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⑦話『他の……』

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


ひたすらにショックを受け優はその場で崩れていた。


「だっ大丈夫ですか!」

「何で! 何で! そんなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


滂沱の涙を流し穴がら優は呻いていた。


「何あの人……怖」

「シッ! 見ちゃダメ」


そう言って通り過ぎる他の女性たち

咲菜はそんなことより泣いている優を慰めた。


「大丈夫、エロゲーショップは確かに他の場所になってしまいますがあなたはそんなことで諦めたりしないでしょ?」

「うっうん……そうだな、確かにそうだ、でもやっぱりショックなんだ……前買ったエロゲーはこの店で買ったんだがそうか……あのエロゲーを買った思い出の場所はもうなくなってしまったのか……」


そう言って悲しそうに優はその閉店した店を眺めていた。


「そうですね、思い出の場所が無くなってしまうのは悲しいです、だけどそれでも思い出が消えたわけじゃありません、だから思い出を持ち続ける限りあなたとそのエロゲーの思い出は永遠です。」


微笑みながら咲菜は


「きっと私と今日一緒に行った場所もいつかは潰れてしまうでしょう、でもだからこその思い出です、そうやって私もあなたも成長していくんですよ、将来私とあなたが結婚してお婆ちゃんとお爺ちゃんになってこの町を歩くとき、ここの風景はすでに変わっているでしょう、でもその時は一緒に刻んだ風景を思い出しましょう、そして一緒にここには何があったとか、ここで二人で何をしたかを思い出して楽しみましょう? 」


