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その8

 初心者の私は、パッと考えて、カカッと名前付けて、ポポポポーンと出すんだよね?


 母様、姉様の二人もお祭りの準備へ行ってしまった。誰も残らなかったところを見ると、いきなり成功させるのはまずないとみんな思ってるんだろう。

 家族はみんな他所に言ってしまったが、残されたのは私だけ、という訳でもない、いつも側にいるメイドさんたちもいる。

 先生がいなくなってしまったので今日の勉強はここまで、という事にはしたくない。折角なのでメイドさんたちに聞いてみることにしよう。




「メアさん、シアさん、フランさーん?」


「はーい。なーに、姫?」


 メイドさんその一、メアリーさん。見た目中学生くらいに見える。性格も見た目通り。でも胸がおかしいサイズ。体に合ってないよそれ!!


「何か御用でしょうか、姫様?」


 メイドさんそのニ、バレンシアさん。超美人なのよこの人。大人のできる女性って感じがいいわ。シアさんも大きめサイズ。


「どうしたのシラユキ? お腹空いた?」


 メイドさんその三、フラ……この人名前超長いのよね、覚えてないわ。略してフランさんと呼んでいる。見た目大人の女性だが、結構軽い性格だ。こちらも胸がおかしいサイズ。


 美人巨乳エルフメイド三人組であるか……。


 他にも家には沢山メイドさんがいるが、私に常に付いていてくれているのはこの三人だ。私の呼び方も三者三様だね。私付きは仕事が少なくていい、と喜ばれている。そういえば男性の使用人って一人も見かけないな……。

 三人とも当たり前に成人しているので年齢は百歳以上だ。年齢って誰も気にしてないのよね、百歳で成人してからは年齢なんて結構どうでもいい事らしい。


 いやしかし、目の保養になるわ三人とも。おっとオヤジ臭いよ……。




「三人とも魔法使えるよね? 教えて欲しいな」


「え? 私たちが? うーん……。あー……、どうしよっか? シア」


「私は喜んで、と言いたいところなのですが、私たちの意見は多分参考にはならないかと」


「だよねえ。さっきの説明で使える人は極一部だけだと思うよ? あ、シラユキは問題ないと思うけどね」


 やっぱり天才向けの説明だったのか!! あれ? 少し理解しちゃった私は天才なのか? まっさかー。


「シアシア、説明してあげて。私もフランもこういう説明には向いてないのよ」


「そうそう、私たちは胸に栄養行っちゃってるからね。レンにお任せしちゃおう」


 自分の二つの塊を重そうに持ち上げながら言うフランさん。


 レン、とはバレンシアさんの事ね。みんな結構呼び方がまちまちなのよ。統一しろ!! ごめんなさい私も愛称で呼んでます。フランさんに至っては名前覚え切ってすらいません……。


「遠まわしに私の胸が小さいと言いたいんですね、分かりました。お相手しましょう……」


 シアさんが纏う空気が変わる。おっとやばいよやばい。シアさんだって大きめなはずなのに、この二人がねえ……。


「シアさんの胸のどこが小さいの……。私も大きくなったらそれくらいは欲しいなーって思ってるのに」


「あら? そうですか? ふふ。命拾いしましたね二人とも。姫様に感謝しなさい。その後もげろ」


「もげろとか怖いよ!」


 胸を押さえフランさんが下がる。


 もげろは実際言われると怖いわ。……あれ? 怖いかな? あ! 胸無いから分かんないや! もげろ!!!

 なんかエルフって巨乳多いな……、漫画はアテにならないよホントに。弓使うからだっけ? 魔法の説明聞いた限りじゃ弓とかあまり意味無さそうだよね……。


「しかし、私たちがお教えしていい物なのでしょうか……。やはりある程度使えるようになってからの方がいいと私は思うのですが」


「確かにねー。姫って考え込んじゃうタイプだよね」


「うんうん。やっぱりやめとこっか? ごめんねシラユキ」


「え? えー」


 急に何よ三人して。気になる! 気になるわーー!!



「ふふ。いいじゃないいいじゃないそんな事は。あ、そだ。シア、クッキー焼いてあったよね?」


「え? ええ」


 これまた急なメアさんの問いにシアさんが頷く。


 ほう? シアさん作のクッキーとな? それでそれで?


「ん? おやつにする? それじゃ私はジャム取って来るわ。メアは紅茶お願い」


「苺ジャムで!!」


 苺ジャムこそ至高。私のせいか、我が家の苺の在庫は切れることは無い。


「はいはい、分かってるって」


「それでは私も、用意しに参ります」


「紅茶かー。シアやってよ、私クッキー取ってくるからさ」


「いいですよ? 場所は分かります?」


「大丈夫! 適当に探すからーー!」


 メアさんは言いながら走って行ってしまった。そして揺れる胸、もげろ。


「ああ、フランはエネフェア様に今回の事を伝えてもらえますか? ジャムも私が用意しますから。姫様の魔法に関してはご家族の方たち以外はお教えしないようにしましょう、と」


 そんなー……。うん? ああ! 危ないからか! 考えてみればメイドさんにそんな危ない事お願いしちゃ駄目だったか、反省反省。

 確かに私の家族ならどんな失敗しても大丈夫そうだよね。笑顔で広範囲破壊魔法とか押さえ込みそうだよね。普通に想像できちゃうわ……。


「りょうかーい! 伝えたらすぐ戻るから、シラユキ、ちょっとだけ待っててねー!」


 フランさんも走って……、もげろ!!



「まったくあの二人は……、本当にもいでやろうかしら……」


 二人を見送ったシアさんの呟きが聞こえた。


「シアさん怖い!! 一応言っておくけど、シアさん普通に大きいからね? 私から見たらもげろ対象だからね!?」


「それは、姫様はまだ五歳ですし……。エネフェア様をいつも拝見させて頂いていると将来姫様もああなっておしまいになられるんじゃないかと、もう、戦々恐々の毎日なのです。そうですか……、私も対象に入りますか……」


 あ、少し嬉しそう。まさか、この世界シアさんサイズが小さめって事無いよね……?


「ユー姉様くらいが普通だよね? そうだよね? そうって言ってよ!!」


「え!? ええ! ユーフェネリア様くらいのサイズが普通ですよね! ……ふう、最近周りに山脈が出来てしまって自信を無くしていたようです、お恥ずかしい。お見苦しいところをお見せしました。申し訳ありません」


 深々と頭を下げるシアさん。


 小心者の私に頭を下げないで! 困っちゃう! でもね?


「シアさんも立派な山脈の一角だからね!? ユー姉様の前でそれ言っちゃ駄目だよ……?」


 姉様も小さくはないのだが、周りの山脈が高すぎて見劣りしてしまう。本人気にしているようには見えないんだけどね、気を付けることに越した事は無いだろう。うんうん。


「それでは、私も紅茶とジャムの用意へ行って参ります。お部屋から出ないようお願いしますね」


「うん! 待ってるよ。いってらっしゃーい」


 ペコリと丁寧なお辞儀一つ。シアさんも出て行ってしまった。




 クッキーと紅茶、おやつは毎日の楽しみだ。苺ジャムを乗せてー、っと? 

 ああ、私、おやつでごまかされたのか! 気づくんじゃなかった!! ま、五歳だし、しょうがないよねー?







各キャラの容姿などの描写は、また必要なときに。胸のサイズは必要。


2012/8/4

全体的に修正、書き足しをしました。

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