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その123

「うへ、ソフィーティアいるじゃん……。ん? あれ? シア姉様? それに、シラユキ様まで!」


「あ、本当ですね。シラユキ様、バレンシアさん、ごきげんよう。それと、エディさん、ソフィーティアさんも。あ、お二人とも? キャロル先生とシラユキ様に、何かしようものなら、肺を焼きますよ?」


「リズさんの表現が具体的過ぎて怖い!!」


「俺もかよ!! リズィーさんならともかくキャロルさんは見た目子供だしありえないって……。シラユキちゃんなんて本物の子供だぜ?」


「肺を焼かれるのはちょっと……。熱した鉄の棒で臀部を殴打するくらいにして貰っても構いませんか?」


「子供扱いはいいとして……。ソフィーティアはいい加減にしなさいよマジで……」


「キャロ、慣れなさい。慣れると本当に楽しい方なんですよ?」



 じわじわと私ににじり寄って来ていたソフィーさんをシアさんがでこピンで迎撃していたところ、キャロルさんがリズさんを連れてギルドの中へ入って来た。

 キャロルさんはソフィーさんを見て、あからさまに嫌な奴にあったぞという苦い表情をし、リズさんはキャロルさんと私に何か手出しをされないようにと先手を打つ。


 まあ、ソフィーさんもさすがに肺を焼かれるのは辛い、と言うか死んじゃうので何もしないだろうと思う。いや、別のお仕置きの提案が通れば全力で撫で回しに行くだろう……。そのお仕置きも充分過ぎるほどキツイと思うんだけど……

 エディさんにも言ったのは、エディさんは女性関係で色々と面倒事も起きているので、多分噂を聞いたんだろうか、警戒されてしまっているんだと思う。もう少し話し合えばいい人だって分かるだろうから、特にフォローは入れなくても大丈夫だよね、多分。


 ちなみにキャロルさんはいつものフリフリメイド服では無かった、残念だ。でも、カイナさんが用意したワンピースを着ているね。うんうん、可愛くていいね。

 リズさんに可愛い可愛いと言われるのが嬉しかったのかな? ふふふ。シアさんももっと言ってあげればいいのにね。






「あの、シア姉様? シラユキ様の教育に悪いですよ本当に。コイツと会話する事には年齢制限を設けるべきだと私は思います! ソフィーティア、シラユキ様に何か失礼を働いてないだろうね?」


 た、確かに……。ソフィーさんはR18制限が付くよ!! ……? あれ? 私二十歳じゃね? 問題なくね? まあ、変な考えは頭の隅に追いやって、と。


 キャロルさんはソフィーさんのこと嫌いなのかな? ソフィーさんもキャロルさんも私の大切なお友達なんだし、もうちょっと仲良くと言うか、友好的に接してもらいたいんだけどな。

 第一印象が最悪すぎたか……。キャロルさんの可愛さについついお尻に手が伸びちゃったんだと思うよ。だから許してあげ、れないか……。むう、難しそうだなこれは。


「私がシラユキ様に何か失礼を、ですか? どうしてかは分からないのですけれど、少し恥ずかしがらせてしまったみたいなのですが……、私がシラユキ様に失礼を働くなんてありえませんよ。女神様に誓ってそうはっきりと言えます」


 本当に分からない、という顔をして答えた後、真面目な顔で女神様に誓うという最大限の言葉で否定するソフィーさん。なんだけど……


「との事ですが、シラユキ様?」


 キャロルさんは全く信用していない。私に確認を求めて来てしまった。


「う、うん、大丈夫。何もされてないよ? 全身を舐め回そうと近付いて来ただけで……」


「してるじゃないですか!! 思いっきり全力でアウトですよコイツは!!!」


 ひゃあ! 可愛い顔して大声はやめてほしいな。キャロルさんじゃなかったら泣いてるよ私……


「キャロルさん落ち着いて……。シアさんがいるんだから大丈夫だよ」


「は……、あ、すみません!! シラユキ様の前でこんな大声を上げるなんて……。怖がらせてしまいました? ああ……、大人気ないなあ私……」


 少しビクつく私を見て盛大に謝り、少し落ち込んでしまったキャロルさん。


 そこまで気にしなくてもいいのにと思うけど、見た目は子供だけど中身は分別のある大人だからね。子供の私の前で大声を張り上げるなんて大人気ない行為だと思っちゃったかな?


