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 さて、私、ヴィーア・ノーヴィスはこれから自分の実力をさらすためにはどのようにしていったらいいかを考えていた。正直、どんなふうにすればいいか分からない。いつも自分がやったと分からないように行動していたからいざ、自分がやったとわかるように行動するって難しい。どうしたらいいんだと私は悩んで仕方がない。

「ラーちゃん、どうしたらいいと思う?」

「ええっと、うーん、どうしたらいいんだろうね。私はヴィーちゃんみたいな能力持ってないし、どんなふうにすべきか全然分かんないっていうか……悟られないでそんな風にするっていうのが私には想像も出来ないから……」

「そっかぁ。でもさ、正直こうわざとらしく私がやりました的な感じで出るのもあれじゃない? どうしたらいいんだろう? もうちゃんと私が普通に隠密行動していても気づいてくれる人がいればいいのになぁ」

「ヴィーちゃん……の、隠密魔法って実際どんな感じなの? ちょっと想像つかなくて」

「よし、じゃあやってみるから一旦離れるね」

 私はそういって、一旦ラーちゃんから離れる。離れてから隠密魔法を行使して、ラーちゃんの側をうろうろしてみる。だけど、ラーちゃんは、気づいていない。流石、私。ふふん、会長レベルじゃないと私に気づけないもんね。いや、私学園生活時代より魔法を練習一生懸命しているからもう会長にも気づかれないかも。はっ、そうなったらもう無理なんじゃないだろうか……とちょっと思った。

「あ、あれ……? ヴィーちゃん、どこにいるの? 近くにいたりする?」

 ラーちゃんはしばらく私がどこにいるか探ろうと必死にしばらく唸ったあと、本当に近くにいるのだろうかときょろきょろし始めた。きょろきょろとして、困った顔をしているラーちゃん、凄い可愛い。可愛くて凄く興奮する。

 可愛い子みるとやっぱり嬉しいよね。興奮して、ニヤニヤしてしまう。

「ラーちゃん!!」

 可愛いラーちゃんをずっと困らせるのも心が痛んでしまうと思った私は思わず叫んで魔法をとく。

 そうしたら、ラーちゃんが、

「えっ!!??」

 びっくりした顔をしてラーちゃんが飛び退く。

 またラーちゃんを困らせてしまった。反省反省。

「ヴィ、ヴィーちゃん? そこにもしかしていた? いたの? ぜ、全然分からなかった……」

「ふふふん、私大得意だからね! 隠密魔法はずっと学んできたから自信あるんだよ」

 自信満々に私はいう。私が隠密魔法を学んだのは、乙女ゲームを観察したいっていう不謹慎な理由からだったけれど、隠密魔法を学ぶのが楽しかったからというのもあるんだよね。だって魔法だよ? 地球では魔法なんて存在しなかったし、私はずっと魔法へのあこがれはあった。乙女ゲームも大好きだったけれど、ファンタジー世界の乙女ゲームが一番好きだったんだよね。

 人を傷つける魔法とかは苦手だったからというのもあるけれどもね!! 

「本当に……すごいね」

「ふふ、でしょ!!」

 ラーちゃんに、キラキラした目で見られて凄い嬉しい。ラーちゃんにそういう目で見られるとニヤニヤしてしまう。ラーちゃん、可愛い。

「ヴィーちゃんは、本当、凄いんだね。ヴィーちゃん……あの、自分の実力を他の人にも知ってほしかったら、今みたいに何もないところから現れるみたいなのをしたらいいんじゃないかな」

「はっ、た、確かに」

「そしたら……あの、急に現れるのをびっくりするだろうし、魔法を使ったとか分からなかったとしても、急にこうやって現れるだけの力はあるんだって皆わかると思うんだ。魔法師団に入団する人たちってそういうのわかる人たちが多いと思うから。ヴィーちゃんは、あまりにも隠密魔法が得意だから、それで……皆に実力が知られていないだけだと思うから」

 ラーちゃんにそんな風に言われた。ラーちゃんがいったのはその通りだろう。その作戦でいこうかな。頑張ってちょくちょく気づけば出現する謎キャラ的な認識になっていけばいいってことだよね。

 天使なラーちゃんの提案だし、それいいと私も思うし、頑張ろうかなって思った!!

「うんうん、ラーちゃん、いい考えだね! 私、その考え凄いいいと思う。いいと思うからさっそく実行するようにしてみるよ。あとあと、私がひったくりをとめたりしていたのもっと、わかりやすくできたらしてみるね」

「うん、それがいいと思うよ。私もヴィーちゃんが誤解されたままって嫌だもの」

「もー、ラーちゃん、優しい可愛い大好き」

 思わずラーちゃんにぎゅっと抱きついた。ラーちゃん困ってたけど、私を抱きとめてくれた。あーもう、ラーちゃん可愛いなぁ。

 とりあえず目立つのとか好きじゃないけど、ぼっち生活脱却のためにも私はラーちゃんの提案にのって、私は少しずつ自分の魔法を見せていくぞ、気づけばいる謎キャラ作戦を決行するのだと気合いを入れる私であった。




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