咲菜は優を抱きしめながら頭を撫でて言った。


「咲菜、ありがとう」


優は顔を赤くしながら咲菜を見た。


「いえいえ、それに、この店の事もエロゲーをやった時にどんな店だったかを思い出して懐かしむのもいいものですよ」


と笑いながら言った。


「うん、そうだね、それも人生の醍醐味だね、ありがとう励ましてくれて」

「いえいえ、いいんですよ、私も通ってた店が潰れると悲しくなりますし」


そう言って咲菜は


「さあ立って」


と言って手を差し伸べた。


「ありがとう、元気出たよ」

「良かった!」


そして、優はその店に


「ありがとう、今まで、これから別の店でエロゲーを買うことになるけどこの店のことは忘れない」

「今までお疲れ様」


そう言って咲菜と優は閉店した店にお辞儀をした。

そして、優は泣き止んだ後、


「さてと、ならこの別の店に行ってみる?」


と咲菜に聞いた。


「はい! どんなのがあるのか分からないですけど楽しみです!」


そう言って咲菜は優の肩を組んだ。


「じゃあ行こうか」

「はい!」


そして、2人は歩き出した。

すると、


「あの! 優君!」


突然咲菜は優を止めた。


「え! 何! あ、もしかしてエロゲーショップやっぱりやめとく?」


と聞いた。

咲菜は


「いえ、そうではありません、その……あの……何ていうか私、車の免許取ったんです!」

「あえっと、そうなの? おめでとう」


優は少しビックリしたが褒めながら頭を撫でた。

咲菜は顔を赤くしながら


「えへへへへ」


と喜んだ。

そして、ハッとして


「えっとですね、だからその! あっあそこにレンタカーがあるじゃないですか!」

「え、そうだね、レンタカーって俺ペーパーだから入ったことないけど……」


と優は言った。

咲菜は


「それで、私優君をドライブに連れて行きたいんですけど!」

「え、いいの!」


突然の誘いに優は喜んだ。


「なので、その別店舗まで電車ではなくて私の運転で行きませんか?」

「!! え、マジで!」


突然の誘いと共に今のデートでドライブすることになった。

そのため優は財布を確認した。


「えっと、レンタカーってどれくらいするんだっけ?」

「え、私が払いますよ?」

「え、割り勘の方が良くない? だって俺が連れてってもらうんだし……」

「ううん、いいの! 私が言いだしたことだし悪いよ! それに……自慢……したいし……」


と照れながら咲菜は言った。


「マジか、いいの! ではお言葉に甘えるがいい?」


それを聞いて咲菜は嬉しそうに


「はい!!」


と言ってレンタカー屋さんにはいた。

レンタカーで予約をしていなかったので結構デカいワンボックスの車をレンタルした。


「では行ってらっしゃいませ」

「はい!」


そう言ってそのまま咲菜は車を発進させた。


「おお、おおおおおおお」


優は従兄弟の車に乗ったことはあったがそれでも車に乗るのは久しぶりであった」


「へえ、手慣れてるね、車もってるの?」

「いえ、最近取ったばっかりですのでまだです、でも條島さんの車で屋敷の庭で練習しているので……」


と言って苦笑いした。


「さす金持ち」

「アハハハ……」


優は改めて咲菜の実家のすごさを知った。

そして、別店舗の店まで着いた。


「駐車も完璧とは……ペーパーの俺からしたらまさに神業!」

「もう! 大げさですよ!」


そう言って咲菜は

と言いながらそのままバックミラーだけを見てまっすぐに駐車した。


「……何でおれ車の駐車だけでこんなに驚いてるんだろうか? あ、俺こんなにまっすぐ止めた事ねえな」

「ちなみに車に乗ったのはいつが最後なんですか?」

「19歳の頃だから~8年前かな?」

「いつ免許は取ったんですか?」

「19歳の時かな?」


それを聞いて咲菜は


「もしかして免許を取るだけとって運転していないんですか?」


と聞かれたので優は


「まあ、そうかな? 就職に免許は必要みたいだし、俺仕事で車の運転はしていないからなあ、ははは」


と言って笑った。


「完全に感覚忘れてそうですね、多分今運転したら事故りますね」

「まあそうだな」


咲菜は


「車を買おうと思わなかったんですか?」


となんとなく聞いた。


「え、まあ、自転車で十分かな? 後定期の行ける場所で意外と楽しめたから別に不便はなかったからなあ……やっぱ、ぺーぱーけんしゅううけたほうがいいのかな?」


優は不安そうに咲菜の方を見て聞いた。

咲菜は軽くガッツポーズしていた。


「? 咲菜ちゃん? そのガッツポーズは?」

「え、ああ!! ごめんなさい! えっと、大丈夫ですよ! これから私が車の運転して優君をいろんな場所に連れて行きますので! 任せてください!」


と言って満面の笑みで言った。


「えっと、ああ、ありがとうございます」


その笑顔に優は何も言えなかったが、

遠慮だけはしなかった。


「なのでエロゲーを買うときは必ず私を誘ってください!」

「!! え、そっその! マジで!」

「マジです!」


嬉しそうにしている咲菜に


「わっわかりました、お願いします……」


と気まずそうに言った。


(まあ、俺の買うエロゲーって純愛系だと思うから別に大丈夫かな……)


と思いながら優は承諾した。

そして電気屋さんのエロゲーコーナーに2人は入って行った。

そして、


「へえ、こんなになっているんですね~」


と咲菜は珍しそうに言った。

その声を聞いてその中に入っている男たちは


「おっ女の人がいるぞ」

「ホッ本当だ、女の人だ」


とコソコソと話し始めた。

そして咲菜は


「優君! どんなエロゲーがお勧めなんですか!」


と楽しそうに聞いてきた。


「えっと、俺が最初に買ったこれとか感動するよ」

「へえ、学園ものなんですね~お嬢様! えっと……その……私を意識してですか……?」


と照れくさそうに聞いてきた。


「チッ違うよ! その頃は僕別に君がお嬢様って知らなかったからね!」


それを聞いて他の男も店員も


「「「「おっお嬢様だと……」」」」


と動きが止まった。


「えっとね、このエロゲーを初めて買ったのが確か21歳の時なんだよ……」

「へえ、中古でも大丈夫なんですか?」

「うんそうだよ、エロゲーはパソコンにインストールしてそのデータで遊ぶからパソコンにダウンロードできるかを確認しないといけないけどね、えっとこのゲームはw○nd○○s7までいけるのか、咲菜ちゃんはどのパソコンを持ってるの?」

「えっと、その、パソコン持ってなくて、エロゲーってパソコンのゲームなんですか? テレビで遊ぶゲームや携帯ゲームではないんでしょうか?」


それを聞いて優は


(しまったな、咲菜は本当にエロゲーとは無縁に生きて来たみたいだな、それなら確かにパソコンを持ってなくてもおかしくないし、今じゃスマホがあるからパソコンをつか……アレ?)


とふと優は思い出した。


「えっと、小説書いてるって聞いたけど何で書いてるの?」

「え、紙とペンですけど、もしくはスマホでデータを担当さんに送ってますが?」

「成程、どの方法もあるのか、旧式でも最新でも出来る仕事ではあるな……」


と自由度の高い職業だと優は思った。


「まあ、じゃあまずはパソコンを見ようか! それからエロゲーを見たほうが楽しめるのも分かるから!」


と言ってエロゲーコーナーから出ようとすると


「あの! その、このエロゲーをするためのパソコンはそのw○nd○○s7があればできるんですか!」

「えっと、そうだね、7じゃなくてもvistaとかも出来るみたいだけど、7の方が良いと思うよ、10まで出てるけど多分対応機器的には7の方がまだ出来るものがあると思うし」


と言った。


「分かりました、7を買います! その前に何ですけど……そのこれって優君やって欲しいとかあるの!」


と言いながらそのゲームの裏表紙を見せた。

そこには白く塗りつぶされているがフェ○をしている女の子やパ○○リしている女の子の絵が映っていた。


「「「「ぐはああああああああああああああああああああああああああああ!!」」」」


そこにいた男たちは店員と共に心が傷ついた。


「えっと、その、なんといいますか……」


優は思いっきり動揺した。


「その、優君が望むなら私えっと……できます!」

「「「「ぐはああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」」」」

「あ……あの、咲菜さん……」


さっきから血を吹くように悲鳴を上げ、ダウン寸前の店員さんがいた。


(もうやめて! 店員さんのライフが0だ!)


