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その17

 こんにちわ。シラユキ・リーフエンド、ついに十歳になりました!!


 今回は一区切りの年、というだけあって。かなり盛大なお祭りになった。多分今までで最多の参加者数だよ。



 以下ちょっと国民とのやりとりでも。




「姫様、おめでとーーー!!」


 ありがとう。


「これで酒も飲めるな」


 お酒か、ちょっと飲んでみたいね。


「早速飲ませてみるか?」


 お? どれどれ?


「やめとけ、馬鹿親父に殺されるぞ」


 えー?


「今日から魔法解禁よね?」


 そう、今日から魔法使いよ!


「うっは、そうだった。あんまり強くなって欲しくないよな」


 強くはならないと思うよ。攻撃魔法なんてどうでもいいしー


「強くなんてならなくてもいいのよ、姫?」


 うんうん。


「そうだ! 姫は俺が守る!!」


 あはは、ありがとね。


「俺たちが、だろ」


 うーん、みんないい人たちだ。


「あ、ああ、うん……」


 何その煮え切らない反応は。


「おい、変な反応するなよ。ウルギス様が来ちまう」


 え? 今は私がいるんだから爆発とかやめてよ?


「最近は、ルーディン様の過保護っぷりも拍車がかかってきてるからなあ。そっちも気をつけないと」


 そうかな? 別にいつもと変わらないと思うんだけど。


「姫様また可愛くなったんじゃない?」


 まぁ、まだ子供だしね。


「だよね、この可愛さは異常だわ。ねえ、私も子供欲しい」


 うわ凄いセリフ。


「オイやめろ。皆の前で言うなよ……」


 そう! その反応が普通なのよ!


「おー、熱いねぇ」


 だよねぇ。羨ましいわ。


「お前ももう三百だろ、早く結婚しろって」


 三百か。意外にいってるんだな。


「相手がいればな……」


 イキロ。


「姫ってさ、何か、小さいよね」


 痛っ! やはり来たか!


「普通十歳って言ったらな、もうちょっと、あるような気がするんだけどな」


 そ、そうだよね。ちょっと低めだよね……


「別にいいんじゃね? 可愛いし」


 う、うん。


「それもそっか。大きい姫様っていうのも想像できないし、可愛いからいいか」


 私だって百歳にもなれば、もっとドーンと伸びて、バーンと出るのよ! どこが、とは言わない。


「そうそう。可愛ければ何だっていいんだって」


 毎回それで落ち着くね。いいんだけどさ。


「そういえば、町の方、行くんだっけ?」


 うんうん。早速明日行くのよ。いろんなお店とか、いろんな種族の人とか、後、冒険者を見てみたいの!


「町なんてそんな面白いものでもないと思うよ? 危険だってあるし」


 大丈夫よ。ルー兄様とシアさんが一緒に行ってくれるんだし。この二人をどうにかするのは、どこかの国の軍隊とか必要なんじゃない?


「姫、可愛いしなあ、誘拐されるぞ?」


 誘拐とか怖い事言わないでよ……


「あ、オイ、馬鹿、やめろ! 姫泣くだろ! 死ぬぞ俺たち!!」


 そんな簡単に泣かないって。前世年齢込みだともうもう二十六よ? 二十六!? 自分で考えてちょっとショックだわ……


「あ、あ、あ、あ! 泣く! やばい! 止めろ! ほ、ほら、姫? パイあるぞアップルパイ!」


 うはあ、二十六か私。でも完全に子供よね、見た目も行動も。おっと、いまだに人間基準で考えちゃってるよ。


「だ、駄目だ! アップルパイでも釣られないだと!? 俺達死んだ……」


 そうよ! 私エルフじゃない! ハイエルフよ!! 二十六なんてまだまだ子供でいいのよ!!!






「あ、アップルパイちょうだい」


「や、やった! 生き残ったぞ俺達!! まだ食べ物に釣られる子供でよかった!」


「さっきから子供子供と失礼な。でも子供でいっかー」


「ははは、俺達からみればずっと子供だよ、姫様はさ。大きくなっても、何百歳になってもさ」


「ねー? もうずっと小さいままいてね?」


「あ、姫様コレコレ、オレンジジュース。好きだろ?」


「うん。もらうもらう。ありがとねー」


「うっわー、可愛い……。あ! こっちも食べてこっちも」


「ほれ、これも飲め!」


「わ! 一度に持ってこないでよ!」







 もう国のみんなともすっかり家族同然よ。家族そのものよ!


 さて、明日はついに初めての町体験! 冒険者見てみたいわ! 獣人の人見てみたいわ! ネコミミ見てみたいわーー!!!






十歳編開始です。

少しだけ成長したシラユキの異世界生活。引き続きお楽しみください。


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