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第98話 勇者と王国

前話のあらすじ!!


・きゃーーー!

・頑張ろう!

・バカな男子ね

 少し遅めの時間に軽く昼食をとって現在の時刻は午後四時。そろそろ王国の人達との話し合いの時間だ。



 俺は部屋に呼びに来てくれたメイドさんに続いて廊下に出る。ついて行くと王城二階の一角にある広場に一旦案内された。



 そこには望月ら数名が既に集まっていた。どうやらここに一旦集合してから全員で移動するらしい。まるで修学旅行のような光景だな。



「ねぇ、朝比奈くん」



 そんなことを思いながら全員が集まるのを待っていると望月に声をかけられた。



「うん?なに?」



「この後の話し合いなんだけど、こちらの代表者として朝比奈くんにも出てほしいんだけど……」



「う~~ん。それは辞めた方がいいと思う……」



「まぁ、そうよね……」



 望月は俺に断られるのが分かっていたかのように呟いた。



 今朝の話し合いで色々言われたからな。それで俺が代表者だとまた余計な反感を買ってしまいかねない。



 同じ理由で唯香と桐生もダメだと思う。



 だったら……。



「こっちの代表者は望月か西山か……後は大介がいいと思う」



「え?会津くん?」



「そう。あいつはこういう時は冷静に判断できる奴だから」



「……そう。分かったわ」



 望月はそう呟いて俺から離れていった。それから暫く待っているとほとんどのクラスメイト達がその場に集合した。



「それでは……勇者様方、移動しますのでついてきてください」



 俺たちはそのままメイドさんに案内されるままに階段を上がる。長い長い階段を上り、辿り着いたのは王城五階。今までやってきたことがない階だ。



 五階の一番手前にある部屋。その部屋の扉の前には一人の騎士がいた。普通の騎士よりも豪華な装飾が付いた鎧。左肩から左手首にかけて付けられたハーフマント。その出で立ちから騎士団の隊長だというのが分かる。メイドさんはその騎士に一礼してからその場を立ち去った。



「勇者様、少々お待ちください」



 好青年という印象を受ける爽やかな声色。その騎士が俺たちに声をかけた後、扉をノックし、中に居る人に俺たちが来たことを伝えた。それに対して返事があったようで、騎士は扉のドアノブに手をかける。



「お待たせしました。では、勇者様方。お入りください」



 そう言って俺たちの前にいる騎士―――王国騎士団第一番隊隊長のユーフィン・ダイト―――は扉を開けた。



 ―――……キイィ。という音と共に開かれた扉の先に居たのはこの国の王女にして次期国王であるフレリーカ・フォン・アイゼンブルだ。



「ようこそおいでくださいました、勇者様方。どうぞお入りください」



 フレリーカ王女に促され、俺たちは部屋の中に入る。ここは大広間のような部屋なのだろうと感じるほどに室内は広く、俺たちの頭上には一つの大きなシャンデリアが煌めいている。

 正面には大きな机。その右側には華美な椅子が一つ。左側には弧の字を描くように複数の椅子が並べられている。



 俺たちは左側にある椅子に案内された。一番前の席には話した通り、望月と西山と大介が座る。座る前に大介に睨まれたけど……。



 そして右側の席―――俺たちの正面にはフレリーカ王女ただ一人だけが座り、その両端にはライオットさんとリアーナさん。王国騎士団の団長と副団長が控える。



「それでは始めましょうか。勇者様方と我が国との話し合いを……」













 春樹とフレリーカたちの話し合いがスタートした時とほぼ同時刻。



 シルトランスの街にあるアルガンス邸にて。



 夕日が窓から差し込む。黄昏色の空は徐々に薄明の空となる。そんな景色を横目に、先ほど王都より届いた手紙を読んでいる女性がいた。



「…………」



 真紅に輝く長い髪。強気な印象を受けるつり目、健康的な小麦色の肌にともすれば男とも感じる中性的な顔立ち。しかし、平均以上に育った胸が嫌でも女を強調している。



 そんな女性が神妙な表情でひたすらに手紙を読む。



「あ、あの……。姉上?」



 その女性のすぐ隣。おかっぱ頭の男の子が恐る恐る声をかけた。女性と同じく真っ赤な髪色で中世的な顔立ち。しかし、隣にいる女性とは対照的に色白で垂れ目をしているため少し頼りない印象を受ける。



