、一部を無くしたり、途中で消してみたりね。
二つ目が、戦闘中にほんの少しだけど〔黒の武者〕の技量が上がった気がするんだよね。気のせいかもしれないけれど、検証してみる価値はあるんじゃないかな?と思ってね。
よし、そうと決まれば早速・・・げ連続ログイン時間が後、三十分もないね。ログアウトしたいんだけど、次ログインする時、安全地帯じゃなくなるから、襲われるんだよなぁ。プレイヤーとか敵性モンスターに。
如何しようか。いったん戻るにしても、途中で強制ログアウトさせられるだろうしなぁ。あ、〔黒武者〕と〔白武者〕ってログアウト中どうなるんだろうか。ここは実験も兼ねて、召喚したままログアウトしてみますか。
ログインっと。よし、召喚したままになってるね。これからは安全地帯じゃなくてもログアウト出来るのか。まぁ過信は禁物だけどね。だって弱いし。
よし、ログインしたことだし一つ目の検証しますかね。先ずは魔力の消費を抑えてみようか。え?ゲームの仕組みはどうしたんだって?んなもんねぇよ、消費した魔力は基本の値であって、別にあの数値じゃなくてもいいんだよね。1から順々に上げていくか。
検証結果
魔力消費量 結果
・1 発動せず
・2 体の一部(ほんの少し)が出ただけ
・3 体の一部が出ただけ(イメージした部分)
・4 体の上半身か下半身が出た(イメージした部分)
・5 全身が出た
・6 少しだけ強くなった
・7 6よりも強くなった
・8 7よりも(ry
・9 8より(ry
・10 9よ(ry
こんな感じになったね。つまり、魔力の消費を抑えると発動しないか、体の一部が出て、基本の値を超えると消費した魔力に応じて、強くなるのか。魔力の消費を抑えた場合も、使えるとは思うんだけど今は無理かな。慣れてないし。
二つ目の検証は、長期間に為るから追々やっていこうか。