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龍人な少女の召喚記~一人一人が主役な舞台の世界~  作者: スカイア=ライメト
第一部:道中編 第二章:〔聖国(笑)〕、〔帝国〕
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閑話 ある日のある場所で

 薄暗い部屋に、大きなディスプレイ(画面)が何枚も浮いている机で、キーボード(鍵盤)にも本にも見える物で何かの作業をしている男(?)がいた。ディスプレイには様々な風景や人、町が映っており、何処かゲーム画面にも見える。

「んーやっと大規模なメンテナンスが終わったー。後は世界の基幹AIが調節してくれるでしょ。イベントを考えねば」

 そう言って伸びをした男(?)は奇妙な格好をしていた。服は法衣にもジャージにも見える服を着ており、場違いにも合っているようにも感じる。顔の上半分は布らしき素材で隠されており、とてもでは無いがその大きなディスプレイを見えるとは思えない。下半分は口角を上げて微笑を浮かべていた。

「さて、うちの相方は起きてるかねー。そろそろ起きても良い時期なんだけど」

 男は立ち上がり、ドアノブに手を掛けた。窓を開けた先は男(?)の奇妙さとは違い、普通の廊下に見えた。




「最近部屋に籠りっぱなしだったからなー。来客が来てたらどうしたもんか。短気な奴が来てないと良いけど」

 着いた先は緑を基調とし、ピンクや白、黒も使ったドアの前だ。

「起きてるかなー。お、起きてる。おはよう」

『おはようございます。どの位眠っていまたか?』

「何時もより早いよ?」

『そうですか』

 ドアを開けた先は、何故か巨大な樹が生えており、その傍らには大きなベットに腰掛けた目が虚ろな緑髪の女性(?)が居た。周りの風景も部屋ではなく、星空や山々に囲まれた場所だと分かる。しかし、山に見えた物は浮いており、山と言うより浮島に見える。現実では在り得ない光景がそこには広がっていた。

 緑髪の女性(?)が話したかと思ったが、口が開いてはいなかった。

「お仕事ある?」

『いえ、特には無いです』

 緑髪の女性(?)はベットに腰掛けながら、何処からともなく少し大きめの箱を取り出し、開けた。

「そのお菓子好きだねー」

『美味しいので』

 箱の中には様々なチョコ菓子が詰まっており、次々にしかしゆっくりと味わいながら食べていった。

「糖分取り過ぎじゃない?」

『形と味を似せただけの代物ですよ?前にも言った覚えがあります。老けました?』

「皮肉が過ぎるよ。神様はボケないって、老化が無いんだもの」

『雰囲気は変わりますよ』

「そう言ったって、後何万年経てば良いのさ」

『それもそうですね』

 奇妙な男(?)は神様であるらしい。神々しさも威厳も何も無いが。

「んじゃ、戻るわ」

『此処に何しに来たんですか?』

「お仕事の有無と気分転換に」

『少し待ってください』

「ん?何かあるの?」

『来客ですよ。この神気は四本腕ですね。対応宜しくお願いします。寝るので』

「おいこら付き合え」

『嫌です』 

 奇妙な男(?)と緑髪の女性(?)が言い合っていると、ドアから四本腕で褐色の肌の男が入って来た。

「いよーお二人さん。元気にしてるか?」

「帰れ」

「ひでぇなあおい!お前さんが折角部屋から出て来たと思ったのによお」

 何時の間にか置いてあった三人掛けのソファに、四本腕の男は座った。

「それで、お前が来たからには用件が有るのだろう?」

「ああ、あるともさ。お前に頼むなら一つだけだろ。移住依頼だな」

「他にも適任は居るだろ何で俺なんだよ」

「そりゃあ、お前の管轄だからよ。てか仕事をしてりゃ分かんだろ」

「はぁ。何時もすまんね、依頼理由は」

 ため息を吐きながらも奇妙な男(?)は、四本腕の男の向かい側にソファを出し、真面目そうに見えるオーラを出しながら座った。

「ちいとばかし他の世界線に影響が出やがってな。お前の管轄じゃない所だな、お前の管轄内だったら口にはださねぇよ」

「何時もの奴か。何処のどいつがやったのさ」

「その世界の神と呼ばれる高次の存在だな」

「どの階位に至ったのか?」

「多分三位だな。加える程の能力も持ってねえからな。それに管轄を任せるタマでもねぇしよう」

「ソイツが生まれた世界の破壊はするのか?」

「そりゃあするだろ。俺がやってやっから安心しな。体が鈍ってしなあ!」

「分かった。近々やろう、他には?」

「ねえよ。それと嬢ちゃん元気になってきたな、いやそうでもねぇか?」

「いや元気には為ってるさ、食ってるからな」

『食べてませよ』

 後ろでモスキート音でプリプリと怒っている緑髪の女性が、奇妙な男(?)の後ろに隠れながら現れた。

「んじゃな!速くやっとけよ」

 そう言いながら、四本腕の男はドアから足早に出て行った。



「はいはい。余計な一言が多いぞ、全く」

『何時も仕事が遅いからでしょう』

「他の作業もやってるからですぅ!」

『趣味でしょう?』

「ぐうの音も出ません」

『声は出ているのでまだ大丈夫です』

「鬼畜だねぇ」

この言い合いで、お互いの仲が険悪では無い事が伺える。

「そんで、食えてるの?」

『何を指してるかは察せますが、感情の残滓と太陽神の発す光と水神の水しか食べれませんよ。ボケましたか?』

 神々の力を使って、光合成を緑髪の女性はしているようだ。言葉を聞いてから周りの風景を見ると、神々しい光が見てとれる。

「いやボケて無いからね!増えて無いかの確認だよ」

『増えはしませんが。ただ、漏れる量は変わって無いので段々と貯蓄は出来てますよ』

「言葉をちゃんと言えよな。魔素(エーテル)ってさ」

 そして、光合成で作られたのはATP(エネルギー)ではなく、魔素らしい。

『分かってる事を常々言う程貴方は馬鹿でしたか?』

「酷いな!後、根は張れてるの?」

『勿論張れてますよ。知的生命体が切っては為らない大樹だと偽装してますから』

 ここでの根は比喩ではなく、本当のようだ。

「あー世界樹(ユグドラシル)とか生命の樹(セフィロト)の事だな」

『ええ、私はこれから寝ますので出て行って下さい』

「またな」

『おや、今回は素直ですね』

「仕事が有るからな」

 と言って、奇妙な男(?)はドアから出て行った。

 息抜きがてらに書いてみたのですが、どうでしょうか?本文とかなり文体が違う様に、試験的にしてみましたが如何(いかが)でしょうか。

 キーボードが止まりそうなので。

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