「…………後で父上から話を聞かなければならないな」



「あ、あの……」



 気弱気に女性に聞く男の子。そんな様子にキリっと女性が睨め付ける。



「カルト!いつも言ってるだろう!もう少し自信をもって発言しろと!」



「ご、ごめんなさい……」



「俺たちは貴族。しかも四大貴族のうちの一つにして武闘派の貴族だ」



「は、はい」



「もうお前も12歳だぞ。そんな気弱な態度をとっていては他の貴族に舐められてしまうだろ」



「はい。以後、気を付けます」



「俺ももう18。大人だ。いつまでもお前にかまってやることは出来ないんだぞ」



「はい。存じています」



「全く…………少しは彼らを見習ったらどうだ?あの【漆黒の流星】を」



「た、確か、冒険者の方たちのことですよね」



「そうだ。我らアルガンス家やシルトランスの冒険者たちが手を焼いていた未知のスライムを討伐してくれた冒険者たち。俺よりも年下らしいが、その実力はAランク以上だと聞く。しかも、決して偉ぶるような態度や乱暴なことはしないとのこと。

 俺たちのように貴族というわけではないのに、立派なことだ。一度は手合わせしてみたいものだな」













 それと同時刻。



 大陸の西部に位置し、海に面している港町にして、四大貴族が一つブライトヒー家が治めるマルタール。



 そのマルタールの街の一番北側にある一際大きな屋敷。ブライトヒー邸にて。



「お母上。入ります」



 そう言って鮮やかな紫色―――菫色の髪を縦ロールにした女の子が部屋に入っていく。中にはその女の子と同じ色をした妙齢の女性。部屋に入ってきた女の子の母親だ。



「あら?ランちゃん。どうしたの?」



「なっ……!?その呼び方は止めてくださいと言っているではありませんか!」



「ああ、そうだったわね。ごめんなさい。ランちゃんももう16歳。そういうのが恥ずかしいと感じる年頃だものね」



「お、お母上!そんなことは言わなくても大丈夫です!!」



 母親にランちゃんと呼ばれた女の子は顔を真っ赤にして反論した。その様子を実に楽しそうに見つめる母親。



 親子同士の微笑ましい掛け合い。



「それで、何の用かしら?」



「あの……お父上に届けられたお手紙。あれは王家からの物ですよね?いったい何があったのかご存じですか?」



 しかし、女の子のその言葉で空気が変わった。



「それはですね…………」



 ピリピリとした空気。気の抜けない雰囲気。正に貴族としての気品が感じられる。



「私にもさっっぱりわかりません。おほほほ」



 だが、そんな空気は一瞬にして霧散した。



「お、お母上ーー!!」



「まぁ、世の中なるようにしかならないのです。私たちは事の成り行きを見守りましょう」



 マルタールは王都からかなりの距離があるため昨日起こった出来事についての知らせはまだ届いていない。

 そのため女の子は父のことが心配になり事情を知っているかもしれない母に聞きに来たのだが、どうやら無駄に終わったらしい。



「用はそれだけかしら」



「ええ。用はそれだけです。……では、失礼します」



 そう言って女の子は部屋を出た。その直後。



「―――全く全く全く。何でママはあんなにのほほんとしているのよ。パパにもしものことがあったらどうするのよ。やっぱり私もついて行った方が…………でもでもでも、この年で心配だからって理由だけで父親について行くっていうのも流石にどうなのよ。そもそも私は四大貴族の令嬢なんだから…………」



 そう小さな声で呟きながら自分の部屋へと歩みを向けるのだった。





 新たな出会いは新たな風を舞い込ませる。





 この出会いが何をもたらすのだろうか…………。













「まずは勇者様方に今までの出来事について陳謝致します」



 春樹たち勇者側とフレリーカたち王国側の話し合いは、まずフレリーカからの謝罪からスタートした。



「もう十分謝ってもらったので…………あの、謝罪は大丈夫ですよ。それより話し合いを進めましょう」



「そうですよ。そのためにここに居るんですから」



 望月に続いて西山もそう言ったため、王女も顔を上げ、話し合いが始まった。



「そうですね。では…………まずは勇者様方が我々に求めるものはどういったものでしょうか」



「私たちが求めるのは…………私たちの身の安全です」



「つまり勇者様方が今回のような危険に見舞われないような手段、もしくは場所が欲しいと?」



「そうです。私たちは確かに勇者としての力、能力があるようです。ですが、こちらに召喚される以前は争うことのない―――命の危険がない、安全な場所・地域にいました。

 そのような場所からいきなり、しかも強制的にここに連れてこられました」



「そのようですね」



「はい。なので、戦いというものに不慣れであり、命を奪ってくるモンスターという存在に大変な恐怖心を抱いています。だからこそ、安全な場所を提供して頂きたいのです」



「でも……王女様。もとい、この国、この世界が俺たち勇者に対して求めるものはそれの全く正反対のこと。つまり世界を救うための力であり戦力。そうですよね」



 望月の言葉に続き、大介がそう言った。大介の発言に対し、頷くフレリーカ王女。



「そうです。我々は世界を滅ぼす存在である魔王が復活したため、その魔王を打破する存在である勇者を召喚することを決めました。そして私のスキルを使い、勇者様方を召喚致しました。

