1.入学前夜
不慣れですが頑張ります
気がついたら私…
乙女ゲームの主人公になっていました。
いやなんで?私死んでないはずだよ?
ぼーっと鏡を見たら紅い目に白い髪の美少女になったのに気がついて叫びそうになったし。
とりあえず状況をまとめよう。
まずは私の名前は鈴木凛、20歳。
…でも今はリリア・ハンドレット、14歳。
乙女ゲームのドキドキ青春学園 通称ドキアオの世界の主人公。
確か設定はハンドレット侯爵家五女で天然な子。
かつて没落寸前になったせいで侯爵家にも関わらず婚約者が居ない。
そして今日は舞台となるスプリングスクールに入学する前日の夜だ。
入学…回避不可能かぁ…
「どうしたの、リリィ。体調が悪いのかしら?」
ソフィ姉上は心配そうに頭を撫でてくれた。
ソフィリア姉上は青い髪を後ろでふんわりと三編みにして知的ながらも朗らかさを纏っている。
二つ上のフェンネル・マルゲッタ兄上を婿に迎えてハンドレット領主夫人になっている。
すごく家族思いでゲームでもよくリリアの悩み事を聞いていたっけ…
因みに領主夫妻は現在、私の保護者として学園がある王都に来てます。
「どこも悪くありませんよ、姉上。」
「そう?無理しないでちょうだいね。」
「勿論です。姉上も無理しないでくださいね」
「…はぁ。こんな可愛い子と中々会えなくなるのよね。シャルとエレンが羨ましいわ。こうなったら王都に滞在しちゃおうかしら?」
シャルロッテ姉様は金色の目に白い長髪で、髪を風に靡かせると天使のようだと言われる程の絶世の美少女。
まぁこの世界のキャラ全員美人だけど。
エリアーナ姉上は金色の目に白い短髪で中性的な顔立ちをしている。
体を動かすのが好きで女騎士の見習いとして訓練を受けている。
余談だけど同人誌なるものがある世界だったらエレン姉上と誰かの百合本、もしくはエレン姉上を男体化しての恋愛本が作られそうなくらい女性に大人気だ。
因みにシャル姉様とエレン姉上にどっちが三女で四女なのか聞いてはいけない。…らしい。
ソフィ姉上にそう言われたから詳しくは知らないけど自分から地雷を踏むような真似はしたくない。
現在、各々の婚約者とデート中。羨ましい限りだよ。
「ソフィ、駄目だよ。僕らには仕事があるのだから」
「わかっているわ…」
少し涙目になったソフィ姉上をいさめたフェン兄上は気持ちは分かるけどねと優しく微笑んだ。
「ソフィ姉上、フェン兄上。三連休の日には帰省させてください」
「分からない問題があったらもってくるのよ。解説するから」
「もちろん。帰っておいで」
と二人に抱きしめてもらいました。
物心着く前に両親が死んでしまったので私からしたら二人が親代わりなのだ。
しばらくはこうして抱きしめてもらえないんだ…
寂しくなった私は二人の背中に腕を回した。そうしたら二人に抱きしめる力を強められた。
ちょちょ!苦しいよ!特に姉上のそのお胸が!
それから少し経って二人は要件があるからと城へ向かった。
…今のうちにこれからどうするか考えよう。
正直な話、私は攻略キャラ達と恋愛したくない。隠れキャラ含めて全員婚約者持ちだし。
それなのに攻略キャラは婚約者の彼女放って学園で恋に現を抜かすとか「真実の愛に目覚めた」とほざくとか…絶対に無理!
ある意味浮気野郎共と連れ添うのは死んでも嫌。
と言うのも…凛の幼なじみに親が決めた婚約者がいて。(今でも何時代だって思う)
婚約者の女の方…婚約者に冷たくして他の人を取っ替え引っ替えするグズを見ているから。
浮気するやつ大嫌い!!ってなったんだよなぁ。
まぁそんか理由で攻略キャラとは恋愛したくない。
ゲームで見た感じ婚約者の方は攻略キャラを好いているからそっちとくっついてくれ。
となると大団円エンド目指した方がいいかな。
確か一作目は一年~二年の間な…ん?
ちょっと待って?これ確かFDあったよね?
私一作目でやめたから詳しくは知らないけどこれFDは三年~四年説あるかも?
他の乙女ゲームのFD見た感じだと大団円エンドから一作目からの攻略キャラルートに派生するエンドあるんだよね。
そして私はFDの方の情報はない。知らず知らずにとあるルートに入るかもなんじゃ…!?!?
どうしようどうしよう…!何か案をー!神様女神様仏様ー!
うんうん悩んでいるたら一ついい策を思い付いた。
そうだ。あいつらが婚約者に恋するように仕向ければいいんだ。
思い立ったが吉日。さっそく攻略キャラのタイプを婚約者達に伝えるために設定とか諸々書き出そう!
あ、あと私は婚約者がまだ居ない人と恋愛したいな。
そうすれば好感度いくら上げても隠れキャラ以外は諦めるだろうし。
寧ろ隠れキャラにはそれが危ないんだよね。命的に…
隠れキャラ含めてあいつらは六人。今からやった方がいいかな。
そうして書き出すのに集中してた私は徹夜してしまうのであった…
こちらは不定期更新となりますのでその辺りはご了承ください