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1.騒音からの目覚め

「オギャー!オギャー!ウニャーー!」

(うぅ~ん・・・。うるせぇ!

 赤ん坊泣いてんぞ!あやせやぁ!

 ・・・ん?おかしい。

 うちの近所に泣きじゃくるような赤ん坊は

 居なかったはず?)



 ギイィ…


「*****!*******?」


「オギャー!ヴウゥー・・・

 あぅ?んみゅ~あぁ?」

(はて?目の前に居るこの美女は誰だ?

 てか、なんで目の前に知らん女性が居るんだ???)


カサカサ パサッ


「******」



「ぴゃっ!あうぅ~あみゅッ!」

(ちょっ!待て待て待て。

 なんで急に胸をさらけ出してんの!?

 近い近い!このまんまだと口nッ!)


ゴクゴクゴク・・・チュパァッ


(美味すぎるぅ!!

 ってそうじゃない!

 吸ってしまった。知らん女性の胸を吸ってしまった。

 何この状況、誰か説明して!

 あんたもそんなに嬉しそうに笑ってないでなんか言って!

 ・・・んん~?なんか急に眠くなっt…)


「**?*******」ニコッ





 あれから目が覚めて、俺は二つ…いや、三つほどわかったことがある。

 一つ目は、死んだこと。

 これはすぐに思い出せた。俺は駅のホームで電車を待っていたんだが、エスカレーターから走ってきた男とぶつかり線路に転落。その後、待たせたなぁ!と言わんばかりに迫る電車を見たのを最後に記憶がない。おそらくその電車に轢かれて呆気なく死んだのだろう。

 二つ目は、転生したこと。

 これも簡単だ。目が覚めてから周囲を見回してみたら自分の知らないどこかの家であること、首から下が明らかに小さい…赤ん坊のそれであること。

 つまり死んだはずの俺は、なぜだか赤ん坊になっていた…転生していたということだ。

 最初にうるさいと感じた赤ん坊の泣き声は俺自身のものだったのだ。予想しようもないこととは言え、自分の挙げた声にイラついて目を覚ますとは、なんとも情けないものだと感じた。

 三つ目は、胸を吸わせてきたあの女性。どうやら彼女は俺の母親であるということだ。

 最初はただの痴女かなんかだと思っていたが、状況が飲み込めていくうちに彼女は俺の母親、もしくは乳母やそれに類似した職業の人と考えた。しかし、頻繁に俺に話しかける様や、いつも直接授乳していることから母親だろうと結論付けた。



「**?********。***、***?」


(相変わらず何て言っているかわからんなぁ)



 そう、これである。

 最初は状況が掴めず気が動転していたせいでわからなかったのかと思っていたが、あの日から3日ほど経過し、こうして少し落ち着いてきた状況でさえ何と言っているのかわからないのだ。彼女が話している言葉の音やイントネーションなどはわかる。しかし、そのどれもが俺の知る日本語や英語、ドイツ語、テレビや小説などで見聞きするその他の言語とも一致しないのだ。加えて、彼女が時々読んでいる本の文字も記憶にあるどの言語とも一致しないときた。

 単に前世の俺の勉強不足からくるものかもしれないが、俺は彼女が使っている言語は前世では使われていない全くもって未知の言語であると考えた。



(そうなると俺は、前世とは別の世界に転生した可能性が増したわけか!

 前世で妄想に妄想を重ねた異世界転生!

 ワクワクが止まらねぇ!

 もしここが本当に異世界だったら

 夢にまで見た俺だけのh…)


コンコンッ


「まぁ?」

(ん?誰か来たみたいだな)


「**~!」


バタンッ コツコツコツ


「うぅ?」

(かぁ~…お次はイケメンときたか!

 で、母さんやこのイケメンは何者?)


「****、***********。

 **********!」


「***。****、*******」


ズズズゥ ポソッ!


「まっ!」

(ちょっと!母さん俺のこと抱っこしてるけど、まさかこのイケメンに…)


スリスリ


「マッ!あにゅぅ~」

(やめろぉ~!イケメンよ頬釣りをするな、俺にそっちの気はない!

 でもなぜだか落ち着く・・・ナニコレ怖い。)


「****。*******?」


チュッ


「ぴッ!」

(ひえっ!イケメンにキスされた!

 不快感がない!?イケメンだからか?

 もしくは…)


「ウニャーー!ウンニャ~!ミニャー!」

(勝手に声が!・・・うん、腹減ってきたな)


ズズズ ポスッ ゴクッゴクッ プぺッ!


(うん。美味い。そして眠い)



 男が満腹となり微睡む中、二人は会話を続ける。



「****?********」


「***********。*******」


「***」


ポサッ


(んん~・・・このままだとまた寝てしまう。

 ・・・やばい・・・・もう・・限・・界…)



 襲い来る睡魔に負け意識を手放すその間際、二人は男に語り掛ける。



「「****、**ッド」」ニコッ


(え?)

 お読みいただき誠にありがとうございます。

 あらすじでも触れております通り当作品は作者初投稿作品になりますので、誤字・脱字等の問題があるかと思いますが何卒ご容赦ください。ご指摘等頂いたものに関しては極力修正していく予定です。


今のところ次話は1/6投稿予定です。


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