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暗空の首狩り公  作者: バルト
主人公編 帝国の首狩り公
11/13

第九話 撃滅

ほぼ完成してたから頑張って投稿………

《接近警報、下方より対空ミサイル多数接近、また後方より敵駆逐艦が三隻接近中》

「んなこた分かっとる!それにプラスで目の前には戦艦が三隻とか、バカか!!」


 ちくしょうあのクソ指揮官、絶対許さねぇ!アールディルテ1機で、敗走してるとはいえ正規艦隊と正面から戦えるわけ無いだろぉぉぉぉ!?


『なんなんだあの動き、何で艦隊のど真ん中なのに当たらねぇんだ!』

『クソッ、誤射を構うな、実弾迎撃兵器の使用も許可する!主砲はまだ使うな!』


 あっ、質量弾頭のタレットまで使ってきやがった!シールドへのダメージがデカイってのに!!


『撃て撃て!ゲートを破壊させるな!!』

『撤退するにはゲートの防衛が絶対条件だ!破壊されたら全滅するしかないぞ!』


 ランチャーを発射できればもう安心出来るんだが………対空砲火が激しすぎる!せめて3隻いる対空巡洋艦を沈められれば………


《レイジ、敵駆逐艦の主砲がこちらを向いています。退避を》

「だぁ、もう!シールドは!?」

《あまり酷くは減衰していませんが、このペースで撃たれ続ければシールドセルを使う羽目になります》

「なら、スラスターへのパワー供給を増やせ!」

《了解》


 スロットル全開、吶喊だ!


『なっ、突っ込んできやがった!』

『迎撃!迎撃だ!あ゛?味方に当たる?知るか、全部撃て!!』

『おいバカやめろ、こっちは味方な……うわぁぁぁぁ!?』

『しゅ、主砲を使うな!シールドが消し飛んじまう!!』


 慌て過ぎて武装を全部使ってきたな!すげぇ対空砲火だが……さっきよりもマシだ!いい具合に他の敵艦が退避して、逃げ遅れたフリゲート艦が何隻か爆沈してるから弾幕が少し薄い!


《あと10秒で弾幕を抜けられます!》

「よし、抜けたらスラスターから武装……ブレードへの供給に切り替えだ!真っ二つにしてやる!!」


 5、4、3、2、1………よし!抜けた!!


『しまった!抜けられ……』

《武装への供給増加……ブレードのエネルギーエッジ、オーバーロード》

「行けぇぇぇ!」


 砲の死角に入った後、レイジはインサニティを敵の対空巡洋艦の艦首まで移動させ、驚くほどの長さになったエネルギーブレードを振り下ろした。

 とても強力な巡洋艦とはいえ、散々乱射された大口径レーザー砲を何発も食らい、減衰したシールドでは、帝国の最新式のエネルギーブレードを防ぐことはできず……


『そ、総員退艦!たいか…………』


 凄まじい爆発を起こし、隣にいたもう1隻の対空巡洋艦を巻き込みながら轟沈した。


『対空巡洋艦ルハーサ、及びタイレン轟沈!防空網に穴が!!』

『クッ……流石は黒紅の機体……エースだな』

『敵機接近!艦隊長、指示を!!』

拡散(スイープ)モードにした主砲の使用を許可!対艦ミサイルも、対地レーザーも、何もかも食らわせてやれ!いや、オールウェポンズフリー!せめて1隻は生き残れ!情報を届けるのだ!!』

「それは困るな……」


 俺としても、帝国としてもこいつらに逃げられるのは困る。だから……


「おっちゃん、新兵器の試射だぞ!プラズマ収束ランチャー、発射だ!!」

『!? 敵機に高エネルギー反応を確認! これは……大型戦艦のジェネレータークラスです!!』


 俺はトリガーを引いた。そして、その指令を受けたランチャーは、忠実に役目を果たした。砲口からは、緑色の収束プラズマが発射され、その恐ろしいエネルギーの塊は一直線にゲートに…………



『あ……ジャンプゲートが………破壊、されました』

『…………そのようだな』

「さて、こいつらはここから、どうするのかな?」


 個人的には降伏するか、このまま何もしないで味方の砲撃で資源の塊になって貰いたいが……


『……我々の退路は断たれた!全艦、互いの損害は気にするな!敵艦隊も接近している、1隻でも多く道連れにしろ!連邦に栄光あれフィーデラリ・スラーブ!!』

『『『『連邦に栄光あれ!!』』』』


 ですよねー……まぁ、連邦の教育は、連邦に絶対の忠誠を誓わせるような内容らしいしなぁ……。

 資料は見たが、ありゃほぼ洗脳だな。産まれた頃からあんな教育されてりゃ、こうなるわな……。もし帝国(敵国)ヤマト(本当の民主国家)に亡命しようとしたら、計画したり、冗談として言っただけでも【教育(制裁)】を受けさせられるらしい……っと。


