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⑱話『次は』

「先日はありがとうございました、今度は内に遊びに来てください!」

「え、いいの? まだ君の親帰ってきてないんじゃないの? 良いなら俺は行くけど?」

「はい!」


そう言って咲菜は笑顔で言った。

それを聞いて優は


「じゃあ行くよ! で、いつなら大丈夫?」

「来週の日曜日なら!」

「ではそれで!」


そう言って優は喜んで次の日曜日に予定を入れた。


「では妹にも言っておきますね!」

「そういえば、妹さんがいるんだっけ? 仲良くなれるといいね」

「そうですね!」


と言って優は少し楽しみにしていた。


「というわけで、親が帰ってきてないけど咲菜の家に行くことになりました!」

「いえーい」


テンション低めにお母さんが新聞を読みながら言った。


「テンション低く……」

「今新聞読んでるの……」

「そうですか、まあ言ったからその日はいません」

「そう、分かった、で、ヤルの?」

「はい?」

「SE○するの?」

「てめえ! いきなり何言ってんだ!」

「え、何しないの? 親がいないこのチャンスを逃すの?」


と意外そうに新聞を畳んだ。


「新聞を畳むほどの事ですか!」

「うん、そうだけど、何? あんたってバカなの?」

「だって、こういうのってもうちょっと考えてやった方が良いだろ? 結婚をするのは分かるけど、こういうのって結婚してからって言うかなんというか……」

「ふん、いかにも童貞っていけんね」


と呆れたように鼻で笑った。


「酷い! そんなこと言わなくたっていいじゃないか! どうして母さんはいつも俺の傷つくことを的確につくの! 的確に言ってくるの!」

「自覚あるんだ……」


と優の言葉に真顔で言った。


「なら言わせてもらうけど、カップルの盛り上がった際にすることって大体がそんなものなのよ、あんたは童貞だから分からないかもしれないけどそんなことを言ってると自然消滅するパターンに入るわよ、あんたのエロゲーで言うバッドエンドルートよ、ていうかあんたってエロゲーやってるくせに何でそこで躊躇うの? あんたの底の見境なさを私は期待していたのにそんなことすら駄目だなんて! あんたなんか知らないんだから!」

「めっちゃキレますね! 大丈夫だって! だって俺たちの付き合いは純愛だから! それに咲菜から別れようって言葉はないって言ってたから! それにいきなりそんなことをすると嫌われるでしょうが!」

「だからあんた咲菜ちゃんと付き合う前に一度は誰かと付き合って恋愛の勉強しきゃ駄目だったのよ! なのにアンタはダメ人間だから女なんかあんたに近寄るわけないのよ! 分かる! あんたは本気の恋愛に間に合わなかったから感覚が分からないのよ!」

