俺の友達がイケメンのわけがないとも思っていない気がするかもしれない、多分
「おっす、ナシッチ」
「……うぃ」
ナシッチ
シンプルホケモン
高校生の中で最も普通とされている高校生、普通の中の普通、ザッ・普通。
というか俺の渾名だったりする。
音無だからナシッチ。無理がある気がするのは俺だけであろうか?
いや、きっと俺の同志ならわかってくれるはずだ。同志いないけど
いやいやながら紹介するとこの無駄なイケメン金髪野郎は俺の友達の伊崎 直利だ。
俺の記憶が正しければ中三までは眼鏡をかけた黒髪だったはずだが多分ストレスがたまってたんだろうな、いきなり卒業式の次の日何故か金髪で俺の家に押し掛け「実はオレ地毛が金髪なんスけどそれでいじめられるかもって今まで黒に染めてたんスけど解放するッス、オレ覚醒するッス!」とか言って走り去っていったのを今でも良く覚えている。
本当に謎なやつだ。
……よっぽどストレスたまってたんだろうなー可哀想に。
確か高等部にあがって初日に女子にもてはやされ生徒指導室に呼ばれていたが「地毛なんス!!」で押し通したらしい。ホント謎だ。
その後、モテモテライフを送っているのだが未だに彼女がいないみたいだ。
それを本人に聞いてみたら「オレはナシッチ一筋ッスよ」と爽やかに笑っていた。
やばい、こんなに身近に貞操の危機がヤラれる前にヤルか?
いや、待てそれは俺も危うい変態の仲間入りをしている上に何も解決していない。そうだヤルを殺るにすれば問題ないのでは?
あ、ダメだ今度は命が危ない。俺はどうすれば良いのでしょうか神様。
……神は我を見放したアーメン
やべー意味がわからねー
あれだ、きっと眠気のせいだ、睡魔様が俺を誘おうとしてるからだ、そのせいでいい感じに頭が壊れてきているに違いない。
まぁそんなわけで本家もびっくりなビフォーアフターをした伊崎だが今でも仲は良い。もし伊崎が「オレ、イケメンなんで彼女いるんスよ、だからいらない女紹介しましょうか?(笑)」なんて言った日には多分近所の湖にコンクリ詰めにされた死体が浮かんでいるであろう。
とまぁそこまで思考したところで席に座る。
そして両腕を机にのせて机に突っ伏す。
おやすみなさい。
「ちょっとナシッチ、いきなり寝るのはないッスわワロス」
何分元はオタク的な感じなので見事なまでの残念系イケメンが完成してしまうのだ。
狙ってるだろこいつ。
しかし俺の睡眠を邪魔するものは睡魔様が許さないぞこんな風に
『す、睡魔様おこるよ!お、音無君の安眠を邪魔しちゃダメなんだよぉ!このまま永眠させるんだからぁ!あっえっと、別にこれは音無君のためじゃないんだからね!』
………………。
起きよう、まさか睡魔様から命を狙われるとは思いもしなかった。
仕方ない、起きるか。
別に伊崎が話したそうにしてるからではない。
「何かよ――」
「でもナシッチの寝顔……」
――ダメだ早くこいつ何とかしないと
的な電波を受け再び突っ伏す。ただいま睡魔様。
さようなら三次元。
キーンコーンカー略
俺の睡眠時間はないのか、鬼畜めこれだから嫌いなんだ学校は。
DQNとかギャルとかギャルとかギャルとかギャルとかいるし
香水臭いんだよ
あーーーーー滅びろぉ………
でも俺はいたって真面目な高校生、そんな事口には出さない。
さすが俺、大人な対応である。
とか思いながら寝るのだった。
チャンチャン




