出産 1
あれから大体9ヶ月ぐらいたっただろうか。
私はそんなことを思い出しながら、大きくなったお腹を見る。
「随分と大きくなったね、ソレイユのお腹」
「ええ、もう陣痛がひどいから、下手したら今週中に生まれるかもね」
「その時を楽しみにしてるよ」
私は病室のベットに横たわりながら、クリスと話をしていた。
「もう夜だし妊婦さんは寝るよね?お休み」
そう言って私の頬にキスをし、クリスは去っていった。
何回もやられたから慣れてきたけれど、やはり恥ずかしい。
そんな早くは生まれないよと思っていたが、その時は意外にも早く来た。
深夜、お腹に強烈な痛みを感じた。
すぐにナースコールし、出産の準備が始まる。
「陛下、ヒッヒッフー、ヒッヒッフーですからね!」
「ヒッヒッフー、ヒッヒッフー」
助産師さんたちの指示に従う。それしかできない。
「ソレイユ!?もうすぐ生まれるのか!?」
クリスがやってきた。どうやらかなり慌ててきたようで、服装が寝間着のままだった。
クリスが強く手を握ってくれる。それだけで不安が少し和らいだ気がする。
「頑張ってください!あとちょっとですからね!」
「ん゛ーーーーー!!」
どうか私の赤ちゃん。無事に生まれてきてね。




