第百十話走れー
リアルの時間が足りなくて、投稿が二回分遅れました。ごめんね!後、今年は何時も以上に更新が不安定で遅くなるかも。凄く忙しいからね。時間が取れたら更新する予定。…胃がやべぇ。
「先ずは、それを着用したまま走り込みをしてもらいます。体力を付けて頂きたいです。多少とは言えステータスの足しになりますしね」
…まさか、走るのか?この格好で?……目が座ってやがる。これは本気の目だ。…碌な事にならなさそう。
「先ずは鴉さんの限界を知りたいので、百メートルレーンがあります。そこで走れるだけお走り下さい」
マジかよ。上限無しとかキツイにも程がある。…仕方ない。走ってやるよ!
うぐ。体が重い。俺ってこんなにも動けないものなのか?で、でも良いペースな気がする。足はまだ動くからな。あ、あれ?急に力が入らなっ!
「まさか。2周目でダウンするとは思いも寄りませんでしたよ。これでは試験の実験になりませんね。仕方ありません。これより、鴉さんは体力でどの程度の補助が必要になるのかの実験にしますか」
俺もだよ。もう少し走れると思ったのだけどな。体が持たなかったよ。やっぱり体力の無い術士には無理だろ。と言うか最後、何て言ったんだ?声が小さくて聞こえ難かった。
「では次に、動作補助や身体能力の強化を稼働させた状態で走り込みをしてもらいます」
き、休憩を取らせてもらえないかな?このままだと息切れで死んでしまう。
「鴉さん。我々には時間が無いのです。ティタンの本格運用を国家樹立と同時にしなければなりません。勿論、術士以外でのパイロット育成はしています。ですが、人材の幅は広いことに越したことはありません」
分かった。よく分かったから、その目は止めて。純粋に怖いから。
「さて、素早く手際良く動いてもらいますよ。何、今度は補助が在りますのでより良く動けるかと」
死んでしまう。
「大丈夫ですよ。心肺停止したら強化外骨格シリーズに標準で備わる、体外式除細動器が稼働開始しますので問題ないです」
それは問題しかなくないか?何その心肺停止前提の運動って。…字面にしたら危険さが増した。…おおっと、身震いがしてきたな。怖っ!で、でもゲームだからそこだけは安心かな。…でも体感型やだから恐怖心は味合うと言う。き、気にしたら負けだな!
ふ、ふう。息は整ってきた。良し、いける。いや、いってやる!気合注入。根気も注入。
「結果は、火を見るよりも明らかでしたね」
そ、そう言うなって。こ、これでも頑張った方じゃないか!ニ倍だぞ!
「補助付きで四百メートルですよ?」
…俺、有資格者に成れないかも。いや、術士だし。そもそも直接戦闘する方が間違っているのだし。く、悔しい訳じゃないから!そんな事は全然思って無いんだからな!…一旦、気を鎮めよう。これ以上は悪い方向にしか進まない気がするし。
「で、でも術士だし?仕方無くない?」
「…もう少し体力が有ると嬉しいのですが…身体能力補助に、魔力のリソースを増加する事対処をしますか。そうなると、魔力消費が激しくなりますね。では、少々時間を頂きます。調整をしますので、微動だにしないで下さいね」
微動だにとか無茶言わないでくれないか?いや、出来るけども。疲れている人に言う言葉ではないな!もう少し労る心を持って…はい。済みません。手伝うって言ったのに役立たずで済みません。申し訳ない気持ちは持っているさ。でもな?それでも俺の体とか心とかは労って欲しい訳よ。
「はい。調整が終わりましたので、動いても良いですよ」
お?案外速かったな。もっと時間を掛けて、苦痛を与えるのかと思ってた。いや、急いでいるって言っていたし、そんな事をする訳が無いか。ただ単に俺の妄想なだけだった。
「んー。大分動き易くなったかな。でも、魔力消費が多いのな」
「それは、勿論ですとも。魔力を身体能力補助に使用しているのですから。当たり前ですよ?それでも、一応は魔力の回復補助術式を刻んでいるのですが…」
うん、そうだよな。俺が悪かった。だから、そんな軽蔑した様な光を失った目で見ないでほしい。地味に威圧感が在って、竦み上がってしまうからな。
「では、先程と同様に走り込みをして下さい」
おお!体が軽く感じられる!でも、魔力消費での倦怠感がある。何だこれ。心と体の状態が一致していない。…気にしたら負けかな。まぁ、俺は英霊を召喚し続けていますし?このぐらいだったら許容範囲内だけどな?
「今回は先程と比べ4倍ですか。好成績ですね。ですが、本音を言うなら2キロは余裕で熟して頂きたいものですね」
「し、仕方ないじゃないか!こちとら中身は健康に気を使って、歩くことしかしてない壮年の成人男性やぞ!」
「…昔の話ではないですか。今ではまだ青年と呼べる歳ですよね?」
「うん。まぁ、そうだけどさ?心は中年だから!」
何か自分で言ってて恥ずかしくなってきた。そろそろ羞恥心について考えた方が良いかもな。
「急に年齢層が相当上がりましたが?さて、そろそろ次に」
「鴉ちゃんはいるのです?」
「あ、はい。ここに居ます」
「鴉ちゃんに頼まれていた魔道具が出来たのです。早くこっちに来てほしいのです」