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結婚式 3
「すぅー...はぁー」
私は、結婚式で恥ずかしくなって、膨れ上がりかけた魔力を抑え込んでいく。
「すぅー...ゲホッゲホッ」
もう一回深呼吸しようとしたら、暗黒王と闘ったときの傷のせいでむせた。
「ソレイユ!?大丈夫か!?」
どうやらクリスは、私のことを相当心配しているようで、慌てて駆け寄ってきた。
「大..ゲホッ...丈夫」
「済まない、ソレイユを少し休ませてくれ。パレードや披露宴までには時間がある」
「承知いたしました」
側近に支えてもらいながら私は控室へと向かう。
...そういえばこの子の名前ってなんだっけ?
私は今までこの子を名前で呼んだことがなかった。
...えーとえーっと....あ!思い出した!「フィルス」だ!
「陛下、何をお考えでございますか?」
「何でもないわよ、フィルス」
名前を言われて一瞬フィルスは固まったが、「まさか名前で呼ばれるとは思いませんでした」
と言って、控室を出て行った。
その声を聴いた後の記憶は、私にはない。




