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第5話:王国崩壊、そして神への宣戦布告

天井が消滅した王宮。剥き出しになった空を見上げ、人々は絶叫した。

 そこにあるのは、俺が指先一つで生成した「疑似太陽」。

 その圧倒的な光と熱が、王都の空気を一瞬で焦がしていく。


「あ、あわわ……終わりだ。この世の終わりだ……」

「アルス! やめて、もう許してえええ!!」


 泣き叫ぶプリシラ。だが、俺の心には塵ひとつほどの慈悲も湧かない。

 一億回死んで、一億回蘇った俺にとって、この程度の絶望は「挨拶」にもならない。


「……まずはこの国を、『地図』から消去する」


 俺が右手を軽く振り下ろした。

 それだけの動作。

 だが、俺の腕が空気を切り裂いた衝撃波は、光速を超えて王国全土へと広がった。


 ドゴォォォォォォォォォォォン!!


 大地が割れるのではない。大地が『蒸発』した。

 王城、街並み、そびえ立つ城壁――そのすべてが、一瞬で分子レベルまで分解され、ただの更地へと変貌する。

 残ったのは、俺が意図的に保護した、震えるゼノンとプリシラが座る「半径一メートル」の地面だけ。


「……ひ、ひいいっ!? 国が……国が消えた……!? 一瞬で……!?」


 見渡す限りの地平線。そこにはもう、歴史あるグランシア王国の影も形もない。

 あるのは、ただの「無」だ。


「おい。そんなに驚くなよ。これはまだ、たったの『一歩目』だぞ?」


 俺がそう告げた瞬間、空が、いや『世界の壁』がパキパキとひび割れた。

 俺の存在そのものが、この世界の許容量キャパシティを超えてしまったのだ。


「誰だ? 俺の庭で勝手にステータスを書き換えている奴は」


 天から、荘厳な声が響く。

 この世界を管理する『創造神』だ。


「……ようやく出てきたか、クソ神(運営)。お前も、俺のステータス上昇の『糧』にしてやるよ」


 俺は神に向かって、ゆっくりと拳を固めた。

 復讐の対象は、もう人間だけじゃない。

 俺をこんな不条理な世界に産み落とした、『世界の理』そのものを破壊してやる。

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