妾は暗黒を司り闇を統べる黒き龍の魔女『エキドナ』
放課後、俺は一人で家路についていた。
妹は帰りは友達の自転車の後ろに乗せてもらっている。
友達に利益はあるのだろうか。
というか我が妹はズボラすぎるだろ。
学校から俺の家まで普通に帰れば自転車で約15分かかる。
風を切り進むと声が聞こえた。
「ほぅ…吸血鬼に悪魔、龍までおるではないか…」
やべー…なんか第一声からして痛い子がいるんですけど……あ、見た目も痛いや
染めてあるのか銀色をした長髪にふりふりのついた黒いドレス、所謂ゴスロリだ。
後ろ姿だからわからないが多分美人、あ、いや、背が低いから可愛い系かな?
まぁ多分そんな感じだ。
あの年でレイヤーとかロールプレイとか…ないわー
それにその少女の向こう側にはうちの学校の制服を着た金眼男と色白赤眼で日傘をさした男と金髪少女がいる。
……痛いわぁ
確かに俺も一時期は髪染めたいなぁとか思ったことあるけどさ。カラコンもやってみたいとか思ったことあるけどさ…
実行するとか(笑)
何あの人達マジうけるんですけどーギャハハハ
と、こないだ俺に絡んできたギャルがここにいたならば笑っていたに違いない。
そんな光景を横目で見つつその隣をママチャリで通りすぎた。
→→次の日♪←←
痛い子達を見つけた次の日、近くの本屋にいた。
今日は土日で人も多いが朝ということもあり、いつもよりは多いかな程度の人が店内にいた。
その中の一人である俺は漫画の新刊をキープしつつ立ち読みを続けていた。
立ち読み出来る雑誌を一通り読み終えそろそろ帰ろうとしたとき一人の少女が店内に現れた。
「むぅ……奴の気配がここからしたのだが…」
痛い子だ!
ゴスロリの痛い子がいる!
ゴスロリはキョロキョロと店内を見渡し奥に進んでいった。
それを見送りつつお会計を済ませて店内を後にした。
本屋の隣にあるコンビニでチキンを二つ購入して食べながら家を目指す。
家まであと少しというところで奴が現れた。
痛い子だ。
「探したぞ『古き種族』よ…!」
その言葉を聞き俺は優しく微笑む。
そして少女に近づき少女の目線の高さまで屈み肩に手を置く
突然のことで少女はあたふたして顔を赤くした。
「大丈夫、お兄さん良いお医者さんを知ってるから早く行こう。ね?」
少女はポカンと口を開け停止した
「ん?何だこの痛い子?突然停止したぞ」
ハッ!とした感じで少女は再起動すると俺から距離をとり手のひらを俺に向けた。
「い、いいいい痛い子ではないわぁああああ!!妾は暗黒を司り闇を統べる黒き龍の魔女『エキドナ』!その妾を侮辱するか!無礼者!」
「あーはいはい、エキドナちゃん(笑)はすごいでちゅねー」
「え?えへへ、ありが――って違うわ!馬鹿にするでない!
…本当は使いたくなかったけど使うしかないみたいだ!
黒き空が赤く光りし月を飲み込―――ってどこいくのだーー!」
「どこって家だけど?」
「わ、妾を放置するなぁ!」
痛い子改めエキドナちゃん(笑)の横を通りすぎて家に帰ろうとしたが阻止された。
こやつやりおる。
仕方があるまい、余も力を解放するか……
くっ、ダメだ、静まれ僕の右腕…!
的なことでもしたら喜んでくれるだろうかとか思いつつチキンを口に放り込む。
一個め完食
「逃がしはせぬぞ!《結界》!」
「?」
手のひらを俺に向け結界と叫ぶエキドナちゃん(笑)。
もうちょっと付き合ってあげても良いけど新刊を読みたいのでそろそろ帰ることにした。
「じゃーね、エキドナちゃん(笑)」
そう言ってその場を後にした。
「わ、妾の魔術がきかない!?ま、まさか魔術の拒絶…《マジックブレイカー》だというのか!?」
残念、俺にそんな某不幸少年のような能力はありません。
でも敢えてノルなら「その妄想をぶち殺す!」的な感じかな。
妄想殺し的な
→→次の日←←
「甘瀬 黒葉ちゃん、私の妹の子供、まぁあんたの従妹ね
今日からしばらく預かることになったから面倒みてあげてね」
そういって母さんに紹介されたのはゴスロリ少女、エキドナちゃん(笑)だった。
Oh……