 ですので、我がアイゼンブル王国が勇者様方に求めることは一緒に世界を救うために戦ってくれることです」



 そこだ。そこで俺たちと王国側との意見が割れている。



 そこをどう折り合いをつけるのか……。



「俺たちは……」



「そこで勇者様たちに提案があるのですが……」



 大介が何か発言しようとしたとき、それに被せる形でフレリーカ王女が言った。



「提案?」


 

「はい。今回の一件で我々に対し不信感を抱いた方々もいたことでしょう。もちろん先ほどモチヅキ様がおっしゃったように戦うことに否定的な方もいることでしょう。ですので…………我々は勇者様たちに対して戦うことを強要するようなことはもう致しませんし、このお城に留まっていただく必要もありません。ご自由にしてくださって大丈夫です」



「それって……私たちを見捨てるってことですか?」



 フレリーカ王女の提案にほとんどの者が戸惑いを覚える中、西山が少し低い声で聞き返した。その問いに王女は首を横に振る。



「いいえ。その逆です。……これは少し先のお話なのですが、今回の一件で活躍してくださった勇者様に対して何かしらの褒賞を差し上げたいと思っています。その一つとしてキリュウ・ユウキ様にはこの王都の東側にある屋敷を贈呈したいと思っている次第なのです」



 ―――屋敷!?



 と、誰もが驚いている。桐生自身もそんなものを貰えるとは思っていなかったようで口をポカーンと開けて驚愕している。



 しかし、そのことを言い放ったフレリーカ王女は「ちょうど屋敷の主がいなくなったことですしね」と淡々とした口調で言葉を続ける。



「その屋敷には今まで勇者様たちの案内を務めていたメイドたちを配置致します。ですのでこの王城が居辛いというのであれば屋敷の方で過ごしていただいても構いません。勿論、身の回りの世話はメイドたちが致しますし、金銭的な支援も行わさせて頂きます」



 あまりに急な話に皆、理解が追いつかない。



 だけども、フレリーカ王女は混乱する俺たちのことを気に留めることなく続ける。



「それと、騎士団の中でも信頼をおける者たちを勇者様たちの専用の護衛として屋敷に配置させます。これら以外にも勇者様たちに対して最大限の支援をさせて頂きたいと思っています」



「ちょ、ちょっと待って!」



「はい。どうされました?」



 固まっていた望月だったが流石にここで待ったをかけた。



「それってつまり…………衣・食・住、それ以外の金銭的な支援や護衛。それら今まで王国が行ってくれていたことをこれからも続けてくれる。けど、私たちは自由に行動していいってことですか?戦おうが、王城か屋敷で引きこもろうが、一人で旅に出ようが、国を出て行こうが……自由ってことですか?」



「はい。そのご理解で結構です」



「でも、それだと王女様たちの目的は敵わないんじゃないんですか?」



「そうです。ですので、これは強要ではなくお願いなのですが……」



 そう言いながらフレリーカ王女は立ち上がり、



「危険だと分かっていて、死と隣り合わせだと理解してなお、この世界のために戦ってくださる方がいるのなら…………お願いします!私たちと一緒に戦ってください!!」



 頭を下げ、そう言った。



「…………」



 どうすればいいんだろう。そんな声が望月らから聞こえてきた気がした。



 今、フレリーカ王女が提案した内容は俺たちが話し合っていた以上のものだ。それに応じてもいいのか。それとも……。



「…………王女様の考えは分かりました。でも俺たちの最終的な目的は元の世界に帰ることです。俺たちが元の世界に帰る手段はあるんですか?」



 けれど、そんな状況でも冷静に考えている者がいた。



 大介だ。



 その大介の問いにフレリーカは面を上げ、ハッキリと答える。



「申し訳ございません。勇者様が元の世界に帰る方法は……分からないのです」



 ―――やっぱり。というか予想は出来ていた。



 昨日、大臣のコーリックが元の世界に帰る方法はないと言っていたらしいし。



「な、なんだよ。それ……」



 そう反応したのは話していた大介でも望月でも西山でもない。後ろの方で話を聞いていた誰かだ。



「私たちは大臣であったコーリック・フォン・ルーズウェルの『勇者を召喚しても彼らを帰す方法はある。それは魔王を倒し、その魔石を利用することだ』という言葉を信じていました。しかし、それは彼の嘘であることが昨日発覚しました」



「ふ、ふざけんなよ!」



 フレリーカが言葉を終えるとともに叫んだのは後方にいる飯嶋だ。



「帰れないってなんだよ!」



「そんなの無責任すぎるわよ!」



「意味わかんねぇよ!!」



 飯嶋の言葉に続き、複数の人物が声を荒げる。



「みんな落ち着いて」



「これが落ち着いていられるかよ!?俺たち一生、帰れないかもしれないんだぞ!!」



「まだ帰れないって決まったわけじゃないわ。帰る方法が分からないってだけ」



「同じだろ!それにどうせ最初から俺たちを帰す気はなかったんだよ!無理やりにでも戦わせるために、俺たちを騙してたんだよ!そう、これは誘拐事件だ!犯罪だ!」



「そんなの今更よ……」



「はぁ?……今更ってなんだよ!」



「王国の人達が私たちを騙している可能性もあったし、私たちが嫌だと言っても強制的に戦わせようとする可能性もあった。けれど、私たちはそれを承知で戦うことを選んだはずよ」



 違う?



