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龍人な少女の召喚記~一人一人が主役な舞台の世界~  作者: スカイア=ライメト
第三部:建国編 第一章:傍観者足る過去の映像
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第百七話 大丈夫かそれ

 さて、ログインしたけど時間が経ったからな。仕事とか仕事とか仕事のせいで。えっと?アディルさんに【仙人の霞】を魔道具化してもらいに行こうとしてたな。あ、その前に使い勝手を確認したい。

「内に集めるは中空に漂う力の素 変えては己が使うに能う物 目掛けるは我に【仙人の霞】」

 おぉ。回復量が多少とは言え、多くなっているのは良いな。でも、効果が上書きされるのは変わっていないか。別にこのままでも問題はない程に十分かな。危険そうになったら回復薬を飲もう。

 魔道具はアクセサリータイプが良いかも。普段から身に着けられれば何でも良いけどさ。…体に刻み込むのは勘弁してほしい。風の便りでそんな研究がされているとか聞いたし。…うちのクランがやっていそうで怖い。

「アディルさんは居るかな?」

「鴉ちゃん、どうしたのです?最近、生産陣の所に入り浸っているようですが」

「粗英霊召喚の件だけどな」

「そうなのですか。要件は何です?」

「魔道具の作り方を教えてほしい」

「むー。鴉ちゃんが望むのならですが、1から仕込めば何とかなるです?…過密スケジュールになるですよ?」

「ああいや、出来ればの話だから気にしないで」

 目に暗い火が灯っているのは怖いのだけど?頼んだらスパルタもかくやな実習になりそうだ。座学よりも実践で体に覚え込ませろと言う感じがする。

「そうですか」 

「そうなのですよ。俺が頼みたいことは【仙人の霞】の術式で魔道具を作ってほしいんだ」

「?見せてほしいのです。魔素変換吸収術式の事ですか。工業用と生体用で結構違うのです。調整と改変の後が在るのです。これは、鋼翼(バカ)が施した物ですか。元の術式も生体用に調整されているのですね。多分師匠です」

 考察の話が長い。一旦中断でもしないと終わらないかな。

「えっと…」

「おお、悪かったですね。問題無いのですよ。それで、刻み込む為の形状は何が良いのです?」

「アクセサリー系であればなんでも。あ、眼鏡と腕輪以外でお願いできますか?」

「ん。分かったのです。時間が掛かるので出来たら届けるのです」

「ありがとうございます」

「ん〜」

 さて、用事が終わったことだし部屋に戻るか。そう言えば、ライダーはどこだ?いや、別に何かしらの用事がある訳ではないけどさ。

 ここ最近の行動もライダー運用の為に奔走しているんだった。忙しすぎて何がなんだか分からなくなってきている。

 魔力は…増えているな。回復量もそれに伴って上がってきてはいるけど、ライダーに戦闘してもらうとなるとまだまだ足りないと思う。だから油断は出来ない。今だって、術式を使用してもほんの少しづつしか回復しないのだし。

 こうなると、暇になってくる。術式の勉強をしようにも意欲が湧かない。…ティタン区画へ遊びに行こうかな。

 あそこに居るだけで楽しくなるし。居住だとその気持ちは薄れるかもしれないけど。隔日なら問題無いだろう。次いでに何かしらの実験に参加したい。人手は足りているか分からないけど、稀にクランメンバーを使って実験をしているからな。多分、大丈夫だろう。

「ルクハは居るかな?」

『ご用件をお伺いしても宜しいでしょうか?』

 っ!?え?一体何だこの音声は。いやでも、似たような事を経験したな。確か、ライダーの遺物を受け取った研究所か。応対すれば良いのか?

「ルクハに取次をお願いしたいのですが」

『了承。暫しお待ち頂けますか?…接続完了。通話を開始します。おや?鴉さん。何か御用ですか?』

「え?えっと、何かしら手伝える事はないかなと思ってな」

『そうですか、その場でお待ち下さい。直ぐに向かいますので』

「何か、御免な」

『いえ、このくらい造作もありません。通話を終了します』

 男声だけど、急に声音が変わると驚くな。でも、こう言うのを体験するとSFと言う感じがして、俄然楽しくなる。AIかどうかは分からないけど、似たような物だったらティタンにも積んでいるのかな?

「お待たせしました」

「いや、突然押し掛けた俺の方が悪いのだし」

「それで、要件は手伝いでしたか?」 

「まぁ、そうだな。アディルさんに依頼した魔道具が出来たら、旅立つつもりだけど。その間は何となく暇でな。リアルでやりたいゲームもないし」

「そうですか。では、強化(パワード)外骨格(エクソスケルトン)の試験をしてもらいます。魔術士の体力なので若干の不安が残りますが大丈夫ですね。それが終わりましたら、パイロット試験もしてもらいますが、宜しいですか?」

 何か、不穏な気配がするけど大丈夫かな。命の危険は…生き返れるから無視しそうだ。そこまでの実験はしないだろう。………多分。

「こちらへどうぞ。これから試験するのは強化外骨格の強化鎧(パワードアーマー)となります」

 おお、ティタンの整備場近くを通るのか。帰るときに見れるかな?おっと。結構広い敷地に着いたな。近くに在る建物は強化外骨格の整備場か?

「強化鎧は種類が増えました。今までの従来型に加え、より防御性と攻撃能力を上げた重装甲型や強化服(パワードスーツ)に近付いた軽装甲型などがあります。今回は魔術士の方々でも運用可能にした、軽装甲魔術特化型強化鎧となります。今後は重装甲や従来の方でも使えるようにはしたいのですが、本人の体力不足や練度不足に関わる問題が多く実現が遠い所です。しかし、軽装甲型ならある程度は問題無いかと、推論を立てられました。なので、それの試験となります。改めて問いますが、問題はないですね?」

 いや、服脱いでる途中に言わないでくれよ。覚悟はしているから問題無い…かな。

 

 

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