第三十話 我々は敗北したのだ。オネェと言う人種に
ハハハハ。何故か、何時もよりルバリアさんの動きが速かったんだけど?分身の術使ってない?残像見えたけど。
え?ほんとに居るの分身が?分身等が三人を超えた時点で諦めたよ、数を数えるの。分身達に何着着替えさせられた事か、ゴスロリ系の可愛いのから、どっから持って来やがったか分からないブレザー系の制服とセーラー服、ナース服にバニースーツとかね。しかも持ってきたのが全種類の色違いもあったよ。
もはやコスプレになったよ、和服で良いよ和服。洋服を着ろ?其れ着るんだったら和服系の洋服風カスタムが良いね。んで、着せ替えられた中でも良かったのが、白と青が基調の狩衣のスカートカスタムだな。そんで、買っちゃったよ二万五千セルで。リアルでのお高めのコスプレ衣装に近い値段がするのですがこれは。
烏頭は烏頭で、執事とかバーテンダーのクールでカッコイイ系、百八十度方向性を変えた女装、女装をしたら男の娘になったんだけど、中性的な顔だからか?ゲテモノ系の服も着せられてて、その着せ替えを見たら噴き出しそうになったのは、ご愛敬だね。
ゲテモノで着た中で面白かったのは、触手が裾やら袖口やらから生えてるコスプレにさえならないSAN値直葬をお見舞いしやがるTシャツ、致命的で壊滅的にセンスが無さすぎて在庫が有り余って九十%OFFの処分セールに出されてたシルエットだけは童貞を殺す服、後ろが半裸に為れる褌セットのブレザースカートの制服擬き、天狗と白鳥が合わさったようなパンツ搭載の妙にリアルな筋肉スーツ、美少女の絵がプリントされた全身タイツ(顔が見えない)だね、しかも布が上等だったから質が悪いよ。素材が綿や絹とかの天然繊維位しか無いのにねぇ?ルバリアさんよ、もはや人のする所業では無いよ。あ、この人〔巨人族〕だったわ。
ファヴは主にゴスロリやスポーティ系、クール系の服を着せ替えられてて凄く可愛かったです。うん、素材が良いからね。何でも似合うよ。え?ゲテモノ系?着せるわけ無いじゃないですかーやだー。着るのは烏頭だけで十分だよ。お腹いっぱいだよ腹八分目超えたよ。
ソティは髪色のワンピースと作業着、レギーナとノーディンは似たような物。何で名前が分からないかって?コスプレしかしないからだよ。
冒険者ギルドで、魔物の討伐依頼を受けたと思ったら何時の間にか、達成してたりと色々な事が有ったけど町中を見るだけも楽しかったよ。娯楽がかなり発達してて、カジノやら競馬があったけど今は旅行の途中だし、無駄な散財したく無かったから寄らないようにしたよ。うん、明断をしたな。烏頭の馬鹿が行こうとしたからな。
外食――――野営が外食に入るとしたらだけど――――をしたんだけど、和食系や中華系、フランス料理風、イタリアン料理風とかの様々な国の料理が集まってて、此処は日本の都市かって思う程だったね。見てて飽きない、隣の〔聖国(笑)〕とは比べ物に為らない。月と鼈だけど、鼈に失礼と思う程だよ。
スラム街が異様に少なかったのも特徴かな。低所得層が住むような所でも、活気が溢れてたしね。帝国民なら無料で通える学校――――職業訓練校――――が在ったりして、時代が合って無い気がするんだけど。まぁ、〔和国〕が江戸時代の風景の近代世界だからね。違和感は少ないかな?初期三国の一つの〔皇国〕ってどんな感じに発展してるんだろう。行った事が無いけど、他の二国がかなり中世の世界観から浮足だってるんだから、〔皇国〕も期待出来るよね。んーだけど、〔聖国(笑)〕と〔和国〕の隣国だけが逆に発達して無いとか?
「この町も堪能したし、次の町行かない?」
「カジノしたかったでござる。我が心は創傷を負ったであるからに」
烏頭のキャラがブレッブレ何ですがこれは。てか、着替えの事まだ引きずってるのかよ。
「烏頭、口調を戻したら?」
「何ででござるか?」
「唯単に、糞ウザいから」
「あぁ、創傷が蓄積されていくでござる」
うぜぇー
「ぶっしーちゃん、静かにしなさい?次の街ねぇ。行っても良いわよぉ」
賛成かな?
「・・・ん・・・眩し過ぎる」
段々陰キャに!?
「はい、人工的な光が夜にも煌々と輝いてるのが頂けないかと。私は松明や蝋燭の暖かな光が好きですね」
ソティの語彙力が凄く上がってる!まぁ、買い物場所に本屋を選んでた位だからね。凄く植物紙が安くて嬉しいよ、この町の全体的な物価もね。この安さ産業革命でもしたの?
「まぶしぃのー」
ルバリアさんのが移った?
「そうなの~」
同調のし過ぎは、自己の考えを押し通し難くなるよ?まぁ、まだ若いから時期尚早だと思うけど。
狩衣のスカートカスタム?イメージはあれだよ東方に居るじゃんけ、白い髪の頭良いのかアホの子か分からない凄く可愛い娘。名前を伏せるなって?
物部布都だよ