神龍の首飾り クリス視点
俺は、一気に闇の女王のもとへと近づき、ソレイユが昔くれた魔石のネックレスの魔力を借りる。
こうすることで、俺の魔力は膨大になり、同時に苦しくもなる。
その魔力を利用し、闇の女王へと一気に近づく。
お守りの魔力に反応したのか知らないが、闇の女王の眼の色が、青色に戻り、動きが止まったのだ。
「なぁ」
俺が頬に触れると、蒼い瞳は涙を流し始めた。
「一緒に家に帰ろう。ソレイユ」
その言葉を発した瞬間、あたり一帯はまばゆい光に包まれた。
そこには、金髪の髪が見えた。
だが、瞳は真紅の色をしていた。
「これ以上私に関わるなァァァァァァァ!!!!!」
闇の女王はそう叫ぶと、強力な、闇も含む全属性の波動をあたり一帯に放った。
「うっ」
ソレイユの魔石のお守りがあったとはいえ、かなりきつかった。
全属性だったせいで、闇兵はすべて吹き飛び、残ったのは、俺と、ほぼ瀕死の娘たち。
...噓だろ....?
自分以外の全員が戦闘不能なのだ。ここからどうやってソレイユを助ければいいんだ?
その時、声がした。
「クリスなら大丈夫。私がいなくたって政治もできて勉強も得意なクリスなら私の仕事なんて簡単だよ」
...違う。俺の人生は君がいないと人生じゃない。
「そんな。きっと私よりいいお嫁さんなんてすぐ見つかるわよ」
...君じゃないとダメなんだ。僕は君じゃなきゃ...無理なんだ。
「私はもうすぐ戻らなくちゃいけないから、あの子たちのことは任せたわ」
...待って!!!!行かないでくれ!!!!
「ごめんなさい。闇には逆らえない」
...悔しい。こんな時に、あの伝承が本当だったらよかっただなんて思うのだろうか。
「もう、彼女に苦しい思いはさせたくないんだ!!答えよ!神龍!!!」
ほんとはこんな伝承微塵も信じていなかった。
だけど、なぜか今だけ、使える気がした。
『良かろう。そなたの願いは我に届いた』
頭に誰かの声が響く。おそらく神龍だろう。
そして目の前に現れた光で満ち溢れるネックレスを見て、俺の眼は再び希望を取り戻した。