「そっそんなことないもん! 酷い! それに妹さんもいるのに出来るわけねえだろうが!」

「それを先に言えよ、誰もいない設定で話してたよ……」


と残念そうにお母さんは言った。


「ごめん、それはごめん、でもいきなりするのは本当にどうかと思うよ」

「へえ、そうなんだ、じゃあ好きにすれば、お母さん知らないから」

「何だよその不穏な感じは! 大丈夫だ! 俺! 咲菜を信じる!」


と言って自分を信じるように念じた。


「とにかく! 今週いっぱい頑張れば! お休みに入って咲菜の家に行くことが出来るんだ! 頑張れ俺!」

「仕事を頑張ることではなく乗り越えるためだけにするなんて、あんたの人生って彼女がいなくなると完全に荒んでるわね」

「うるせえ!」


そう言って2人の言い合いは終わった。

そして優は寝て日曜日になるのを頑張って乗り越えた。


************************************************************************


「にっちようびだあああああああああああああああああああああ!!」

「うるせえ! 静かにしろ! お休みだぞ!」

「はい……」


朝の6時に優は起きていたが2人はお休みだったためキレられた。


「さてと、静かに出るか……」


そう言って優はそっと家を出た。


「さてと、ここで待ち合わせだったかな、どんな家か気になるな……」


と少しドキドキしながら待っていた。

すると車が一台来た。

豪華な感じであった。


「もしかして咲菜ちゃんの車かな?」


そう思いながら車が開いた。

すると一人の男が出て来た。


「? えっと? 咲菜ちゃんのご家族の方ですか? お仕えしておられる方ですか?」

「俺のことを忘れたか?」

「? え、誰?」


と見たことがないと思って話していた、

すると男が


「山澤だ! 俺の名は山澤 華貴だ! 覚えろ!」

「ああ、そういえば、てか一回しか会ってねえのに憶えれるわけ姉だろうが! お前はいちいち名刺を交換した相手のことを覚えているのか?」

「覚えてるぞ、企業家として相手を覚えていないのは良くないからな」

「……そうなの?」

「当たり前だろ? 一般社員が覚えていなかったりするのはあるが、社長である俺が覚えないなんてダメだろ、信頼性だってあるのに」

「……マジかー覚えてんのかー」

「ふん、だからお前には咲菜は見合わないんだ」


と啖呵を切られてしまった。


「ま、俺は今から咲菜の元へ向かいます! ではごきげんよう!」


と言って華貴を無視していこうとすると


「待て! まだ話は終わっていないぞ!」

「黙れ! 俺は咲菜の元へ行くんだ!」


そう言って2人は言い合った。

すると


「遅いから見に来てみれば、こんなことになっていたんですね」


と言って咲菜が現れた。


「え、俺寝坊したっけ?」


優はまだ時間に余裕があるのに遅いと言われたことをビックリした。


「え、あ、時計が早まっていました、すみません」

「いや、いいタイミングだ、この男が俺の道を妨害するんだ! まるでいじめっ子が俺の将来を阻むように!」

「貴様! 分を弁えろ!」

「あの、本当に迷惑なのでやめてもらえませんか?」

「そうですね、華貴坊ちゃん、さすがに付け回すのは私も振り切るのが面倒臭いのでいい加減止めてもらえれば警察は呼びませんよ?」

「ふん、出来るものならやってみろ!」

「山澤家跡取り息子、ストーカーナウ!」


と言ってスマホを取り出した優はツイッターにアップしようとした。


「貴様! 止めろ!」


そう言って華貴は止めに入った。


「止めて欲しかったら、俺の信仰の邪魔をするのはやめてもらえませんかね?」


と言って華貴に優は言った。


「糞! 覚えていろよ!」

「ファック!」


そう言って車に乗って行ってしまった華貴を優は中指立てて暴言を吐いた。


「じゃ! 行こうか!」

「はい!」


そう言って條島が運転する車に乗って咲菜の家に向かった。


「妹さんは家で待ってるんですか?」

「はい! 少し人見知りをする子なのですが仲良くしてあげてください!」


そう言って咲菜は嬉しそうにしていた。

それを見ていた優は


「ほほう、俺がそんなに君の家に来ることを喜んでくれるとは! 俺も楽しみですよ!」

「はい!」


そう言って2人はイチャイチャしていた。

それを見ていた條島は


「うぜええ」


取ってうっとしそうにしていた。


そして


***********************************************************************


「着きましたよ、小井田家の屋敷です」

「でか」

「一言ですね」

「一言しか言えねえよ」


と言って優は條島にツッコんだ。


「では案内しますね! 優君!」

「おう、今日中で見れるとは思わねえがよろしくお願いします!」


そう言って優は小井田家の屋敷に入っていった。


「へえ、綺麗だなー」

「あっありがとうございます!」

「棒読みで言ってるのに喜ぶんですか? 咲菜様?」


すると優は


「だってここまで広いと何がすごすぎてかじょうが追い付かないんだ」


そう言って優は周りを見渡した。


「何この鎧、置物?」

「はい! 昔からあります!」

「漫画だと誰かが良く壊す場面が浮かぶ」

「壊してもいいですがあなたの給料が一生分吹っ飛びますよ」


と優の言葉に條島は笑顔で言った。


「コっ壊さねえよ! そんなことしねえよ! そんな怖いことしたら俺の人生が破たんするじゃねえか!」


と言って優はビビり倒した。


「大丈夫ですよ、優君は私と結婚するんですから!」

「そうだよ! 結婚するんだぜ! それに結婚したとしてもこの鎧は潰さないよ!」

