香港で逃亡犯条例が正式に撤回された
香港で、これまでデモの争点になっていた、逃亡犯条例が正式に撤回された。
これで香港警察に拘留された人が中国本土に送られる事はなくなった。
非常に喜ばしい事で、香港の自由の後退が何とか食い止められた。
まだ先は長いだろうけど頑張って欲しい。
しかし、中共がこれを正式に認めるのは意外だった。
こういった事を認めるのは国内情勢を考えるに通常はあり得ないことだからだ。
逆に言えば、現在の中国は通常ではない状況にある、という事になる。
中共の目先の問題は、まずアフリカ豚コレラだろう。
この病気が中国全土に広がり、完全にパンデミック状態にある。
このため飼育豚数の四割が死亡し、まだ収まり気配を見せない。
そのため、豚肉の卸価格は前年比で80%以上となり、まだまだ値上がりが収まらない。
慢性的な豚肉不足を補うために、アメリカからのますますの輸入拡大を計りたい。
また中国全土での慢性的な不況も問題である。
そもそも重工業の行き詰まりからの不況で、予測された半導体不況も追い討ちをかけた。
それを打破するための5G通信規格なのだろうが、強引に進めすぎ特許侵害を繰り返し、そのためアメリカとの対立を招き貿易戦争に発展。
それが更なる不況を呼び、出口が見えなくなっている。
これらの諸問題の解決の糸口にしたいのか、中共は香港問題での妥協の姿勢を示した。
習近平からしたら問題の一つを片付け、アメリカとの交渉を円滑に進めるためのカードなのだろう。
しかし、それが実現したのも粘り強い活動の成果に違いない。
まだまだ道のりは長いだろうけど、香港の自由と正義のために頑張って欲しい。