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第21話:完結へのカウントダウン

 『物語の意思』すらも消去し、真っ白な空白となった世界。

 そこには、俺と、俺の足元で「宝石」として永遠の苦痛に喘ぐゼノンとプリシラしか存在しない。


「……静かだな」


 俺が呟くと、その言葉が『世界の決定事項』となり、崩壊した宇宙の破片たちが俺の意のままに再構築され始めた。

 だが、俺はかつてのような「王国」や「銀河」は作らない。


「【領域創造:無限の審判エターナル・コート】」


 俺が指を鳴らすと、そこには一本の道と、その先にそびえ立つ「終わりの門」が現れた。

 この門を潜れば、この物語は終わる。だが、俺は門の前に座り込み、足元の二人を見下ろした。


「ゼノン、プリシラ。お前たちは今、何を考えている?」

「あ、あう……あ……」


 もはや言語すら失い、ただ極限の恐怖と屈辱だけを反芻はんすうする肉の塊。


「お前たちが俺を奈落に落とした時、俺は考え続けていた。いつかお前たちに、この『何も無い場所』で、自分の罪の重さを一粒ずつ数えさせてやると。……さあ、数えろ。お前たちが俺から奪った『時間』の分だけな」


 俺は二人に、一兆年を「一秒」に感じるほどの加速した意識を与えた。

 彼らにとって、これから過ごす一分間は、宇宙が誕生して滅びるまでの時間よりも長く感じられるはずだ。


「……俺は先に行くぞ。お前たちは、その『一分』を永遠に繰り返していろ」


 俺は立ち上がり、「終わりの門」に手をかけた。

 だが、その門の向こう側から、この物語を物理的に終わらせようとする**「完結の劫火ごうか」**が漏れ出してきた。


「【因果拒絶:未完の覇道】」


 俺は迫りくる「終わりの光」を、左手一本で押し返した。

 

「誰が勝手に終わらせていいと言った? 俺が納得するまで、この瞬間を『無限』に引き伸ばしてやる」


 俺のステータスは、ついに「測定不能」を超え、システムの表示領域を物理的に破壊して消滅した。

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