金狐乃隠里
...よーし、狐の涙を採りに行こう!
ドアを開けたら、
「お前に無理やりでも拠点を直させてやる!!」
先ほどの群衆の一部が私に無理やりでも拠点を直させようと突っ込んできた。
ガシャン!
やつらが突っ込んだせいで、せっかく作った硝子の魔法陣が見事に砕け散った。
プツッ
頭の中で何かが切れたような音がした。
久しぶりに人に対して怒る気がする。
「てめぇら。何してくれてんだこのやろぉぉぉ!」
私は一気に眼の色を黄色まで引き上げ、やつらに上級魔法を放つ。
「月光!!!!」
月光は光属性上級魔法である。魔法を食らった対象は、体が融けるように消えていくのが特徴の魔法である。
私は目の色が戻った後、割れた魔法陣をきれいにつなげ、再び魔力を流す。
「修復」
私がそう唱えれば、魔法陣は再び光りだし、元の姿に戻った。
さあて、改めて狐の涙探しに出かけましょ!
そう思いながら、私は飛び立つのだった。
...あ、ていうか殺しちゃったけど地獄行きになったりしない?大丈夫かな?
到着したのは、金狐獣人たちの国金狐乃隠里。
この地域は、『地球』の『日本』のモチーフになった国である。
私は狐耳のまま憑代にされ、狐耳のままここにきているので、多分そのまま入れるはず。
国境門でパスポートを見せ、私は国内に入った。
さてさて、裏山にいっぱいいると聞いているけれど、裏山ってどれのことだろ。
しばらくてくてくと散歩していると、道案内の看板を見つけた。
裏山この看板の奥の道の突き当り(?)の山
あ、この山「うらやま」じゃなくて「りやま」って読むんだ。
とりあえず看板に言われた通りに進むことにした。
――――――――――――――――――いどーちゅう――――――――――――――――――
裏山に到着したはいいものの、密猟者がいるため、うかつに動けない。
...なぜなら今私は狐の姿だからさ!!!
九尾だからアンスとは間違われないだろうけれど、九尾は珍しい、貴族たちに売り飛ばされる可能性があるため動かないで置いている。
今私は腕輪を付けていて、(狐の姿だけどね)姿が見えるようになっている。
魔法陣を置くためには周りから目視で確認できる状態じゃないとだめらしい。めんどくさいものである。
もうばれてもいいや。動こう。
ガサッ
「あそこに何かいるぞ!」
「九尾だ!ありゃ高く売れるぞ!捕らえろ!」
男たちはやはり追いかけてくる。
...やっぱり、金目当てみたいだねぇ。
やはり世の中すべて金なのだろうか。なんてことを思いながら、私は男たちをとある場所へと誘い込むのだった。




