神龍
私が次に目覚めたのは、私の身体が置かれていた台座の上だった。
...よかった。うまくいったみたい。
起き上がろうとすると、身体の節々に痛みを感じたが、まあ3日以上も動かしていなければ仕方あるまい。
私は元に戻れたことに安堵しながらも、急いで戦場に向かおうとした。だが、身体からカクンッと力が抜ける。
...これはまさか...
「そなたはここから動くでない」
頭に神龍シャーロンの声が響く。
「なぜです!?!?」
私は大声で神龍シャーロンに問いかける。
「そなたの魔力は今不安定だ。今この塔の結界から出れば、そなたは本当に身体に戻れなくなるぞ」
そう神龍シャーロンに言われ、私は何も言葉を返せなくなっていた。
頭の中には、クリスたちを助けることしか頭になかった。
確かに、魔力が不安定な時に結界や部屋から出ると、その場で倒れたりする。
身体に融合したての私なんてなおさらだ。
「っ...申し訳ありません」
「そなたが謝る必要はない」
神龍シャーロンは優しい言葉をかけてくれる。
「でも、私が彼らを助けに行かねば、光の国はもう持ちませんよ!?」
「だからこそ、そなたに語り掛けに来たのだ」
私はよくわからなくなってきた。
「それは...?」
そうすると神龍シャーロンは、私に手を伸ばし言う。
「そなたは『神龍の寵女』だ」
「まさか...」
神龍の寵女は、神龍の血を維持するために、まれに生まれる神龍シャーロンの血の濃い女子のことである。
「神龍の寵女であるそなたならば、伝説の神具である『神龍の羽衣』を使いこなすことができるだろう」
「ですが私は使い方など...」
教わってないません。と言おうとしたが、神龍シャーロンの目を見ると、まるで流れ込んでくるように使い方がわかるようになっていく。
「これを使い、この国を救うがよい。私からはそれだけだ」
「分かりました。ありがとうございます」
私はそう言われて神龍の羽衣に触れる。
そうすると神龍の羽衣は光り出し、私にまとわりつくようになじんでいく。
...待っててね、みんな。




