第28話 受難中
今回はかなり短いです。
この場をどのようにして乗り越えるか。
俺が、相崎の味方をすると右翼だとバレる危険性がある。俺の対応次第で俺の過去が、やばい過去がばれてしまう。俺が右翼だったというのは自分でも今思うと黒歴史だ。もう、あんな排他的な主義は卒業したんだ。
昔の俺は黒歴史。それをここで蘇らせたくはない。クラスメイトには何としても知られたくはない。
だから、どうするか。
福島さんに味方をするというのもダメだ。
相崎に過去をバラされてしまう危険性があるかもしれない。
中立。
この2人の争いをうまく止めればいい。
そうすればいいんだ。
じゃあ、俺がすべきことは何か。
俺の頭で浮かんだのはたった1つだけだった。俺の考えとは、何か。それは、これだった。
「せんせー、早くHR終わらせましょー」
俺一人の力ではどうにもならないと判断したので、中園先生の力を担任の力を借りることにした。担任であればクラスの進行をする。だから、さっさとこのHRを終わらせて1限の時間にするんだ。
他のクラスメイトが結局、先生を頼るのかよというような、呆れたような目で見ているがこれが俺にとってのベストな選択であったと思う。
だから、他の奴らがどんなに言おうがこれが俺の選択だ。
「まあ、いい。じゃあ、HRを終わりにしようか。1限まではおとなしくしているんだぞ」
いや、中園先生を頼ったのがミスだったのかもしれない。
HRを終わらせることを提案したが、あんた今日の予定について何も連絡していないだろう。どうして連絡もせずにHRを終わりにするんだ。おかげでまだ1限までの時間が8分もあるじゃないか。さっさと終わらせすぎなんだよ。いや、俺が終わらせてくれと言ったのだからまあ、言葉としての綾があったとして間違いないのは確かなんだが、もう。どうして俺の意図を読み取ってくれないのかな、先生は。
「雄一郎、なかなかうまくいかなかったね」
「美咲、思っているなら少し手伝ってくれよ」
「いやね、私相崎さんのこと苦手だから遠慮しておくね」
「ぶっちゃけたな」
「ええ、素直に言うよ。私は」
美咲が俺に対して素直にぶっちゃけたことに結構驚いていた。美咲って、あんまり人を好き嫌いするような人間ではないと思っていたけどやっぱりそういう部分もあるんだな。ちょっとその言葉を聞いておれはどうしてだかわからないが安心していた。
って、俺は親なのだろうか。
まったく、勝手なことを考えて美咲には悪いなと思った。
「さて、この2人をどうするか」
HRを終わらせて中園先生はさっさと教室から出ていってしまった。そのため、クラスでは事態はさっきと変わらなかった。
2人がにらみ合っている。
「野田君、ねえ、この女に言ってあげてよ」
「あなた、野田君って言うんだ。こんな右翼女何か嫌だよね。さっさとこのおんなの言うことを断ったほうがいいよ」
ああ、どうしてこうなったんだか。
俺の苦しみ、受難はまだ終わりそうになさそうだ。
美咲、助けてくれないか。と、思って美咲の席を見るも美咲にそっぽを向かれてしまった。えー、助けてくれよ。ねえ、美咲。
俺は完全に窮地に陥れられていた。
他のクラスメイトも薄情だし。助けてええええええええ。




