おかえり、そしてさようなら。 クリス視点
その首飾りを持ち、闇の女王に向き直る。
闇の女王はあきらめたような顔をし、こちらを向く。
「彼女が待っている。わたしはこれでいい」
そういうと彼女は、自ら首飾りを受け取りに来た。
「彼女は私を許してくれた。だから私もこの戦争を終わらせなきゃいけない」
そういうと彼女は、自ら首飾りを付けた。
だんだんと首飾りに魔力が満ちていく。
「彼女のことちゃんと支えてあげてね。私の代わりに。」
「言われなくてもそうするさ」
そして魔法陣が満ち、魔力が闇の女王を包んだ。
そこに見えたのは、美しい金髪、そして、どの宝石にもたとえようのない、蒼い瞳があった。
「ありがとう、クリス」
「助けるのは当たり前だ」
「そう」
それと同時にソレイユの体からは、闇の女王の魂が抜ける。
その時
闇の女王を、闇が食いに来たのだ。
俺は跳ね飛ばされ、がれきの下敷きになった。
「ソレイユ!!!」
「ごめんなさい、リティを置いてくわけにはいかないわ」
ソレイユは闇の女王、いや、リティスの魂に触れ、呪文を唱えた。
「光創造」
光によってリティスの体を作り、そして彼女の魂に残った闇を引き受けたのだ。
「どうしてあたしなんかを....あたしなんて助けなくてもよかったのに」
「だって友達だもん」
そのままソレイユは意識を失ってしまったようだった。
「どうしてあたしなんかを...」
ソレイユの体から光が消えていくのが分かった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
彼女はずっとソレイユを抱きしめていた。
ソレイユの体が一瞬だけ光った。
....もうだめみたいだ。
ソレイユが、はるかなる天空へと招待されたのである。
悲しくて悲しくてたまらなかった。だけど、もう一度会えると信じて泣かなかった。
ソレイユなら帰ってくると信じて。




