ある人の呼び出し
「ん?ここは...?」
私は自室のベットで寝ていたはずなのに、なぜか、一面真っ白の精神世界に来ていた。
「私はここに来た覚えはないんだけど....」
少し戸惑いながらも、道標のようなものがあったので、道なりに進むことにした。
◆
....ほんとにここどこ!?
さっきからずっと道なりに歩いているが、まったく出口が見えてくる気がしない。
「まったく、こんなところに飛ばしたのは誰なんだよぅ」
その時だった。
視界がまばゆい光によって遮られ、私はすぐに盾を張り、魔法陣を展開して臨戦態勢に入った。
「ごめんなさいね、急に呼び出してしまって」
...誰!?
私が聞いた事がない声だった。だけど僅かに懐かしい面影を感じた。
「私は初代シャイニーです、あなたにさらなる力を与えるために、あなたをここにお呼びしました」
...ディオ様!?
この国の基礎を築き、創造神シャーロンの実子とされるディオ様は、私が尊敬している人の一人だ。
...さっき「さらなる力を与える」とか言ってたけど、正直もうこれ以上の力はいらないかなぁ。それに、魔力が多すぎると、めちゃくちゃ苦しいらしいし。
それに、他人への魔力の譲渡にはリスクが伴う。儀式がうまくいかなければ譲渡される側が死ぬ可能性だってあるのだ。
あれやこれやと次々に浮かぶ疑問について頭を悩ませているのに、初代シャイニーは「何か問題でも?」という顔をしている。
...ほんとにこの人ディオ様なんだよね???
そう疑いたくなるが、纏っている魔力の威圧感は本物だろう。
「...貴女、戸惑っているようですが、何か問題がありましたか?」
...問題大ありだよ!
諦めの域に達した私は、思考を放棄してディオ様に向き直る。
「それで、さらなる力って何ですか?」
にこっっと社交的な笑みを浮かべてそう質問する。
その質問を聞いてディオ様は、ニコッと私に微笑み返すと
「こちらに来てください」
と、私を導くのだった。




