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⑳話『同級生』

「ああ、なんか幸せって今の状態なのだな……」


今まで彼女がいなかった優はそんなことを考えながら散歩していた。


「なんか今までこんな気分で歩いていたことってないような気がする、咲菜が彼女になってから俺の日常ががらりと変わるとは……正直ここまでだと思わなかった、なんだろうか、人生を飽きるってことがない……」


そう言って優は空を見た。


「空って広いんだな」

「おい、なんかウザいぞ」

「おお! 何だいたのか尾貞」

「たまたま歩いていたらウザい言葉が聞こえたからな、で、何で今ここで将来恥ずかしくなるようなことを言ってたんだ?」


と言った。

優はキョトンとしながら


「え、そんな恥ずかしいこと言っていた?」

「うん、お前らしくもないことを……まあ、リア充だからだと思うが……」

「お、おう、そっそうだな」


優は気まずそうに言った。


「えっと、そうだな、前の俺ってどんなんだった?」

「え? えっと……ヤバかった、一歩間違えれば犯罪者の道を歩んでたんじゃないかな?」「え、マジで?」

「マジだ、だって女性専用車両に間違って入って気づいた後のお前がマジ性犯罪者の目立った」

「……そんなに? そこまでになってた?」

「だってさ、お前、入ってきた男がきょろきょろしてハアハア言ってたらキモイだろ? そんな感じだった」

「マジか、そんな感じか、確かにそれはキモイな」

「お前からしたら自分が今の心境はどうなんだ? 聞きたくないがどうしても気になって」

「ああ、えっと、例えばさ」

「おう」


優は


「たまにニュースでやる赤ちゃんの出産の特集とかで俺は……」

「おう」

「俺らには一生ない喜びなんだろうなあって思うことが彼女が出来る前はあったんだ」

「おい待て、俺も含んでるだろう! それ!」

「それで今では俺には経験できるんだろうなあ、どんな名前がいいかなあとかになってきてる」

「てめえ! さっきから俺をディスりやがって! バカにしてるだろ!」

「うん」

「ぐがああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


絶叫しながら尾貞はブチギレた。

ドゴ!

そして殴った。


「……ごめんなさい、調子に乗り過ぎました、許してください」

「うん、お前が悪い」

「はい」


優は正座をしながら言った。


「いや、あれだな、リア中になった瞬間から俺って調子に乗ってたな、分かるわ、なんか自分でも分かるわ」

「これを期に反省してもう二度と非リアをバカにしないことだな、お前だって今の年まで非リアだったんだ、俺の嫌いタイプは今まで非リアだったくせに珍しい恋愛をした瞬間に調子に乗って『え、彼女いないとか俺には信じられなーい』とか言っちゃうタイプだ、もうお前もそれに近い存在だったんだからな」

「はい、反省しています」


と俯きながら言った。


「そう言えば、お前キスってしたの? 居酒屋で舐められてたけど?」

「あ、してねえ」

「……ぷ!」

「笑うなよ!」

「せめて笑わせろ!」

「ごめん」


一通り尾貞が言った後

尾貞は


「じゃあ俺は帰るわ」

「じゃあな」


と言った尾貞は帰って行った。


「はあ、本当に大丈夫だろうか、俺の人生ってこのまま順調に行くんだろうか、結構不安になってくるところもあるよ、今が幸せって逆に怖いと思ったのがビックリだ」


すると


「やあ」

「? えっと? どちらさんですか?」


ある女の人が話しかけてきたが

優は誰だか分らなかった。


「田波だよ、覚えてないの?」

「知らん、誰なのかが分からない」

「はあ、あんた中学の時いじめられてるって感じで目立ってたけどね、でもショックかな、私も昔リーダーシップのとれていた生徒として有名だったから」

「俺にとっては中学時代は暗黒時代だから尾貞以外の人間はもうほとんど狂気に等しかった、特に川野はカオス並の狂気だったからな」

「ああ、あのドSだったからね、まあ許されないことだろうけど」

「まあ、中学の奴大体嫌いだから」

「何中学の奴大体友達の逆バージョン言ってんの?」

「何だよ、仕方ねえだろうが、あんなのどうやってわかりあえって言うんだ!」


と呆れる田波に怒った。

そして


「てか、お前結局誰だよ」

「田波だよ! さっき言ったでしょうが!」

「ああ、ごめん、言葉足らずだった、中学時代俺とお前ってどんな関係だったの?」

「えっと、会話は基本、これ配っといて、分かった、ぐらいかな」

「何その仕事を渡すだけの社交辞令程度の会話! 覚えてるわけねえじゃん! 女の子の大体なんてそんな会話しかしたことねえよ!」

「まあ、そうなんだけど」


頭を掻きながら田波は言った。


「で、今は何してんの?」

「え、ああ、会社でサラリーマンして、彼女が初めてできて今が幸せでなんかこと後すごい不幸になるんじゃないのかって怯えているところかな」

「! そっそうなんだ、彼女いるんだ」


と田波は顔をぴくっとさせた。

それに気づいた優は


「え、何今の? そんなに俺に彼女が出来るのが意外か?」

「え、ええまあそうかな」


と顔を逸らしながら田波は言った。


「……まあ、確かに今の年になるまで彼女なんてできなかったから俺には一生彼女なんてできないと思ったし、風俗行くと言う選択肢もなかったから一生二次元さえあればいいと思ってたからな、まあいまでも二次元は止めねえけど」