「キャロ、姫様の仰るように、私がいるのですから何も心配する事などありませんよ? ソフィーさんには姫様に触れたら消すとはっきりと伝えてありますし、先ほど姫様ににじり寄っていたのも私から受ける軽めの仕置きを期待しての事。本当に姫様に何かしようなどという考えでの行動ではありませんからね。まったく、あなたはもう少し年相応の落ち着きを持ちなさい」


「うう……、ごめんなさいシア姉様。すみませんシラユキ様。悪かったね、ソフィーティア」


 シアさんの言葉に反省して、私たち三人に謝るキャロルさん。

 しかし、ソフィーさんに対する謝罪は結構投げやりだ。まあ、うん、急には難しいよね。


 それにしても、さっきソフィーさんがにじり寄って来ていたのはシアさんにお仕置きされるためだったのか……。確かに言われて見れば、シアさんにでこピンされる度にやけに嬉しそうな表情をしていた気がする。きっとシアさんみたいな美人に攻められるのは大好きなんだろうね、この人は……。なんというドM。


「いえいえ。キャロルさんもリズィーさんも、もし私が何か失礼な言動をとってしまったら遠慮なく注意してくださいね。少しくらい強めのお仕置きも加えて貰えると嬉しいです。骨を折ったり肺を焼かれたりはさすがに辛いですが、軽い打撲や火傷くらいなら……。そうです、是非大声で汚らしく罵りながら私の臀部を」


「やっぱコイツ今ここで叩き潰しましょうか?」


「その後消し炭に、しましょうか?」


「二人とも怖い!! 慣れて! 慣れてあげて!!」


「嬉しそうに尻を向けるな!! マジですんません二人とも……。後臀部言うなソフィー」


 テーブルに手を付き、二人に向けてお尻をフリフリとさせるソフィーさんを注意するエディさん。


 これは二人が慣れてくれるまでハラハラドキドキものだね……。シアさんも止め、? 何その凄くいい笑顔。ふふふ。シアさんが楽しそうだし、良しとしようじゃないか!




「しっかし、なんつー美人揃いだよこれ。バレンシアさんにリズィーさん、中身は変態でもソフィーも見た目はいいし。シラユキちゃんとキャロルちゃ、さんは美人と言うか可愛いだな」


 今まで女性揃いで口を出し難かったのか黙っていたエディさんが、険悪な空気を打ち消すかのように話し出す。


「私がそう見えるのは子供だからですよ。でも、本当にみんな綺麗ですよね。私も大人になったらシアさんくらいの美人になりたいなー」


 ここはありがたく乗っておこう。褒めるんだ、褒めてうやむやにするんだ!

 実際本当に美人揃いだよねこの状況。その中に男の人はエディさん一人……。むむ? これってまた、あらぬ誤解を招くんじゃ……?


「私の様に、ですか? 姫様に比べれば私程度、そこらの道端にに生えている雑草程度の存在なのでは? ええ、今現在で既にそうです、姫様が成人なされたときは……、ふむ。その美しさには女神様ですらひれ伏す事になるでしょうね」


「いつにも増して大袈裟すぎる!!」


 何真剣な顔で言っちゃってくれてるの!? 女神様は美人っていうレベルじゃないよ? 中身は結構軽い人なんだけど……。まあ、それは今はいいや。


「バレンシアさんは、本当に綺麗な方、ですよね。ふふふ、キャロル先生が好きになるのも、当然と思ってしまいますね」


「ちょっとやめてよリズ……。後、エディ? 今私の事ちゃん付けしようとしなかった? 子供扱いには慣れてるけど嫌なモンは嫌なのよ、そこは気を付けなよ? まあ、可愛いって言われて悪い気はしないけどさ」


「あ、危ねえ……。キャロルさんが大人でよかったぜ……。シラユキちゃんなら怒り出すところだった」


 ふーんだ、どうせ私は子供ですよー。


「ええ、本当に。キャロルさんが大人でよかったです。うふふ……」


 ソフィーさんが言うと何かニュアンスが違って聞こえるよ!!


 とにかく、何とかこの場はうやむやにできたかな? さすがはエディさんだね、女性関係で場の空気が悪くなるのには慣れているんだろう、きっと。あれ? 全然凄く感じないね?