『死ね!帝国の悪魔がぁぁぁぁ!!』

「その心意気は認めるが、それじゃ俺には届かんな!」


 勇敢な、というよりも蛮勇を振るって突っ込んできた敵の制宙戦闘機(インターセプター)を縦に両断する。死ねって言われて死ぬやつは、聖人君主を通りすぎてただのバカだと思うぞ。


《敵主砲、こちらを追従しています》

「スイープモードで撃たれたら流石にマズイな……また突っ込むぞ!」

《了解。スラスターへのエネルギー供給増加》


 主砲まで使ってきている状況で、悠長に艦を真っ二つに、なんてやってらんねぇ!まずはブリッジを潰す!


『敵機接近!』

『撃ち落とせ!』

「間に合うとでも思ったか!」

『うわっ……』


 スパッと斬れて、その戦艦の艦橋(ブリッジ)は爆散、とりあえず脅威度は下がった。出来ればCIC(戦闘指揮所)も潰したいが、位置が分からんし、かなり内部にあるから狙えない。主砲だけは壊しとくか。

 と、雑に切り裂いて爆発させ、主砲は潰した。


『せ、戦艦シンコウ大破! ブリッジがやられたようです! 航行不能!!』

『本艦を含め、戦艦はもう2隻だけです!』

『仕方がない……やつは無視しろ! 1隻でも多く、帝国どもの艦を沈めるんだ!!』


 それは困る。あの指揮官、本当に有能なのか?まぁ艦隊の動きは良いが……。混乱させたのは俺の実力だと自惚れて良いのだろうか?

 フットペダルを踏み込み、インサニティを加速させた。そして、さっきからずいぶんと激しく通信している戦艦に向かった。


『敵機、こちらに向かっています!』

『他の艦を盾にしろ! 艦艇に対して最も火力があるのは本艦ともう1隻のラシャーだ! 魚雷を持った駆逐艦やフリゲート艦以外は、旗艦の盾となれ!!』

「ほう……?」


 やっぱり連邦軍人は変わってないな。自分が生き残れれば良いんだ。ま、今回は敵軍(俺達)に可能な限り損害を与えるための策だろうが……気にくわない。

 こっちに来る艦は……全部駆逐艦で、1、2、3、4、………7隻か。この量を速攻で潰すのは難しいな………。


「プラズマランチャーの再充填は終わってるか?」

《お待ちください、まもなく完了します………完了しました》

「よし、これなら………」


 おっ、これにもスイープモードあるのか。収束率を下げれば、広範囲を破壊できる………。駆逐艦くらいなら行けるだろう。


「第2射だ! 行くぞ!」


 再びトリガーをガチャン! と引き、今度は前面を覆うようにプラズマが発射された。

 ムラなく拡散した高出力のプラズマは、進路をこちらに向け最大戦速を取っていた敵の艦を全て消し飛ばした。あ、いや一部残ってる艦も………あぁ爆散したわ。


『よう、流石だな。正直死んでると思ってたぞ』

「あっ!? テメッ、ふざけてんのか!?」


 ちょうど進路上の敵艦が片付き、戦艦達を追おうと思ったときにあのクソ司令の声がした。死ぬと思うならそんな無茶言うんじゃねーよ!!


『駆逐艦と片方の戦艦は片付けた。もう1隻、旗艦の方は頼んだぞー』

「はっ!? おいまて……クソが!!」


 なんなんだあの司令………ハァ、やるっきゃねぇ。そして、ちょうど追いついたからそのまま前に出る。


『こ、これが……本気の帝国か………』

『艦隊長! もう無理です、降伏しましょう!!』

『間抜けが!我らは誇り高きバーディア連邦軍!野蛮な帝国などに降伏出来るか!』

『そんな!? 死ねと言うのですか!?

『そうだ! 連邦のために、その命を散らすのだ!!』

『…………付き合っていられるか! 我々は脱出挺で退艦させていただく! 行くぞ!!』


 ふーん?艦長が降伏する気が無いんじゃ、もう無理だな。まぁ脱出挺の回収くらいはしても良い。お、出てきたな。インサニティ、降伏勧告と誘導を頼む。


《了解》

「頼んだ。俺は……見捨てられた哀れな艦長の最後を、華々しく飾ってやるかね」


 エネルギーをブレードに………よし。


『黒紅の機体に、近接武装………クソ、運がない………』


 敵艦長の独白を聞きながら、俺はインサニティに剣を振り下ろさせた。


『………首狩り公』


 そして、暗い宇宙(そら)に最期の花が咲いた。





活動報告に書きましたが、作者体調不良です。(風邪でしたが……)

From Abyssのほうはネタが浮かび始めるまで更新を停止することになりますが、ブックマークや評価はそのままでよろしくお願いいたします(懇願)

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