71話 悠々自適な生活
次話は21時40分投稿予定です
──あれから、数週間が過ぎた……ラクシィはアース・セイバーズの本部で様々な手続きをし、忙しそうにしていた。
「えっとね、素材とか協力のお礼とか合わせて……しめて30億円になるとのことで、シーちゃんの口座に振り込まれたよ」
僕は一瞬思考が止まり、またもやうろたえてしまう。
「さ、さ、さ、30億!? ちょ……頭がおかしくなりそうな数字だ! ほ、本当に貰っていいわけ?」
「うん、良いんだよ。代わりといってはなんだけど、ほら、緊急クエストってシーちゃんが言ってたやつ、1ヶ月ごとにウルティウム・ドラゴンを討伐して欲しいな〜って感じで」
ラクシィは、はにかみながら笑う。
「おお、やっぱりそんな感じで合ってたわけだ。よし、ええと……任せろ!」
僕は調子良く承諾してみせる。続いてイルミも乗り気でつぶやく。
「ソレジャ、アトデ攻略法……ダッタッケ……? ソレヲ考えてみるのも面白いカモ……」
「だねだねっ、んじゃ、こ〜ゆ〜のは? みんながドラゴンをかこんで、ポコポコにしてよわったところを、わたしがアセンション・レイでとどめをさすってのは?」
「うわ、おいしいとこ全部かっさらう気だこの子、だが、戦った感じ、確かに接近戦で疲れさせるのは僕もアリな気がする。あの真っ赤な光線は、あまり食らいたくないしなー」
「だよね〜、ボクもアレは受けたくないなぁ」
気楽に考えを出し合い、あーでもない、こーでもないと僕は腕を組みながらみんなと雑談を交えて会話する。
「みなさーん、お茶を淹れたので、ティータイムにしませんかー?」
ウンブラは陽気に笑いながらみんなのお茶を用意してくれた。
「ありがとう、今行くよ」
「チョウド、喉渇いてたから、嬉しいナ……」
「そうだ、ウンちゃん、れいぞうこにイチゴのケーキかってたから、それもたべよ〜、ねっ」
「いいですねー、出しときますー」
「イチゴショートかぁ、良いね、ボクも好きだよ」
僕たちはキッチンに集まり、紅茶とショートケーキをいただくことにした。
「美味しい、ねえローザ、これってどこのケーキなの?」
ラクシィはローザにたずねる。
「んっとね、おうちのちかくにコンビニができて、そこでかってきたんだよ〜」
「へ〜、コンビニのケーキも、こんなに美味しくなったんだ、ボク知らなかったよ」
「イチゴが甘くてオイシイネ……」
「だなー」
僕たちはのんびりとティータイムを楽しむ。でも本当に美味しかったな、技術革新ってのを時々テレビで聞いたりするけど、そういう影響が色んなとこに目に見える形で現れてるのかもしれないと思った。
「さーて、次は何をしましょーか?」
「テレビゲームってのを、ヤッテミタイナ……」
「お、さっそくだな、よし、教えるよ」
「ウン、お願いするネ……」
少し前にテレビゲームをしたいとイルミは言ってたもんな。
「あ、わたしもわたしも〜」
「ボクも混ざらせてもらおうっと」
「では、おれは、みなさんをゲームプレイを眺めさせてもらいましょー」
僕たちは居間に移動し、ゲーム機を起動させる。4人で協力プレイ出来るゲームだ。画面が4分割されるが、画面が大きいテレビを購入したため問題は無かった。
そして、みんなでテレビゲームを楽しむ。たまにウンブラと交代してみると、けっこう上手で普通に盛り上がってた。様子を見るに、ゲームにハマったなと僕は思った。
みんなのプレイを見ながらふと、僕は手をタッチしグラマトンを開く。ジーベン・ゲバウトからモナドを確認してみると、一部のモナドの名称が変化しており、効果が上がっているようだった。
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