 と、望月にそう問われて何人かは黙り込んだ。



「そんなの……」



 しかし、飯嶋を含む数人は納得出来ずに何かを言おうとする。



「それに……今そんなことを言うなら、なんで召喚されたときに言わなかったの?」



「……っ!?」



「皆で話し合って、決めたわよね。それに異論を唱える人はいなかった。帰る方法の具体的な内容や戦いに伴うリスク、犠牲………。問うべき問題は沢山あった。なのに、誰も意見を言わなかった。違う?」



 そうだ。俺たちはあの時、全員で話し合って決めた。



 戦うということを。



 あの時、拒否も出来たはずだ。でも、そうはしなかった。



 それは何故か。



 皆、勘違いをしていたからだ。



 いや、もっと正確に言えば…………舐めていた。



 この世界を。



 俺も―――皆も。



 ファンタジーな世界。ゲームのような要素、自分たちが世界を救う勇者になったという事実。



 だからこそ、余裕だと思っていた。まるで休み時間中に携帯ゲーム機でボスを倒すように……。

 またはソーシャルゲームでダンジョンを周回するように……簡単に倒せると思っていた。



 遅くとも一か月後には魔王を倒し、ゲームクリア出来るだろう……と。そう思っていた。



 けど、現実はそうではなかった。



 そんな簡単にいくわけなかった。



 ここはゲームの世界じゃない。傷つけられればもちろん痛いし、死ねばそこで終わりだ。この世界には蘇生魔法もなければセーブポイントもないのだから。



 そんな現実を見て、遊び感覚でやっていた者たちの目が覚めた。



 それが今だ。



「…………」



 だから望月の反論に何も言い返せない。



 場を沈黙が支配した。しかし、その沈黙を打ち破ったのはフレリーカ王女だ。



「勇者様たちの怒りはごもっともだと思います。しかしながら勇者様たちはこの世界に召喚され、帰るすべは分からない。これが事実なのです。

 例えそれが王国の責任でも、私が召喚してしまったのだとしても、それが事実であり…………仕方がないことなのです」



「仕方がないって……」



「分かりました」



 再び何かを言おうとした飯嶋を遮って発言したのは大介だ。



「王女様の提案を受け入れましょう。それと……」



「それと……?」



「俺たちの方から何人か戦いたいという者たちがいます。その者たちを王国に対し、戦力という形で提供します」



 その大介の提案に望月や西山すらも驚いていた。しかし、その言葉により話は一気に進むことになる。



「…………分かりました。その見返りは何ですか?」



「戦いたいと希望する者には今まで通りの修練やより実践的な戦闘訓練をつけてください。あと、俺たちが元の世界に帰る方法は王国の方々が責任も持って必ず見つけてください」



「分かりました。この王国が―――次期国王であるフレリーカ・フォン・アイゼンブルの名において、責任をもって対応致します」



「ありがとうございます」



「戦闘訓練を希望する者は以前と同様、俺が訓練を付けることになっている。時間もこれまでと変わりない。よろしくな」



 話の区切りがついたタイミングでフレリーカ王女の後ろに控えていたライオットさんがそう言った。



 これで話が終わっていれば良かったのかもしれないが、そうはならなかった。



「よろしくお願いしますね、ライオット・ハルクニル騎士団長」



 そう発言したのはフレリーカ王女。そして彼女は俺たちの方を見て笑顔で、



「どうやら勇者様たちの中には私たちが把握していない特殊なスキルであるユニークスキルというのを所持している方がいるとか。アサヒナ・ハルキ様もユニークスキルである《妄想再現》というスキルを所持していたからこそ、今回の一件を解決出来たらしいですし」



 そう言い放った。



 その直後、俺の後ろの方で小さな声が聞こえた。あまりにも小さすぎて内容は分からなかったけど、ソワソワしているのは分かる。



 まぁ……誰かが無警戒で会話しているところを王国の人に聞かれたんだろうな。



 こうなることは分かってはいたけど、にしても早すぎるだろ。つい数時間前に話したばかりだぞ。



 どうせライオットさんには話そうと思ってたからいいけど……。



「その件も含めて、勇者様たちのことはお任せします」



「はい。このライオット・ハルクニルの名に誓って…………」


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