三つの死
私が一目ぼれした子が騎獣になってくれるそうなので、次はクソ里主の後処理である。
「さて、こいつをどうしようかしら?あ、そうだわ!まずは蹴り飛ばして起こしてあげましょう!」
私は、笑顔の籠った蹴りをお見舞いした。
「うごふっっ?!?」
死なないように加減はしたが、それでも壁にめり込むぐらいの威力は出たようだ。
...力の加減って難しいね。
「あら、おはようございます!クソ里主さん?」
「なんていう起こし方だ!この野郎!」
里主は自分でそういった後、口を押さえて、自分のしでかしてしまったことを理解したようだ。
...守護神に向かって暴言吐くとかね!!もう極刑なんだから!!
私は猫撫で声で、
「あら、なんていう口の利き方をするんでしょう!せっかく起こして差し上げましたのに!
そんな口の利き方をする人には、『3つの死』を与えて差し上げましょう」
三つの死というのは、肉体的な死、精神的な死、社会的な死、の三つのことである。
私は里主に社会的地位剥奪と、3ヶ月後に発動する病の呪い、そのまた3ヶ月後に発動する精神攻撃魔法を施した。
…まあ、クリスタルドラゴンの宝石の違法売買に、守護神への不敬、動物虐待、どうやら密猟もしてたっぽいし…舌を切った後に精神改竄を受けて鉱山で労働させられたのち、城壁に晒し首にされるよりかは幾分優しい方だと思うが。
そのあと、里の設備やあらゆる調教装置を壊すため、散々暴れた。
「久しぶりに暴れてすっきりした―!」
ドラゴンたちはドン引きしているが、牧場の凸凹は魔法で元に戻したし、まあ大丈夫だろう。
「帰ろう!」
「おいていかないでくださいませー!!!」
...すっかり騎獣のことを忘れてた。
「そういえばあなたの名前をまだを付けていませんでしたね!今からつけましょう!」
その子は、急に話題を変えられてきょとんとしている。
...名前かぁ。
「名前の話ですか…?えっと…もしできればの話なのですが、『モルフィー』という名前にいていたでけないでしょうか、その、
私の母の名前を受け継ぎたくて...」
「いい名前ですね!じゃあ今からあなたはモルフィーね!」
「はい!」
ドラゴンには、親が「名持ち」だとその名を受け継ぐことで力と魂を継承するという風習がある、と言う話を図書館の本で昔読んだことがある。
…モルフィーのお母さんってネームドだったんだ。珍しいね。
私はその子に乗って城に帰るのだった。
のちに里主の醜聞が新聞でばらまかれ、里主は立場を失ったとさ。