優は気まずそうにしていた。

すると


「あの……その店長……すみません、交代……してもらっても……」

「? 何だどうしたんだ?」

「たっ体調が……」

「?? まあいい、今日は休むか?」


店員は


「大丈夫です……休めば治ります」

「そうか、無理するなよ」


そう言って店長がエロゲーコーナーの店員を変わった。


(良かった、店長に変わった、あの店長は雰囲気的に大丈夫そうだ……)


そう思い優はホッとした。


「どうでしょうか! 私とこんなことしたいんですか!」


咲菜は赤くしながら優に聞いた。


「えっと、その話は……」


店長はそれを見て


「グハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああ!!」


膝が折れた。


(あんたもか!!)


優は心の中で思った。


「もしそうなら、私頑張ります!!」

「「「「あああいえJふぁFじぇいふぇうぃふぃえJGFひえRHGFじぇWJFJうぇおFげいGFじぇうぇGふぇWK」」」」


他のお客さんも店長も言語がおかしくなってきた。

店長は


「あの……由美子さん……いいかな……」

「? えっと、どうしました? 店長?」

「その、頼みづらいんだけど……このエロゲーコーナーのレジ……変わってもらっても……いい……カナ……」


店長はそのまま倒れた。


「店長!」


頼まれた由美子さんは慌てて店長を支えた。


「あ……ありがと……う」

「えっと、なぜかわかりませんが、そのセクハラではないんですよね?」

「は……い」


それを聞いて呆れながらも由美子さんは


「はい、分かりました」


と言って引き受けた。


(やべえ、なんか申し訳なくなってきた)


優は気まずい状態になっていた。

そして優は


「取り敢えずその話は股の時に」

「えっと、今じゃだめなんですか?」


と咲菜は赤くなりながら言った。

それを見ていた由美子は


「ああ、なるほど」


と言って優たちの近くまで来た。


「あの? ちょっといいでしょうか?」

「え、はい、あえっと……」


咲菜は声のする方を見た。

由美子は


「他の童貞たちのご迷惑になりますのでそう言った話は別の場所でしてもらってもよろしいでしょうか?」


と言った。


「え、あああああ!! ごめんなさい!」

「えっと、咲菜ちゃん、俺もごめん、その言い出せなくて」

「いえ! 私が悪いんですから! 気にしないでください!」


そう言って2人はその場を去った。


「ふう、終わりましたよ店長、山澤君」


と言って2人が出て来た。


「ありがとう、由美子さん」

「ありがとう、無理言ってすまないね」

「まあいいですけど……」


由美子は苦笑いしながら答えた。


「はあ、俺も彼女欲しいなあ」

「私もだよ、でも私も年だからなあ……」


2人は悲しそうな顔で言った。

他のお客さんたちも悲しいそうにした。

すると由美子が


「……何で、私の気持ちに気づいてくれないんですか……」


と言った。

それにいち早く山澤が気づき


「え、それって」

「えっと、私! 好きなんです!」


それを聞いて山澤は


「ゆっ由美子ちゃん!」


と言って山澤が抱き着こうとした瞬間


「店長!」


と言って由美子は店長を抱きしめた。


「え」

「はへ」


2人は間抜けな声を出した。


「「「「あGじゃいじゃりGけいGろあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」」」」


他の客はその場で倒れ込んだ。


「……由美子さん? 私は40歳で君は26歳だがそのえっと……いいのかね?」

「はい」

「……これからよろしく」

「こちらこそよろしくお願いします」


2人は抱きしめ合いながら付き合う事になった。

それを見ていた山澤は


「あばばばばば、あばばばば」


完全に放心状態であった。


「!! 山澤君! すまない! その何ていうか!」

「あ! えっとその! 我慢できなくなったっていうか! えっと……」


勢いとはいえ、付き合うことになった2人を見て山澤は、


「あぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


そのまま発狂して走り去ってしまった。


「山澤くうううううううううううううううううううううううううううううううん!!」

「山澤さあああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!」

「ウグウ……」


2人が叫んでいる間に

他の客は放心状態でその場から避難した。


***************************************************************************


そして、優と咲菜は


「悪いことしたな、まあ別にもういけないことはないから大丈夫だろう」

「えっと、ごめんなさい、私が変なこと聞いたから気まずくなっちゃって!」

「いえ、別に大丈夫です、それに嬉しかったし」

「優君……」


嬉しそうに照れながら咲菜は優を抱きしめた。

その時


「そこまでだ! この外道!」


優は声のする方を見ると男が立っていた。

少し高貴な感じがした。


今日はここまで、

また月曜日に溜まったら出す!

一気に出したからもしかしたらミスがあるかもだが皆さん気にしないで!

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