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ゲームのNPCでもリアルの主人公になることはできますか?  作者: 黒騎 泰
第二章:ゲームの外の世界
4/10

#4 NPC日本に降り立つ

眩しい閃光とともに、NPCは謎の光に飲み込まれた・・・

「うっ・・・ここはどこだ・・・」

NPCが目を覚ますと、そこには今まで見たことのない光景が広がっていた。

「な、なんだ!この動く魔法の馬車のようなものは!」

NPCの目の前には見たことのない風景、物などが多数に出現しており、始終驚きっぱなしだった。

現時点でNPCが日本にやってきた時刻は11時頃、おんぼろの服を着ているNPCは無論、他人からはおかしな人と、思われているはずだ。

「むむ、なぜ通りかかる村人達は俺のことを変な目で見るのだ?」 その時はNPCはその理由を理解出来なかった。

ぐ~。

あ~お腹減った・・・ここはどこだろう。見たことのない物ばかりだし。もしかして俺たちの世界とまた別の世界なのかな。

すると、NPCは足元にある綺麗な花形のブローチが落ちていることに気づいた。

ん、これはなんだ?だれかの落とし物かな。持ち主を探さないと・・・すると、広場の奥に何やら探し物をしている、自分と近い歳で金髪ストレートの顔立ちの良い女性がいた。もしかして・・・

「あの~すみません・・・」

「はい?!!」

必死で物を探していた女の子は、背後からの自分に気付かず思わず裏声で返事をしてしまった。

「あ、すみません。私探し物をしていたもので。」

「その事なんですけど・・・この花柄の物、落としませんでした?」

「あ!これ!どこに落ちてたの?!」

「その広場の入口の所ですよ。」

「本当?!ありがとう!!あ、自己紹介がまだだったわね。私の名前は早咲(はやさき) 花蓮(かれん)。君の名前はなんて言うの?私と同じ歳のように見えるのだけど・・・」

「な、名前。。すみません、それは何ですか?」

「え・・・?」この、おかしな質問に花蓮は唖然としてしまった。

「え、君。名前知らないの?普通みんな人についてるのだけれども・・・」

「は、はい。自分には名前というものはありません。あ、でも元いた場所では仲間から村人、と呼ばれていましたよ!」

「え・・・?」これまた変な答えに唖然としてしまった。

「そ、それじゃあ、君はどこの国からきたの??」

「すみません。それも分かりません。」

「え。」あまりにもおかしな事が続いているため花蓮は少し彼に興味を持った。

「多分。名前も知らないってことは家・・・あ、自分の住む場所もないんだよね。。」

「あ、はい。住む場所もありません。」

「そっか・・・じゃあしかたない。私の家に来なさい。このままじゃほおっておけないわ」

「え、いいんですか?ご迷惑になると思うのですが・・・」

「いえ、私の家は広いのでひとりやふたり入ってきても大丈夫よ」

「そうですか。それでは失礼させていただきます」

NPCは初めて他人の宿となる場所へ入ることとなった。

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