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ブラッディ・モスキート  作者: Mr.ゴエモン
第一章 始まり
11/205

遠足

気づけば6月は一度しか更新できず…

 3人は山奥のタイムカプセルを埋めた地点へと進んでいく。


 「はーはー…この山こんなにキツかったか?」

 「だらしないわよ走。日頃から自転車に乗ってるんじゃないの?」

 「乗ってるからって体力あるとは限らねーだろが。よっちゃん、埋めた地点まであとどれ位だ?」

 「少し前に半分は過ぎた。がんばれ走。もう少ししたら、見晴らしの良い所があるからそこで休もう。」

 

 それからしばし山道を進むと正一の言うとおり見晴らしの良い所にでた。このあたりは殆ど木が無く、町の方辺りを一望出来る場所になっている。丁度良い時間なので3人はそこで休憩がてら昼食にすることにした。シートを敷き、それぞれ持ってきたパンやおにぎり、ジュースにお茶を分け分けして、景色を観ながら食べた。


 「ああ、うめー。疲れてる時だからか普通のものなのに何十倍も旨く感じるな。」

 「本当、景色も良いしね。」

 「ああ、晴れて良かったな。」

 「小学生の頃の遠足を思い出すな。」

 「確かに、3人でこんな事するの小学生の遠足以来だ。」

 「そういえば走、おやつは300円までって決まりなのに、300円分以上持ってきて先生に叱られてたわよね。」

 「そうそう、安い菓子の袋に、高めのヤツを隠し入れて持ってきてたな。結局バレたけど。」

 「あれは真面目な委員長が目ざとく見つけてチクりやがったんだよ。だいたい300円までって、おやつ位自由にしてくれても良いと思わないか?」

 「沢山持ってきても食べきれないでしょ。そういえば走、先生に「バナナはおやつに入りますか?」って、随分とベタな質問してたよわよね。」

 「そーそー、今時こんな質問する奴いるのかって、大笑いしたな。」

 「変な事思い出すなよ2人共。あん時は子供だったんだよ。」

 「今でも中身は子供と大して変わんないわよ。」

 「うるせー。」

 「ハハハ!しかし実に懐かしい話だな。」

 「にしても、「バナナはおやつに入りますか?」って誰が言い出したんだ?」

 「さー、バナナが高価な食べ物だった頃の名残りらしいけど、詳しくは知らないな。」

 「まー何にせよ、今となっちゃ懐かしいな思い出だ。」


 こうして3人は思い出話に花を咲かしたのだった。

 食べ終えると、カエデがおもむろに立上り、スマホを取出して、景色を撮り始めた。カエデは写真が好きで、事ある毎にスマホで撮影しSNSに載せているのだ。走と正一はその姿を見て、やっぱりカエデも女子なんだなと再認識している。

 何枚か取ると、カエデはスマホを操作し始めた。


 「何やってんだよカエデ。」

 「今撮った写真をTwitterやフェイスブックに載せてるの。」

 「Twitter?こんな山の中でか?」

 「ええ、あたしこう見えてもフォロアー数結構な数なのよ。綺麗な景色やかわいい動物の写真、あとスイーツとかをアップしてる。」

 「綺麗な景色にかわいい動物?おーお、似合わねー!」


 と走が言い、


 「似合わなくて悪かったわね。」


 カエデが返す。

 ボーイッシュ風なカエデは根は女子らしいが、気が強く男子だったら丁度良かったと言われたことが多々ある。走と正一も、カエデがスカートを履いている姿は学校の制服以外見たことがない。似合わないと本人が一番理解しているからだった。なのでカエデの普段着はもっぱらズボンやパンツスタイルばかりだ。

 髪を伸ばしたりしたらどうだと走はアドバイスした事があるが、


 「どうせ似合わないと笑う気でしょ。」


 と聞かなかった。


 「さて、そろそろ行こう。ぼやぼやしてたら日が暮れるぞ。」

 「そうだな。休憩はこの位にして、タイムカプセルを掘り起こしに行くか。」


 3人は飲み食いした物の後片付けをして、再び目的地を目指し始めた。

 

家で現実の蚊に出くわしました。冬の2月に始めてペースが遅く早くも蚊の季節に。

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