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スパイラルゲーム  作者: なう
1/1

プロローグ1

完全処女作ですので長い目で見てください。

感想で誤字脱字の報告やアドバイス等頂けたら筆者が泣いて喜びます。

「おめでとうございます!」


女の声が耳を通し頭に響き意識が覚醒する。


「・・うーん、ここは一体…?」

真っ白と言う言葉がこれ以上ふさわしいものはないだろうと思えるほど白い空間。目の前には長い金の髪を垂らし微笑を浮かべた美女。


「ここは神の空間。渡邉ユウキさん。あなたは死んだのです。」

美女は訳の分からないことを言う。しかし最後の記憶は工事中の鉄骨が落ち、直撃すると思われた女の子を咄嗟に突き飛ばした所なので死んだと言うのは鉄骨が俺に当たったんだなとぼんやりと理解出来る。

とりあえず話を聞かないと拉致があかないとユウキは美女に尋ねる。


「・・死んだ?死んだのになにがおめでとうなんだ?嫌味か?」

死んだのを理解しているのにおめでとうございますなんて普通なら嫌味としか思えない。ただ、ラノベを読むことが趣味だったユウキは神の空間とやらにいる時点である可能性を思いついてもいるが


「いえ、死んでしまったのは非常に悲しいことです。しかしあなたは私、女神シャルナに選ばれたのです。この世界の娯楽であるスパイラルゲームをかき乱す転生者として。」

女神シャルナと名乗った美女。薄々女神である可能性に気づいていたユウキに余り驚きはない。

スパイラルゲームとはなにか全く検討もつかないが転生というのは理解できる。


「転生か……興味はあるけど……まずスパイラルゲームってなに?」

相手が女神と分かっても態度を変えないユウキ。無駄に肝が座っている。


「そうですよね〜やっぱ基本的なことから説明しないとダメですよね〜。スパイラルゲームとは王札、姫札、剣札、杖札、獣札の5枚を因子として人に融合し、その最大5枚を1つのユニオン。まぁチームですね、としてユニオン同士で戦いをするものです。戦いの種類は単純な戦闘から陣地の取り合いなど様々なので一概にこういうもの!とは言えませんね。」


いきなり砕けた口調になった女神に呆気に取られつつもユウキは頭を回転させる。今の話で分からないのは因子というものとそれを融合することについてだ。

それを分かっているのか


「因子っていうのは資質や素質だと思ってくれたらいいかな?融合って言っても痛くないし自分で選んだ体のどこかにルーンが刻まれるだけだよ〜ルーンは1人1つしか刻めないからそこだけ注意かな。」


と説明してしてきた。


ユウキはさすがラノベを読みふけっているだけあってかぼんやりとだが理解することでき、聞いた事や疑問にはしっかりと答えてくれるし仕事のできる女神だなと思った。


「じゃああと基本的な疑問なんだけど、なんで俺なんだ?あとそこでかき乱すって俺に何をして欲しいんだ?」


「なんであなたかってことについては女神転生規定に反するので説明できないけど、誰かを庇って死んだっていうのがプラスに働いて選ばれたと思ってくれたらいいよ。あ、あの庇った女の子は生きてるからね。そこは心配しなくていいよ。それでなにをしてって言うのも単純に仲間を見つけてスパイラルゲームを楽しんで且つ上位を目指して欲しいかな。

今のスパイラルゲームは上位の順位が不動で神としても見てて面白くないのよ。そこで4人の女神が1人ずつ王札の資質と特殊な能力、ユニークスキルを与えた転生者を送って面白くしようって魂胆よ!!」


は?待ていま超重要なことをサラッと言わなかったか?いや、女の子が助かったのは良かった。庇ったかいがあったってもんよ俺の分までしっかり生きてくれ。うん。それで4人の女神がそれぞれチート持ち転生者を送るってなにいいのかそれで!?