「それで、エディくんはどなた狙いなのですか?」


「……は? お前何言って……、はっ!?」


 ソフィーさんの一言に、多少緩んだ空気が一瞬にして固まってしまった。


「五百の年を重ねたバレンシアさんのテクニックは大変興味深いですよね。リズィーさんの豊満なお胸に挟まれたいですか? あ、挟みたいですか? エディくんは大き目のサイズですけれど、リズィーさんでしたら問題なく挟みきれますね、うふふ。私はそこまで胸も大きくないですし、うまく挟んであげられませんからね。それともキャロルさんですか? キャロルさんにはちょっとエディくんのサイズはきつすぎるかもしれませんね」


「やめろ!! 頼むからやめてくれって!! 俺まだ死にたくない!!!」


 ソフィーさんの口を押さえて黙らせようとするエディさんだが、ひょいひょいと軽くかわされ、最後まで言い切られてしまう。


 な、何かとんでもない事を聞かされちゃった気がするんだけど……。なんでシアさんは止めてくれないんだろう? いつもならリズさんの胸、辺りで止めてくれたと思うんだけどな……。うう、恥ずかしすぎる。


「ねえ、エディ……? シア姉様とリズに手を出そうってんなら……、磨り潰すよ……」


 怖い!! キャロルさんが本気で怖い!!! でもワンピース姿で凄んでも迫力が薄いよ!!


「はあ、私はともかくとして、キャロル先生狙い、ですか? それは、はあ、何と言いますか……。まずは、目の水分からで、いいですか?」


 リズさん笑顔なのに怖すぎる!! 目の水分からってどういう意味!?


「ちょっ! ちがっ!! 違うって!!! 二人とも落ち着いてくれよ……。コイツが馬鹿なこと言ってるだけだって! バレンシアさんも笑ってないで止めてくれよ。シラユキちゃん真っ赤になってたぜ? 今は怖がって青くなってるけど」


 うん? 私今青い顔してる? あ! またシアさんいい笑顔してる!


 なるほど。だからソフィーさんを止めなかったんだね……。キャロルさんとリズさんに脅されて焦るエディさんが見たかったんだね……

 なんて酷いメイドさんだ!! でもエディさんならいいかな? と思ってしまう。なんて酷いお姫様だ私は!!




「すみませんエディさん。姫様も大丈夫ですか? 申し訳ありません、ふざけが過ぎましたね。キャロ、落ち着きなさい。リズィーさんもですよ? 私は勿論のこと、キャロがエディさん如きを相手にするとでもお思いですか?」


「あ、うん、大丈夫。でもちょっと怖かった……」


「も、申し訳ありませんシラユキ様!! ああ、やっぱ私って大人気ないなあ……。だよね、エディだもんね」


「すみません、シラユキ様。キャロル先生のこと、となるとつい……。そうでしたね、エディさんですからね」


「ううん。二人とも大好きな人のことだもん、しょうがないよ。でもちょっと考えれば、エディさんとはありえないって分かると思うんだけどな」


「助かった……。でもなんか俺の扱いがひでぇ。おい、ソフィー、お前はもうちょっと考えてから物を言えよな……。この三人の前だと命がいくつあっても足りねえよ」


「ええ? また私、何かおかしな事を? うう、すみません……。少し考えますね……」


「何をだよ……。ま、いいか。はあ……、なんかすっげえ疲れたな……」


「あはは。お疲れさ」


「分かりました、シラユキ様狙いですね? しっかり考えるとちゃんと答えは出るものなのですね」


「まです、ええ!?」


「考えた挙句のセリフがそれかよ!!! まあ、こんな程度でバレンシアさんが動じ……、ナイフ!!?」


「うわ! シアさん落ち着いて! む、無言は怖いよ!! さっきキャロルさんたちに言ったセリフを思い出して!」


「シラユキ様はまだ子供ですよ? 確かにとても可愛らしく美味しそうな方なのですが……。しかし、愛さえあれば種族の違いや年齢の差など、という言葉も」


「てめっ! もう黙れ!! この! 避けんな!!!」


「あん。女性の口を塞ぐにはどうしたらいいか、分かりませんか? うふふ」


「人前でキスしろって言うのか!? んな恥ずかしい事」


「え? キス、ですか? ああ、その発想はありませんでした。そんな方法もあるのですね……。女性の口を塞ぐにはキスよりも」


「はいそこまで」




 キスよりも、何!? 何なの!? キャロルさんも50点コールしない!! リズさんも手拍子やめて!!


 ああ! もう! やっぱりこの人は疲れるよ!!!






と、こんな感じのキャラでした。

直接的な表現は避け、れてますよね? 不安だ……


これからもちょこちょこと登場するキャラなので、自分で書いていてさらに不安になってきてしまいますね。


……控え目ですよ?

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