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第15話 探索中

 更新遅れました。

 原口との協力関係が始まって2日。

 俺は相崎と原口をどうやってくっつけるか真剣に考えていた。

 原口と協力を結んだ次の日は、土曜日。そして、今日が日曜日であった。原口に呼ばれたのが金曜日であったのが、この週末についてはとりあえずどうすればいいか考えるから月曜日まで待ってくれと俺は原口に頼んだ。原口の方は素直に聞き入れてくれた。もちろん、原口の方も自分なりにどう相崎にアピールしていくか考えていくようだが。

 とりあえず、その場しのぎで原口にアドバイスをしておいたことは政経の特に政治分野についての知識をかなりつけておくべきだと言っておいた。

 原口も相崎のあの右の思想を知っている。あの自己紹介のインパクトは大きかったから。原口自身はクラスのムードメーカーだが、社会系科目は得意ではない。うちの学校はまあまあの学力を誇っているが、原口はそのまあまあの学力を体現したかのような男で得意科目というものが一つもない。学力テストや模試があるといつもなぜだかすべての教科科目の偏差値が50となってしまう不思議な男だ。むしろその能力が得意すぎる気がするが、それを思うのはきっと俺だけじゃないはずだ。

 まあ、話がずれたが、とりあえず原口に政経の知識を深く身に着けてもらうことを決めた。週末金・土・日と3日ほどあるのだからある程度知識を得ることができるだろう。

 ニュースでも見ればいろいろとやっている。

 現在の政治的問題としては労働法の改正・経済協力協定の有無・経済活性化遊戯法の審議・隣国との領土領海問題などなど調べればきりがないほどだ。

 さて、原口には政経の勉強をしてもらうことを決めた俺であったが、じゃあ、具体的に俺は原口のために何をしているのかと言われるかもしれない。現に今日は日曜日であり明日は月曜日。つまりは学校がある日で原口に否応でもあわなくてはいけない日だ。だからこそ何かアクションを俺の方も起こさないといけないし、考えておかないといけない。昨日今日と考えて俺が浮かんだアイデアというのが……


 「何もないんだよな~」


 想像以上に俺は何も思い浮かばなかった。

 第一今まで彼女がいなかった俺としては自分の恋すらままならないというのに、人様の恋の応援、恋のキューピッドのような役割を果たすことができるだろうか、いやできない(反語)。

 そう、できるわけないのだ。

 俺に恋愛偏差値というもしもそのような評定があったとしたら確実に50は切る自信はあるぞ。

 でも、どうにかしないといけないと思っている。2つ思うこととして、それは、原口とはそれほど仲が悪くないが、初めて頼られたのでこれからもいい付き合いをするためにもここは何としても成功させたいという思いがある。そして、もう1つの理由としては俺は相崎からなるべく距離を取りたいと思っている。あいつは、なぜだかわからないが俺の過去について知っているような雰囲気をしている。俺にとってはもう関わりたくはないような黒歴史。右翼というものには関係しないともう誓ったんだ。

 そして、俺は思い浮かんだ。というよりも実際は俺は原口を利用しようとしているだけだということを。何を利用しようとしているのかというと原口と相崎を見事くっつけることに成功すれば相崎は俺のことを気にするなんてことはない。俺としては相崎とは距離を置きたい。つまり俺と原口の間にウィンウィンの関係となるはずだ。

 だからここはうまく利用させてもらおう。

 何としても原口と相崎をくっつけてみせる。

 恋愛経験がない奴がこんなことを言うのはおかしいと思うが、それでもやってみせるんだ。

 ちなみに相崎に告白されてどう思ったかというと、これがもしもあのような危険な考えを持っていなければ絶対に顔だけはかわいいので付き合っていたと思うが、今の俺としてはあの考えには絶対についていけない。だから、付き合うことはできない。そう判断した。

 もったいないと思いたいのであれば勝手に思ってくれ。でも、俺は絶対に付き合いはせんぞ。

 さて、俺はどうやって原口と相崎をくっつけようか考えてみることにしてみた。


 「どうしたものか?」


 そう思い、俺は休日の街へと駆り出す。

 俺がよく週末向かう場所と言えば、そう町一番の大きい本屋であった。本屋の名前はギルド書房という。株式会社ギルドという大手出版社が本屋も運営しているためほんの品ぞろえはかなりいい。俺はここでよく日本史関係の本やラノベを買いあさっている。いわゆるもう常連なんじゃないかな。ここのポイントカードは100円1ポイントだがすでに1000ポイントは軽く超えている。それだけの金額を本に費やした人生を高校になって送っている。

 さて、話はそれたが俺が本屋に向かったのはきちんとした理由がある。俺が向かったのはギルド書房のあるコーナーであった。そのコーナーというのが恋愛本コーナーというものだ。このコーナーには多くの恋愛指南書のような本が売られている。眉妻そうなものや、大手出版社が発行しているものなどなどいろいろとある。なにせ、本屋で常設のコーナーが作れてしまうぐらいの数があるのだから。

 その中から俺は何かヒントになりそうな本がないか探してみる。


 「え、えぇっと」


 俺は1冊1冊確認をしてみる。タイトルをよく確認してみる。ただ、その中で俺の中でピンと来たものがなかった。

 タイトルはどれもいい加減と思えるようなものばかりだ。『恋愛成就これでします!』、『恋愛マスター飯田』、『29歳童貞がこれで彼女作りました』などなどとどれもピンとしなかった。特に最後の奴は何だ。おかしすぎて笑ってしまう。

 どうでもいいやつしかここにはないのか。

 日ごろお世話になっている書店であるが、ここに来てちょっと怒りがあふれ出てしまう。残念だ。

 本棚を一通り見て俺はちょっと気になった本を見つけた。本のタイトルは、『恋愛テクニック史編』だった。この手のタイトルの本はたくさんあったがこの中の史編というのにとても興味がわいた。史とは歴史の史ということだろうか。俺は本を手に取ってみる。実際に中身を読んでみるとその通りであった。歴史上の人物の恋愛事情やプロポーズのセリフなどといった恋事情について書かれた本であった。これは原口に仕えるかわからないが、俺個人として大変興味があったのでそのままこの本を手に取ってレジに行くことにした。

 しかし、ここで予想外の出来事が起こった。その出来事が何かというと……

 今日は遅れました。これにてストックすべて使い果たしたので明日より不定期更新になります。

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