72話 太陽系の永続化
次話は21時50分投稿予定です
『エクスオール・インフィニティ──全ステータスを30万上昇させる超常の力』
『エクスオール・レイキャリバー──破壊不能の超硬金属とクリスタルで創られた大剣。あらゆる存在を断ち切る。固有技、ギャラクシオン・バスター、ライフ・ストリーム、アース・ガードが使用可能』
『ネオ・エリジオン──習得者を永遠の存在へと変貌させる超常の力。自らの魂が望む年齢と外見で固定化され、完全消滅状態からでも3秒で完全に復元するほどの再生能力を得られる。また、様々な行動でステータスが永続的に上昇していく。副次効果として飢餓と窒息状態に陥ることがないが、その状態の際はステータスが低下する。さらに、太陽系に属する惑星の寿命と宙域を永続化させる。アセンションと同じく、2度と外すことが出来ない』
ステータスがさらに上がり、エクスオール・レイキャリバーの技が増えた。どんな効果を持ってるんだろう？ 名前からして回復や防御っぽいけど、なんかワクワクするな。そして……。
「ネオ・エリジオン……」
再生能力が強化されロックがかかり、なんか太陽系が永続とか、そんな効果が付与されたみたいだ。それは一見、どんな役に立つかは分からなかった。
でも、思い出した、途方もない未来、いずれ地球は無くなってしまうのだと聞いたことがあった……僕たちは不死身だったとしても、地球が無くなってしまうのは嫌だ。それを防げるって効果だとしたら……。
「良いじゃあないか！」
僕は明朗につぶやいた。のんびりとした何不自由ない地球での生活がずっと続くって、まさに楽園ってやつだよ。
「ン……？ ドシタノ、シオン……？」
「ゲームが盛り上がって楽しいと思ってさ、つい独り言が出てしまったんだな、これが」
僕は軽い口調で、とぼけたことを言う。
「フフ……ワタシも楽しいヨ……」
「あ、そうだ、シオンさん、この面クリアしたら、また代わってもらえます？ 畑に水やりに行こうと思いまして」
「ああ、良いよ」
僕はウンブラに代わってもらいゲームをみんなと再開する。
「シーちゃん、挟み撃ちだよ」
「よしきた」
「ええ〜、なんでわたし、やられちゃったの〜？」
「ローザ……多分、突っ込み過ぎカモ……」
「ふええ……こうなったらシオンくんにベッタリ張り付いてまもってもらお〜」
「ちょっ、ローザ、射線に入ったら撃てないー、横に行ってくれると助かるよ」
「おっとっと、シオンくん、ごめんね〜」
賑やかしく騒ぎながら、みんなでゲームを続けていく。
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