表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セトウチに灯る光  作者: Leon Black Angel


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/10

第5話:『応える虚無』

闇は必ずしも悪から生まれるわけではない。

それは痛みから生まれることもある。

そして時には――答えのない問いから。

もし心が「生きる意味」を疑い始めたとき、

世界そのものが、その答えを映し出すこともある。

第一幕 — 島の異変

島の空が、雲もないのに暗く染まる。

風が止まり、

波の音が消える。

すべてが――不自然だった。

レオンは眉をひそめる。

レオン:

「……何かがおかしい」

レニは指先に宿る黒炎を見つめる。

レニ:

「また反応している……」

その瞬間――

地面が裂ける。

影が這い出す。

まるで生きているかのように蠢き、形を成していく。

歪んだ人型。

空虚な存在。

ララ:

「数が増えてる……!」

ナンドはすぐに一体を殴り砕く。

ナンド:

「なら全部潰すだけだ」

しかし――

影たちは動きを止める。

レオンを無視し、

ララを無視し、

レニを無視する。

そして――

ジラへ向かう。

第二幕 — 選ばれた存在

ジラは一歩後ろへ下がる。

ジラ:

「……どうして……?」

影たちは彼女を囲む。

だが攻撃しない。

ただ――見ている。

一体がゆっくり近づく。

そして――

声を発した。

影:

「答えはもう知っているはずだ」

全員が凍りつく。

ナンド:

「……今、喋ったか?」

ジラの目が揺れる。

ジラ:

「違う……」

別の影が現れる。

影:

「お前はずっと分かっていた」

呼吸が乱れる。

ジラ:

「……黙れ」

影:

「何も変わらない」

「すべては繰り返される」

「お前はただ、終わりを先延ばしにしているだけだ」

ジラは叫ぶ。

ジラ:

「黙れえええ!!」

黒いエネルギーが爆発する。

そして――影たちが応える。

第三幕 — 真実

レオンが呟く。

レオン:

「……あれは……彼女に反応してる……」

レニ:

「違う……あれは――彼女から出ている」

沈黙。

ナンドがジラを見る。

ナンド:

「そういうことか……」

影が、彼女の足元から生まれる。

ジラは膝をつく。

ジラ:

「……私じゃない……」

影たちの声が重なる。

「お前が生んだ」

「お前が呼んだ」

「答えを求めたのはお前だ」

フラッシュバック。

ラガーが倒れる。

その手が離れていく。

声が響く。

ラガーの声:

「……続けるのか?それとも終わるのか?」

ジラは震える。

ジラ:

「……守れなかった……」

爆発。

影が溢れ出す。

第四幕 — 崩壊クライマックス

空が裂ける。

巨大な影が現れる。

ジラが叫ぶ。

ジラ:

「生きる意味って何なのよ!!」

「戦っても戦っても……何も変わらない!」

「みんな死ぬ!」

「全部無駄なんだ!」

島全体が歪む。

影が膨張し、世界を覆う。

ララ:

「ジラ、やめて!」

弾き飛ばされる。

レニ:

「制御できてない……!」

レオンが前に出ようとするが――

巨大な影が遮る。

影:

「これは……彼女の答えだ」

沈黙。

第五幕 — ナンド

ナンドが歩き出す。

ゆっくり。

力を使わずに。

レオン:

「ナンド、待て!」

無視する。

ジラの前へ立つ。

ジラ:

「……来るな……」

「全部壊れる……」

ナンド:

「なら壊せばいい」

静寂。

ジラ:

「……は?」

ナンド:

「そう思うなら、やればいい」

影が揺れる。

ジラ:

「私は逃げてない!」

ナンド:

「逃げてる」

空気が凍る。

ナンド:

「痛みを言い訳にしてる」

間。

ナンド:

「俺も全部失った」

「何も残ってない」

「それでも――ここにいる」

ジラ:

「なんでよ……!」

ナンド:

「俺が決めたからだ」

沈黙。

「世界が変わるからじゃない」

「誰かのためでもない」

「ただ――隣にいる奴を、ひとりにしないって決めただけだ」

影が崩れ始める。

ジラは涙を流す。

ジラ:

「……信じられない……」

ナンド:

「信じなくていい」

「でも、ここにいろ」

第六幕 — 終幕

影が消えていく。

空が戻る。

風が吹く。

ジラは膝をついたまま。

長い沈黙。

ジラ:

「……答えはまだない」

レオン:

「俺たちも同じだ」

ジラは目を閉じる。

そして――

ジラ:

「……それでも、ここにいる」

フェードアウト。

この物語において、最も恐ろしい敵は外ではなく内側にある。

ジラは救われたわけではない。

ただ、逃げることをやめただけだ。

だがそれこそが――

最初の一歩なのかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