シスコンだよ?シスコンでも普通だ、俺はそう、ザッ・普通なのさ
「…兄さん?起きてますか?」
控え目の声がドアの向こう側から聞こえる
この声は俺の妹である音無 火奈のものだ。
毎朝寝起きが悪い俺のために起こしに来てくれるのだ。物凄く嬉しいかぎりである。もう火奈loveである。
しかしながらそれと同じぐらいに布団loveである。
起きたくない、出来れば後二週間は出たくない。
多分二週間起きないとして二週間後同じことを言うだろう。
要は起き上がりたくない布団loveである。
愛してる!布団愛してるよ!大好きだ!俺と結婚してくれ!
やばいな、いい感じで頭が壊れてやがる。
あれか、やっぱり気づいたら朝の3時になっているのが悪いのか。
起きるのが6時半、睡眠時間三時間半、酷いときは二時間寝れるかどうか…
要は寝不足である。
俺は悪くはない、悪いのは深夜にアニメを放送するテレビ局のせいだ。
そこまで思考しドアが開かれた。
「兄さん?入りますよ?」
それはドアを開ける前に言う台詞てある。
可愛いから許すが
可愛いから許すが
大事なので二回言いました。
可愛いから許すが
はい、三回目、テストでるからね。
俺はまだ起きたくないので布団を深々とかぶる。
決めた、俺は今日学校には行かない。
今まで真面目に休まず通っていたんだ一日ぐらいサボっても許されるであろう。
ほら、眠気が…睡魔様も今日はサボタージュしろと仰っている。
いざ、行かん。
「兄さん、起きてください」
げし
「兄さん、起きてください」
げしげし
頑張って攻撃しているが残念ながらそれは所謂『我々の業界ではご褒美です』に当てはまるので無駄だ。
「兄さん、起きてください」
げしげしげし
ごめん、謝る謝るから蹴らないで全然ご褒美じゃない、痛いよ
誰だ『我々の業界ではご褒美です』なんて言葉つくったのはそのせいで痛い目にあってるではないか、責任者出てこいやコラ。
ごめん、原因は俺が起きないことでしたごめんなさい全『我々の業界ではご褒美です』信者のみなさん。
だから蹴らないで火奈。
「うぅ…起きてください…」
あ、布団の隙間から見える涙めの火奈可愛い待受画面にしたい。
でもこれ以上は可哀想なので起きる。
火奈は愛でるものでありいじめるものではないのだ精神に基づき睡魔を成仏させ動きたくない精神をはね除け起き上がる。
「…おはよ、火奈」
「あ、やっと起きました」
ふわりと笑みを浮かべる火奈
可愛いすぎる、これは撫でて良いだろうか。
もう、撫でても良いだろう、否、撫でるべきだ!
「ご飯冷めるから早く降りてきてくださいね」
残念ながら火奈は既にドアの方にいたので撫でれなかった、無念。
くそぉ…
俺は布団から出ると制服に着替えて鞄を持ち一階におりた。
「兄さん、早くしてください」
「先食ってろよ」
「ダメです、数少ない兄妹のコミュニケーションの時間が減ってしまいます」
数少ない……?むしろ普通の兄妹より多い気が……
席につき手を合わせ「いただきます」と呟き食卓に並べられたものに手をつけていく。
今日の朝ごはんは焼き魚にモヤシの味噌汁だ。
焼き魚をほぐし一口。
口に入れた瞬間に身はほぐれ―――まぁうまい。
こう、上手く表現しようとしたが無理だった。
何故なら俺が普通の高校生だからだ。
「うまい」
「ありがとうございます」
火奈に感謝の言葉を伝えてご飯を口にかきこみ味噌汁を口に含み、喉の奥へと流し込み焼き魚を食べ咀嚼しモヤシを口に入れる。
胃にそれらを送った後お茶を飲み、再び焼き魚を口に放り込む。
火奈はその様子を見てニヨニヨと笑みを浮かべていた。
食事の手を止め口を開く
「何笑ってんだよ」
「兄さんがおいしそうに食べてるから嬉しくって。でもゆっくり食べなきゃダメですよ?」
火奈はそう言って味噌汁を飲んだ。
俺はそれを眺めつつご飯を焼き魚と共に放り込み咀嚼した。
因みに俺が火奈loveなのは表には出していない。
朝ごはんを全て食い尽くした後、後片付けを火奈に任せて俺はリビングでテレビを見る。
しばらくし出発の時間が来る。
昨日修理をしておいた相棒のママチャリに火奈の荷物を入れ自分の荷物を肩にかけてスタンドを上げる。
すると後ろに重みが増し後ろから抱きつかれる。
「じゃ、いくぞ」
「はいっ」
また、一日が始まる




