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第11話:新世界の王と、絶望の「再教育」

 俺が作り替えた新世界『終焉の庭』。

 ここでは、かつて俺を「無能」と呼んだ者たちが、俺を讃える歌を24時間歌い続けなければならない呪いにかかっていた。


「ア、アルス様は偉大なり……! その御力は宇宙を統べ、その慈悲は……(ゲホッ)」


 ボロボロの服を着て、喉を枯らしながら歌い続けるプリシラ。

 かつての婚約者の面影はない。彼女のステータスは、俺の指先一つで『全能力値:1』に固定されている。


「声が小さいぞ。やり直しだ」


 俺が玉座で指を鳴らすと、プリシラの背後に『苦痛の幻影』が現れ、彼女の精神を直接痛めつける。

 死なない、だが終わらない。これが、俺を奈落に落とした対価だ。


「ヒッ……! ごめんなさい、ごめんなさい! 一生懸命歌いますからぁ!」


 そんな惨めな王女の姿を、泥水をすすりながら見つめるゼノン。

 彼は今、この国で最も卑賎な仕事――「下水掃除」の担当だ。

 かつて彼が「汚らわしい」と鼻をつまんでいた場所が、今の彼の全宇宙だった。


「アルス……頼む、殺してくれ……。こんな屈辱、耐えられない……」

「殺してくれ? 贅沢を言うな。お前たちが俺を奈落に落とした時、俺は一秒間に一億回、お前たちに殺されたんだぞ? まだたったの数日だ。あと一兆年くらいは、その泥の中で這いずり回ってもらわないとな」


 俺は冷たく言い放ち、視線を空の彼方へ向けた。

 この『終焉の庭』に、招かれざる客が近づいているのを感じたからだ。


「……なるほど。この次元を管理していた神の上位種――『外なる神』たちが、自分の庭を荒らされて怒っているわけか」


 空が割れ、触手や巨大な眼球を持つ「異形の神々」が何万と溢れ出してくる。

 

「いいだろう。復讐の対象が人間だけでは飽きていたところだ。まとめて『消去』してやる」


 俺は立ち上がることすらなく、ただ座ったまま右手の平を空にかざした。

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