第7話:世界の理を書き換える
「あ、あ、ああ……神様が……死んだ……」
瓦礫すら残っていない更地で、ゼノンが狂ったように笑い出した。
この世の最高存在である神が、俺のパンチ一発で「消しゴムで消された」かのように消滅した現実を受け入れられないらしい。
「神が死んだくらいで騒ぐな。今からもっと面白いものを見せてやる」
俺は手に持った『世界の核』――光り輝く立方体を見つめる。
これを握り潰せば、この宇宙は終わる。だが、それでは「ザマァ」が足りない。
「【事象改変:世界再構築】」
俺が指をパチンと鳴らす。
瞬間、周囲の景色が目まぐるしく変化した。
消滅したはずの王都が、一瞬で元通りに姿を現す。
ただし――決定的な違いがあった。
「な……なんだこれ!? 私の体が……!?」
プリシラが悲鳴を上げる。
彼女の豪華なドレスはボロボロの布切れに変わり、その手には重いクワが握られていた。
ゼノンも、王子の服ではなく、薄汚れた奴隷の首輪をはめられている。
「この新しい世界では、俺への『忠誠心』と『善性』がステータスの全てだ。俺を裏切ったお前たちは、この世界のヒエラルキーの最底辺……いや、『家畜』以下の存在として永遠に生きてもらう」
さらに俺は、空に向かって宣言した。
「この世界に、俺以外の強者は不要だ。全ての魔法、全ての武力、全ての権威を、俺の足元に集約させる」
空から無数の光が降り注ぎ、俺の体へと吸い込まれていく。
世界中の「力」が、俺一人に集中する。
「プリシラ、ゼノン。お前たちはこれから、自分たちが一番見下していた『名もなき民』に踏みにじられながら、俺の偉大さを讃えるためだけに生きろ。……あ、死ぬことは許さないぞ? 俺が許可しない限りな」
俺は、神すら支配する『真の支配者』として、玉座へと歩みを進めた。