「うわー」

「なっ何だよ! 彼女も好きだから大丈夫だ!」

「そうですか、私には分からない部分ですね」


と少し笑いながら言った。


「まあ、あんたのそういう人に言われても好きなことはやめないところは嫌いじゃないよ、結構我慢強いでしょ、あんた」

「? そうか?」


首をかしげながら優は言った。


「そりゃそうでしょう、あんないじめ受けてたのにあんた皆勤賞狙ってたし、休んでも風邪ひいたときぐらいだったし」

「まあそうだな、てか、俺はビビってただけだけどな」


と優は答えた。


「ビビってた? 何に? むしろ学校に来ない方がいじめ受けないしビビるようなことはないでしょ?」

「いや、親に学校不登校になったら怒られると思ってずっといじめを耐えてたって感じかな? まあ最近聞いたんだがもしいじめで学校に行けなくなったら転校も視野に入れてたらしいし」

「へえ、優しい親じゃん」

「まあな、でも転向後ときで変わるようなことでもねえだろ、多分俺は転校してもいじめを受けるような人間だ、もはやいじめられている人間が悪いことになるんだろうな」

「そうかな?」

「分かってねえな、お前はいじめをあまり受けたことないって感じだな」

「まあね、今でもいじめはないかな、皆と仲良くすればいいんじゃんって感じだし」

「みんながみんな仲良く出来る世の中なんて一生来ないな、たまにいじめ解決問題のテレビ番組やってるが俺はあれですらやる必要性が分からん、言ったからどうなるんだ? スッキリするのか? 俺はスッキリしなかったが、正直どうでもいいって感じだったな、解決なんてできるわけねえのに意味のないことに金掛けるなあって思うな」


それを聞いて田波は


「でもちゃんと話し合わないと解決することも解決しないでしょう?」

「まあ、そう思うならそう思えばいいさ、いじめ受けた俺は絶対に無くならないと思うがな、だって人の感情で戦争が起きるんだからいじめだって起きるさ! もはや宿命だ! むしろ人間の性だ! 人は人を見下すことで自分が大丈夫だってことを実感できるんだ! なので絶対に終わらないいじめ」


と自信満々に言った。


「まあ、そっそうなんだけど……」


それを聞いて田波は少し引いていた。


「何だよ、お前から振った話題だろうが」

「まあそうなんだけど」


と言って笑っていた。


「じゃあ俺帰るわ」

「え、あ、はい」


そう言って優は帰ろうとした

すると


「あの!」

「? 何?」

「私も! あんたのこと好きなんだけど!」

「……は?」


唖然とする優


「ちょっと待て、何で俺が彼女が出来たとたんにモテキに入るんだ! どういうことだ! 来るのが遅いだろうが!」

「いや、あの」

「うしゃあdじゃだアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!! ふざけんなああああああああああああああああ! それならもっと早くコイやああああああああああああああああああああ!! おかしいだろうがああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

「おっ落ち着いて! 私も行ったタイミングダメだった! ごめん! 忘れて!」

「よし、忘れるわ、じゃあな」

「うっうん、そんなにあっさりだと……まあいいや」


その時


「その子誰?」

「「ビク!!」」


そこには咲菜がいた。


「誰? ねえ誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰? 誰?……」

「「何これ! 超怖い!」」


2人はビビった。


「ねえ? 裏切ったの? 優君? 裏切ったの?」

「チッ違う! これは違うんだ!」

「はい! そうです! 私が悪いのでお願いですから落ち着いてください!」

「へえそうなんだ……」


そして咲菜はカバンからカッターを取り出した。


「!!」

「おい! ダメだ! それはやったらダメな奴!」

「退いて優君! そいつ殺せない!」

「だからダメだって! く! どうすれば!」


そして優はあることを思い出した。


「そうだ! 咲菜! これを受け取れ!」


そう言ってディープキスした。


「うう!」

「!!」


ブチュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!


「ぷはあ!」


そして咲菜は


「キスってこんなに気持ちがいいんだ」

「おっ俺も初めてだから」

「おおう、人のキスとか初めて見た」


そして咲菜は落ち着いて


「ではまた明日逢いましょう」


と言って帰って行った。


「明日って言っても俺明日しごとなんだけどなあ」

「そっそうなんだ」


そして2人も


「邪じゃあ私も帰るね、彼女さんと幸せに」

「おっおう」


そして田波の恋は終わった。


**************************************************************************


次の日


「初めまして、新しい担当の田波 恵みと申します」

「はい、私は小井田 咲菜と申します、昨日ぶりですね」

「……!! そっそうですね」

「何だ2人は知り合いだったのか、なら後は2人に任せるね」

「!! 待って! 編集長!」


そして個室で二人きりになった。


「……えっと、昨日は……」


気まずそうに田波は咲菜の方を見た。


「言ったでしょ、また明日って」

「!! あれ私に向けて!」

「はい!」


そして田波はこんなに緊張したのは生まれて初めてだと

そしてこんなにやりづらい仕事も初めてだと語った。


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