副作用
「えぇ」
まさか薬の副作用が、獣人化だとは思っていなかった。
「陛下....かわいいですよ?」
「...」
もしかしてフィルス、この薬の副作用知ってた?
ちょっとフィルスに恨みが募ったが、それよりも耳としっぽのほうが気になる。
...これ動くのかな?
尻尾をプンブンと動かすイメージを頭の中でしたら、できた。
...これ当たったら意外に痛いやつ。
そういえば…っと思い思い出したことが一つ。
...これ狐の姿になれんのかな?
出来なかったら後でランプルに聞こーっと。
...試しにやってみよーう。
体を小さく小さくするイメージを頭の中ですると、なんとなく、シュルシュルと体が縮んでいくような気がした。
...お、できたんじゃない?
魔法で鏡を取り出すと、
...わ!すっごいかっこいい!
自分で言うのもあれだが、金色の毛並みに蒼い瞳。しなやかなしっぽはなぜか9本ある。
...九尾だったんだ。
自分の九尾姿をジーっと見ながら、私はある悪だくみを思いついた。
「フフフフフフ」
「陛下、怖いです」
「まずはお前からだ!!!!!」
「陛下!?!?!?」
私はフィルスの顔に飛びつくと、耳と尻尾を魔法で付けた。
...これは九尾特有の技なんだよね~♪
ふんふん♪と鼻歌を歌いながら、九尾の状態じゃ歌えてるのか知らないが、家族のいる部屋へと向かう。
バンッッ!
扉を尻尾で勢いよくあける。
「うわなに!?フェンリル!?」
「なにこの九尾!?」
「どっからきたの!?」
...ふっふっふ、どうやらみんな私だということは気が付いていないようだ。
地面を強めに蹴り、クリスの頭の上に乗る。
「うわ!?な、何をする気だっ!?」
ぼふんっ
クリスの頭に狼耳と尻尾が付く。
次にフォトスの頭に乗る。
「うわっ!?ちょっと!?」
ぼふんっ
フォトスは犬耳としっぽが付いた。
最後はマティアの頭に乗って。
ぼふんっ
「防げなかった...」
どうやら防御魔法を発動したようだが、私はそんなものいとも簡単に抜けられるのさ!
「いたずら大成ー功ー!」
私は姿を戻し、ネタバラシ(?)をする。
「ソーレ―イーユ!!!!!」
私のことを追いかけようとしてきたので、私は即座に狐の姿に戻り、身体強化をかけて走る。
「待て!!このいたずら狐め!!」
「狐じゃないもん、九尾だもん」
「どっちでもいいわ!」
少しの間逃げまわっていると、
「かくなる上は!」
クリスが魔力で編んだ網をこちらに投げてくる。
私はそれを軽くよけると、左に曲がって玄関へと向かう。
だがそれは罠だった。
「見つけたぞ!この狐が陛下だ!」
兵士の声がする。
...まずっ!
私は身体強化を最大出力にし、一気に兵士の間をすり抜けた。
...よしこれd
ガシッ
瞬間移動していたクリスにつかまった。
私はじたばたと暴れ、逃れようと頑張ってみるが、無理だった。
「後でお仕置きだな?」
「キュゥゥゥン」
...嫌な予感しかしない!!!!