「そうですか、貴方にも常識はあるんですね、良かったです」

「今まで俺のことをどんな目で見ていたの?」

「虫けら」

「ひど!」


優は條島の言葉に悲しみを覚えた。


「お姉さまああああああああああああああああ!!」


途端に1人の少女のような声が聞こえて

咲菜に1人の幼い少女が抱き着いた。


「えっと、この子が妹さん?」

「はい! 聖歌と言います! 聖歌、ご挨拶」

「はいお姉さま……」


そう言って咲菜の背中に隠れながら


「はっ初めまして、小井田 聖歌(せいか)と申します、よろしくお願いします」

「こちらこそよろしくね、俺の名前は近童 優だ」


そう言って目線を合わせながら優は聖歌に挨拶した。


「うっうん」


そう言って咲菜の背中から出て来た。


「えっと、じゃあお話ししようか?」

「はい、えっと、何かありますか?」


すると優は


「では、今期のお勧めアニメを教えてあげようではないか!」

「あにめ? お姉ちゃんが見ているサンシャインの奴ですか?」

「まあそんなところ、俺のお勧めするアニメはもう子供が寝る時間にやっているようなアニメだから君には新鮮だよ!」


そう言って優は笑顔で言った。


「そっそうですか……」


しかし人見知りのせいか聖歌は心を開かなかった。


「く、俺も人見知りタイプだから分かるが、そりゃ怖いわな、俺だっていきなり現れた人に話しかけられたら無理だもの!」


そう言って優は悔しそうにしていた。


「聖歌、ゆっくりでいいから優君に慣れて言ってね」

「……はい、お姉さま」


優しく咲菜が言うと

少し嬉しそうに聖歌は笑った。


「おお、いい笑顔だな」

「……ありがとう」


そう言って聖歌はまた咲菜の後ろに隠れてしまった。


「じゃあ、お茶でも出しますのでここで待っていてください」

「咲菜様、ここは私が行きますのでここにいてていいですよ」

「あ、えっと、私がいれたお茶を優君に飲んでもらいたくて」

「そうですか、気づかずに申し訳ありません、それではお茶の場所をお教えしますね」


そう言って條島は咲菜と一緒に台所に行った。


「さてと、俺はここで待たせてもらうが……」


優はそう言いながら聖歌の方を見た。


「!!」


その瞬間、聖歌は壁の方に隠れてしまった。


「やっぱまだ駄目か」


そう言って優は少し落ち込むと、


「? この紙は何だ?」


そう言ってみてみると


『参観日 親御さん来てください』


と書かれていた。


「!! そっそれは!」

「ああ、これは、お姉さんに来てほしいのか……」


と小声で優はいた。

それを見て聖歌は

バシ!


と優を紙を取り上げた。

そして


「みっみた!」

「うん、見た、嘘言っても意味ないしな、すまん」

「っそっそうなんだ、えっと自分で言うから言わないでね」

「おう、ガンバ! それって俺も行ってもいいのかな?」

「えっと、どうだろう? 分からない」

「そうか、分からないよな……じゃあその日休みだから入っていいか聞いていけたら行こうかな」

「いいけど……」


そう言って聖歌の参観日に優は行ってみようと思っていた。

そして咲菜は戻ってきた。


「何の話をしていたの?」

「それは妹さんから聞いた方が良いよ」

「? そうなの?」

「うん、私から話すね、お父さんとお母さんがいないからお姉ちゃんにしか言えないんだけど」


そう言って聖歌は参観日のことを咲菜に話した。


「えっと、この日はちょっと無理かな……」

「そっそうなんだ、しっ仕方ないよね、うん」


そう言って元気なさそうに聖歌は部屋に戻って行った。


「まあ、予定は誰にでもあるからな」

「ごめんなさい、聖歌にはいつも辛い思いをさせていて」


と俯きながら咲菜はぼやいていた。


「條島さんは行こうとしないの?」

「私が行くと先生に物言いをしてしまいそうなので」

「有能の人間も大変だ」


そう言って優は


「じゃあ俺いけそうだから行ってみようかな?」

「え、どっどうだろう? あの子の学校少し厳しいから身内じゃなければだめじゃないかな?」

「? まあそんなところもあるけど……事情話せば大丈夫じゃね? もしダメそうなら君の電話入れても大丈夫?」


「はい、大丈夫ですよ、あの子だけ誰も見に来ないのはやっぱりさびしいですし」


そう言って優は行く気満々で


「よし、俺が行くことを取り敢えず伝えてくるよ」

「あまり期待させない方が……」

「まあ、言っとくだけ」


そう言って優は聖歌の部屋に向かった。

トントン


「いいかな?」

「うっうん」


そう言って優は聖歌の部屋に入った。


「どうしたの……」


聖歌は涙目で優の方を見た。


「俺が入っても大丈夫そうなら行くことになったぜ」

「……ありがとう」

「ああ、いいよ、期待はしない方が良いダメの可能性の方がでかいからな」

「うん、それはなんとなくわかるからいいよ……その気持ちだけで嬉しいから」

「おいおい、子どもなんだから別に勝手に恨んでくれたっていいんだぞ、期待はしないようにと言ったのは酷く落ち込ませないようにしただけなんだから、気を遣って自分の気持ちを押し付けてたらしんどいだけだぞ、約束守れなかったら泣いて俺を恨んどけ、恨まれるのは慣れてきたから」

「……いいの? 本当に来なかったら恨むからね」

「おう、大丈夫だ、お姉ちゃんとの結婚は強行するから」

「勝手な」

「俺みたいな大人が自分の立場お構いなしに勝手なことしてるのにお前みたいないい子が自分勝手なことしてはいけないなんてないだろう」

「そうかな?」

「そうだよ」


そして出来るか分からない約束をして優は恨まれることを覚悟で挑むことが出来た。


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