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その24

今回も二話投稿です。

先にその23の方へどうぞ。


繋げた方がいいのかなこれは……



 父様の言葉。


 そうだな……。どうせ嫁どころかこの国から出す気も無い。

 魔法は確かに便利だが、生きていく上で必ず必要、と言うほどの物でもないんだ。

 たまに暴れてる俺やユーネは怖いだろう? 

 魔法は怖いものなんだぞ?




 嫁どころかこの国から出す気も無い!?


 そ、そこじゃないよ私! でも思い出しちゃった! な、何さらりと言ってるのよ父様は!!!


 はっ! 今はそっちは考えちゃ駄目だ。魔法は怖いもの、の方だよ!




 簡単に言えば魔法は武器にもなるって事なんだろう。当たり前だ。でも、当たり前すぎて、理解したつもりになっていただけなんだね。

 父様が暴れているときも笑いながらだったし、逃げているみんなも楽しそうだった。そのせいもあるのかな?


 当たったら怪我をする、運が悪ければ死んじゃう魔法なんだよねあれ。


 別に父様が、本気で殺すつもりで魔法を撃っているわけじゃないのは分かってる。あの人たちならこの程度難なく防ぐだろうという信用の元、万が一すら起こることは無いという信頼の元の行動だろう。


 あー、あれだ。元いた世界での科学と同じだね。便利なものもあれば危険なものもある。うんうん。

 そうなると答えは簡単だね。



 銃と同じだ。




「うーん、なんだかな」


 兄様がちょっと不満そうだ。あれ? 違ったかな?


「その顔は、全部理解しちゃったって顔だな。もう少し説明、俺に話しさせてくれよ……。俺、ナイフ見せて怯えさせただけに見えるぞこれ」


 あはは、ごめんね兄様、私って天才らしいし?


「それじゃ、最後のまとめ。ルー兄様、お願い」


「え? 私が説明したかったのですが……」


 シアさん説明好きだよね。メイドさんだからかな? いや、説明の最中に私をからかうのが好きなんだ!


「駄目だ。俺にさせてくれ。このままじゃ妹いじめただけだよ……」


「ふう、少し不安もありますが、お譲りしますね」


「ふふふ」




「ま、あれだな。一言で言えば、使う者次第って事だな」


 うんうん。魔法は力、力を使うのは人だ。よくある話だけど、実際にこうやって体験するとはね。






「コーラスが水をまいていた魔法だってそうだ。細く圧縮して撃ちだせば、人の体くらい簡単に」


「例えが怖いっ!」


「おっと悪い悪い。水を操る魔法だなあれは。動かせるのはもちろん水だけじゃないぞ? 地面、見てみな。土だって動かそうと思えば自由に操れるもんだ」


 ナイフを作ったのは、ナイフの形状に土を集めて、圧縮して固める、その形状を一定時間維持する。っていう感じの魔法かな?


「炎や風と違い、水や土は質量があります。炎や風にも実際はあるのかもしれませんが、イメージできませんよね? 簡単に言えば軽い、でしょうか。水や土は見たまま、多くなればなるほど重くなりますよね」


「ええい、この説明好きめ、俺にさせろ。重いものほど操るのが難しく、魔力の消費が多くなる、とでも言えばいいかな。本人のイメージと訓練次第でそれも結構変わってくるんだが。コーラスは水を操る事にかけては、多分この国、いや、大陸一だろう」


 コーラスさんってホントに凄い人だったんだ……


 水か、流体を操る魔法、ね。難しそうだね、水は掴んだりできないし。炎を飛ばすっていう魔法の方が確かに簡単そうだよ。



「風も難しくない? イメージとしてさ」


 風って目に見えないしね、どうイメージしたものか。


「一番簡単じゃねえか。手でちょっと自分あおいでみな」


 うん? ぱたぱた涼し、い?


「風だよこれ!」


「炎の熱さ、水の流れなんかより、はるかに分かりやすいだろ? ちょっと速く走ったりとかな、体で風を切ったり受けたり、多分一番多く接しているのが風だと思うぞ」


 言われてみれば、のオンパレードか。

 みんなと外で遊んだりした事を思い出せばいい、私は既にいろいろな事を経験している。そうだ、それが私だけの魔法に繋がるって、母様が言ってたじゃん!



「ルー兄様もシアさんも凄い! 大好き!!」


 ちゃんと私が答えを導き出せるような、自分で考える部分を残したヒントをくれる。あれ? 兄様ってもしかして結構どころか、かなり頭いい?


「何だよ急に、嬉しいな」


「私も大好きですよ、姫様」


 告白された!!






「よーし勉強終わりっ。シラユキにもっと風を感じさせてやろう」


 魔法一個も、一回も使ってないけどね。風を感じる? あれか! 跳躍魔法か!! 今度はちょっと風圧も入れるのか!!!


 ちょっと怖い気もするが、この二人がいれば安心だね。風を切って飛ぶ経験ができるのかー……


「それは素晴らしいお考えです。できましたらその役は私めに」


「だーめだ。バレンシアだとそのまま攫って逃げそうな気がするんだよな……」


「分かりました。とても残念ですが、諦める事にしましょう」


「攫って逃げるのところを否定して!!」


「安心してください姫様。この先チャンスはいくらでも、ええ、いくらでもありますとも」


「何のチャンスよ!!!」







今日、お気に入り登録が一気に増えていて驚きました。何かあったのかな……?

登録ありがとうございます!


こんな日常ほのぼのだらだら系のお話ですが、今後もよろしくお願いします。



簡単な感想も貰えるとさらに嬉しいです。

質問疑問等もお気軽にどうぞ。



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