「突っ込みたいとこは山ほどあるが、他の転生者はどこにいるんだ?」


「他の女神のところよ。誰が転生者か最初から知ってたら面白くないじゃない。」


いやそんなあんた馬鹿なの?って顔で言われてもな……

女神とはいえゲームを面白くするためなんていう馬鹿げた理由で転生させられるのは癪だが、ユウキ自身ゲームにも転生にも興味はあるし、なによりチート(ユウキが勝手に思ってるだけ)を持って転生という全男子の夢に心を引かれたためユウキの中に断るという選択肢は皆無である。


「まぁいいや。あとそのなんとか札についてもうちょい説明が欲しいんだけど?」


「あぁ札について説明するの忘れてたわね。まず札は16歳になったら全員が受ける神殿での洗礼で王の資質を持った選ばれた人間にその5種の札が神から送られるわ。そして王札をその選ばれた人間が自身に融合し、残りの4枚は仲間を探して……って感じね。もちろんあなたには札を渡すわ。

王札と姫札は全能力。剣札は剣技や力、杖札は魔法の資質や魔力、獣札はその獣の特性や長所が伸びるわ。獣札は魔物や動物にしか使えないから注意してね。その他の札は誰に使うかは全て王次第よ。」


ふむ、全員が札を受け取れる訳じゃなくて王だけ選ばれてあとは全部王次第ってことか。てかやっぱいるんだな魔物。


「大体分かった。まぁ細かいことについては転生した後の方が分かりやすいだろうしな。

そんでここでお待ちかねのユニークスキルとやらについて話をしたいんだが?」


「おっけー!じゃあはい、このダーツ持って、ほら!そこに線があるでしょそこに立って!」


女神から白銀に輝くダーツを強制的に受け取らされ線が引いてあるところに押されていく。


「えっなにダーツ?おいおいまさかダーツで決めるわけじゃないよな?選ばせてくれないのか??」


「他の女神と平等にしようって話し合った結果こうなったの!面白いしいいでしょ?これを思いついた私天才さすが女神よね!ふふふ」


面白いのはお前達女神だけだろ!!!!しかも考えたのお前か!!と叫ばずにはいられないユウキだったが女神がどこからか持ってきた的を回転させ始めたので思考停止状態でいい所に当たりますようにと神に祈る。すぐそこに女神……いや駄女神がいるけど……


「ああー!いけ!頼む!マジで頼む!!」


ユウキが投げたダーツはかなり細い枠の「星天魔法」と書かれたところに刺さった。


「お!ユニーク魔法だよ!世界であなただけが使える魔法だよ!!大当たりだ!!おめでとう!!」


女神が嬉しそうに説明してくれるが未だにどういうものなのか理解できないユウキは素直に喜べない。


「ほんとに大当たりか?どういう魔法なんだ?」


「大当たりも大当たりだよ。ほらこれとか見て火魔法極とかあるでしょ?これもまぁ強いけど火魔法なんて別に素質があれば誰でも使えるんだよね。でも星天魔法はほんとにあなたしか使えないんだよ。まぁ他の女神が選んだ転生者が同じものを当ててなかったらだけど。どんなものって言うとうーん。簡単に言うと星を操る魔法?使ってみた方が早いよきっと」


「なるほどな。たしかにそういう意味では当たりだな。しかし星を操るか。その言葉だけならとんでもない魔法だが……逆に使うのが怖いな」


使った瞬間世界が崩壊とかさすがのユウキも勘弁である。


「あと仲間探しに便利な鑑定と共通言語理解は転生者特典で付いてくるから!星天魔法は剣が使えた方がいいから剣術もサービスで付けとくね。他の魔法はスキルでは付けられないけど素質があれば後から付くこともあるから調べるのがおすすめだよ。」


「ふむ、鑑定に共通言語理解か転生者のテンプレみたいなとこあるな。剣かーやっぱファンタジーって言ったら剣だよな。恩に着るぜ女神」


途中駄女神呼ばわりしていたのにこの手のひら返しっぷりである。


「じゃあ剣とユニークスキルは鍛錬しないとね。少し見てあげるから。ほらはいとりあえずこの剣使ってね。

そんな顔しない、私が直々に見てあげるんだから感謝しないさいよね?16歳の状態で送るんだからそれなりに強くないとダメなんだからしっかり1人前になるまではここで鍛錬です。」


鍛錬と聞いて露骨に嫌そうな顔をしたユウキは女神にさらに広い空間へと引きづられて行くのであった。

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