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碧虚の空 第八話

すずちゃんと空の家は隣同士といういかにも、この先何かありそうな感じだった。家族同士も仲がいいらしく、よくどこかに一緒に食べに行くらしい。


「暦、知り合いか?」


「今日学校であった。友達?で良いんだよね?」


友達なんてできたことなかったから、2人とはどういう関係なのか説明することがなかなかできなかった。だから、不安げに2人に確認をとった。すずちゃんはニコニコしながら頷いてくれたが、空はその後ろで、まだ学校で見た姿同様、本を読んでいた。


「そうか。友達ならサービスしないとな。」


父から少しだけ鼻を啜る音が聞こえた。


「暦、奥の席開いているから案内して。」


人数は7人。奥の座敷の席に案内した。


「暦はここで働いてるの?」


「給料は出ないけどね。両親がもともと飲食店の経営してて、私の転校に合わせてこっちでも、お店やることになって。」


家族ぐるみで仲の良い2人に少しだけ、モヤっとした感情を持ちながら、


「仲良いんだね。」


「そうなんだ。家が隣で、幼い頃から一緒だったから。私たちの両親とも、同じ高校の同級生だったらしいから。」


「そうなんだ・・・」


何だかここに少しの時間でもいることが場違いな気がしてきた。


「じゃあ、注文決まったら呼んでね。今日のおすすめは、今朝とれた鮎の塩焼きらしいから。」


私は素早くその場から立ち去った。



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