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16剥き目・盗賊狩り

ぉはよぅござぃます、ユーリです。

ノリは寝起きドッキリです。夜中だしね。

午後はニーナの胸の上という俺の野望は、俺が調子乗ったので破棄されてしまったが、今日ここで何かあると俺の勘が訴えてくるのだからしょうがない。


もっと正確に言えばおっぱいが俺を呼んでいる。



ここはローテンシー大森林。

鬱蒼とした森の中で、既に獣道すら消えている。


盗賊のアジト調査って依頼だけど、これぶっちゃけギルドとか騎士団の人件費削減の為だからね。

普通はこの調査依頼の結果を見て、上位ランカーの冒険者だったり騎士団だったりが動く。

ちなみに対人戦に限れば冒険者よりは騎士団の方が強そうだ。

まあかなり上位の冒険者なら騎士団の上層部ともいい勝負できるだろうけど、集団戦て意味でも戦力的に重視されるのは騎士団だな。御国の為に働いてるんだからそうでないと困るけどな。


さてでは早速スキャン。

うん、やっぱあっさり見つけちゃうね。面白みもない。

今回の趣旨は破壊工作なのでここは目を瞑りましょう。え?破壊じゃない?気にしない気にしない。人件費削減の為なんだからついでに潰しちゃえばみんなハッピーでしょ。


そうそう、そういえば俺、服を作ったんだよ。

何か銃を使ってるのに中世ぽい服とか鎧って合わないじゃん。そんなわけで、黒い軍服みたいのを作ったんだ。

アーミーベレーにブーツの鉄板装備・・・なんだけどさ、俺がまだちっせー――135~140cmの間くらいだ――からコスプレしたガキにしか見えないんだよな・・・。顔が中性的な分余計にしょぼい。

まあこれからだな、これから。


ニーナの分ももちろん作ったぜ。

俺のと同じような任務用の服と、秘書官みたいなびしっとスーツの両タイプだ。秘書官スーツは予想通りエロかっこよかった。やっぱスーツといえば誰がなんと言おうとケツである。ぴったりとしたスカートに浮き出るヒップラインはそれだけで宝である。間違いない。

今は任務用だけどなもちろん。


さてこんなコスプレ衣装だけど、コスプレって言っちゃったけど、ちゃんと防御的機能も付けたよ。なんたってこれで相手にするのは剣とか弓だからね。防弾チョッキもあるけどさ、布自体にも防火防水防刃防弾くらいは付けないとね。ついでに魔法を軽減する効果もつけといた。これを着れば今日からあなたも独歩軍隊(ワンマンアーミー)ってね。

俺はともかくニーナの体に傷でもついたら任務どころじゃなくなっちゃうからな。主に俺が。

まあ治療はできるけど魔力を俺でも結構使うんだこれが。てか普通の人だとまず発動すらできないような量の魔力を使う。ただ厳密に言うと治療魔法じゃない。治療魔法はちゃんと本職の人がいるらしいけど、そっちは取られる金がバカ高いんだってさ。


まあ何が言いたいって万全を期してますって話ね。あれ?そんな話だっけ?まあいいや。

アジトの位置はここからおおよそ8キロくらい。微妙に遠いな。

身体強化して走ればすぐだけど、時間と作戦的に歩いていけばちょうどいいかな?

1時間半から2時間くらいでつくだろ。


「位置補足、行動開始」


「了解」


今回は夜襲をかけるので、今から行けばちょうど寝静まったあたりな気がする。盗賊って生き物が夜行性なら話は変わってくるが、それならそれで派手にぶっ潰せばいいだけのこと。

俺は今気分的に金属歯車の蛇になった気分なのだ。バンダナなんかつけちゃってもいいかもしれない。

潜入上等だ。めっちゃイージーモードだけどね。


スキャンしてるからトラップにもそうそう引っかからんし、相手の位置まで殆ど丸分かり。

苦労する要素はあんま残ってないんだよ。

ま、ぼちぼち行きますか。




「結界反応有り。幻術系統かと思われます」


「そうなの?何か丸見えだけど?」


「我々からすればそうなるでしょうね」


木々の隙間から覗けば奥の方には小さな2階建ての屋敷。いち盗賊が潜伏するには大きめな気がする。多分没落した貴族とかの別荘とかだろう。それを改装したり物見櫓立てたりして無骨に劣化させてるのが盗賊っぽい。


「まあ意味ないならスルーで。無駄に警戒させたくないし」


「了解」


ふむ、なんか幻術で見えなくする感じの結界があったみたいだけど、押し通る!

効いてないしね。ニーナも魔力はバカに多いし元々幻術が得意ってのもあるからな。


まずはM4で狙撃!これ多分一番メジャーなアサルトライフルだよな。

物見櫓的なとこにいた2人を射殺。距離的にも大したことはない。


気づかれた様子はないね。消音器(サプレッサー)が割と効いたかな?


では潜入開始。


「二手に別れる。出会った賊は皆殺し。金品の位置を把握、あとは任意報告で」


「了解」


「ムーヴ」


手で合図するのもなんか久しぶりで新鮮だなー。

門番発見。気の抜けた様子でぼけっと突っ立ってる。眠そうですね。

練度は低いな。まあランク2の冒険者に任せるレベルの盗賊だしそんな大きなのでもないんだろう。


幻術も使ってないのに気がつかないので、膝カックンからの首切りで音を立てずに落とす。お疲れさまでした、と。

ナイフって人間相手だと結構強いと思う。ポイント知ってれば当てたら勝ちなとこあるからね。今の俺みたいなサイズの人でも使えるし、剣を振り回してるよりカッコイイ、と思ってる。

何故かというと、前世の仕事中にナイフ使うねーちゃんに会って、その人がめっちゃかっこよかったから。ナイフ2本持って俺の部下をブッシュブッシュ斬り殺し刺殺し、動きめっさ速いわ、おっぱいは揺れるわでもうすごく興奮した。

結局犯って殺しちゃったけど、あの動きはマジで痺れた憧れた。

だから今生で俺はナイフを極めるのさ。


「さあばっちこい!」


「鍵を発見。開錠します」


「あ、はい、お願いします」


熱くなりすぎちまったぜ。

ニーナが門番の死体から鍵漁って入口を開けた。


「ニーナは左から、俺が右から行くから。しらみつぶしに調査してって」


「了解」


人差し指と中指を立てて合図を送る。

屋敷に入ると中は真っ暗。まあ外も真っ暗だけど、月明かりが届いてない分中の方が暗い。

ニーナは夜目がある。俺は身体強化で集光率上げてるからまあ余裕。

スキャンと併用すれば視界以上の範囲を認識できる。


にしても汚いなぁここ。あと臭い。酒瓶が転がってたり、何か食い散らかされてたり、それが腐ってたりで酷いことになってる。


この階はニーナに任せよう。

どの部屋に何人いるのか指示を出してから、俺は階段を上がる。

盗賊は意外と少ない。あと固まってるな。仕事終わりで飲んでるのかもしれない。


下の階には8人くらいか。俺が行く上の階が10人。


階段上がると廊下が伸びてて部屋が6つある。一番奥の右の部屋に5人、向かい左の部屋に1人。一番手前とその向かい側の部屋に2人ずつ。

一番奥の1人部屋から片付けるとしよう。


音を立てずに部屋の前まで行って、念の為もう一度範囲を絞ってスキャン。

どうやらベッドで寝てるっぽい。

鍵はカチャカチャできないので――鍵ニーナが持ったまんま――転移で中に入る。

少し物音しちゃったけど大丈夫か?よし起きてないみたいだな。


うーん、おっさんの寝顔はいらね。しかも酒臭いようっぷ。

酔って寝ちゃったみたいだね。可哀想に遺言も残せないなんて。

首刈って、一応心臓にも一突き入れておく。

こうすれば声も出ないで静かーに殺れるからね。


この部屋には特になにも無いからさっさと次行こう。

と、ドア開けようとしたら廊下から足音が聞こえてきた。二人分。


げ、足音目の前で止まったんだけどどうしよう。


「おい、次交代誰だ?」


あ、向かいの部屋に用があったらしい。今のうちに転移しとくか?


「次はゲーだろ。今向かいの部屋でぐっすりだぜ?」


「ふざけあのやろー、ちょっと起こすわ」


ん?向かいの部屋?向かいの部屋の向かいの部屋?


バンっと勢いよく扉が開いた。


「起きろ!ってこの匂いは?!血?!」


「な、おいゲー!」


危ねー、アセアセ。

隣の部屋に誰もいなくてよかったー。

咄嗟にこっちに転移してきちゃったけどどうしよう・・・。

何かドタバタし始めちゃってるし。

どうやらさっきまでいた部屋にこの階の9人全員が集まっちゃったよ。


あれ?これ好都合?一網打尽?

ユーリはナイフ練習中です。

前世では極める前に死んだので

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