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#01

さくっと4話構成です




「タクト様ぁ!・・・・」




「良かったよ。アン」


ベッドの上でぐったりしているメイドの頭をなでながら、俺はそう声を掛ける。


放心状態のメイドはそれどころじゃない様子だが、俺は満足していた。




今世は最高だ。

そう。俺は前世の記憶を持って転生した。

あまり良い人生じゃなかった前世だったが、転生してアタリを引いたな。


この世界は、前世の中世ヨーロッパ的な感じで、王政で貴族がいて、階級社会でという感じだが、生活魔法や治癒魔法があり、そのため衛生はちゃんとしていて住みやすい。


そして俺は貴族の子息として生を受け、大きな家に使用人が沢山いる状況。完全に勝ち組だ。



そして何より、性に関しては古代ローマ並みに大らかで、宗教による貞操観念の制約も無い。



今もメイドのアンにたっぷり奉仕してもらい、大満足。

これが複数人のメイドと毎日続くのだからこたえられない。



こんな素晴らしい世界に転生させてくれた神様には感謝しかないな。





俺の生活は基本家の中で完結している。

十二歳になる俺だが、まだ学校へは行っていない。

というか貴族は家で初等教育を受けるのが一般的で、十三歳から貴族の子女が集まる教育機関に五年間通う事になる。


前世で言えば、小学校までは家で勉強して、中高的な学校に行って、高二で卒業てきな感じだ。



逆に平民に学ぶ機会は少ない。

初等教育のための学校があるにはあるが、生活に余裕のある裕福な平民の子女が通うくらいだ。この辺も中世っぽいよな。


うちの使用人たちも、使用人の子として生まれ、家の中で最低限の教育をされて今に至るという感じで、使用人同士の結婚も珍しくない。


まあそれだけだと血が濃くなるからか、優秀な人材を招いたり、見目の良い者を雇ったりと外部から新しい人材も入って来る。



父上は豪快な人で、俺なんか目じゃないほどあれがお好きな様で、知らない女性が家にいる事も多い。すげーな父上。





そんな父上に書斎に呼び出され、部屋に入ると、綺麗な女性が控えていた。ピンクブロンドに大きな目。体は細いがスタイル抜群で背も高そうだ。

歳の頃は二十歳くらいかな?


「タクト。お前ももうすぐ学園に通う歳だ。家庭教師からは学力的にも身体的にも問題無いと聞いているが、生活面全般について学びを深めねばならん。新しく先生をお願いした、ルルカ先生だ」



「ルルカと申します。タクト様、宜しくお願い致します」



「ルルカ君は若いが才媛だぞ。私からの要望は既に打合せ済だ。しっかり“いろいろ”教えて貰え」



父上はそう告げると、俺を下がらせる。ルルカ先生も一緒だ。

その日から俺とルルカ先生の授業が始まった。







「まず初めに約束事があります。二人の時は私の事は名前でお呼び下さい。

ルルカと呼び捨てで構いません。身分のある男性が人と接する場合、相手が年上であろうと必要以上に丁寧では威厳が損なわれます。お気をつけ下さい」



ルルカ先生の授業は独特だった。

基本、俺が子供ではなく一人前の男性としてどうふるまうべきかという視点で、礼儀作法や話し方、貴族独特の遠回しな表現など、多岐に亘る情報を叩きこまれた。当然実技があり、何回も繰り返して覚えて行く。




そして、当然夜の作法も、だ。


「タクト様は、メイドである程度経験済みかと存じますが、様子を拝見してもよろしいでしょうか?」


ルルカ先生はそう告げると、俺の首筋に軽く舌を這わせ、慣れた様子で服を脱がせて行く。それだけでめちゃくちゃ気持ちいい。

思わず声が漏れ、恥ずかしさに顔が赤くなる。


「キスは後でたっぷりご教授しますね」


そう耳元で囁きながら、立ったまま俺のものを優しく扱い始める。

メイドのそれとは比べ物にならないほどの繊細さで扱われ、俺はあっという間に果てた。




ちょっと異次元だった。

これでも、前世も含めてそれなりに人生経験は豊富だと思っていたし、テクも耐性もそれなりにあると思っていたのに、そんな男の矜持など何の役にも立たないほど、圧倒的に良かった。



やばい、これは溺れる。

その時俺はそう確信した。



 その日から、俺とルルカ先生の夜の講義は半年ほど続いた。

予想通り、最初の頃、俺はただ快楽に溺れた。ルルカ先生無しでは生きて行けないと錯覚するほど、気持ちよくしてもらった。



だが俺の体を一通り開発し終わると、ルルカ先生、いやルルカはこう言った。


「タクト様、受けはほぼ修了かと思います。次に責めに入りましょう。こちらの方が重要です。性を使いこなしてこそ貴族。

支配階級であるタクト様には、私を貴方無しではいられない女にして頂きます。この課題を達成すれば私の授業は終わりと致します」



そう説かれ、ルルカをいかに悦ばせるか、その中でいかに自分も理性を保ちながら同調して喜びを分かち合えるかを研鑽した。






今までのメイドたちとの行為が子供のままごとだと痛烈に感じられるほど、ルルカとの夜の講義は刺激と覚醒に満ちていた。


同時に、俺の中で何かが弾け、性依存度が飛躍的に高くなり、ルルカに習った事を、昼からメイド相手に試し続け、結果として、メイドたちはもう俺の言う事なら何でも聞く、立派な性奴隷として仕上がっていった。




ルルカ本人は、そんなに簡単ではなく、なかなか俺の虜にはなってくれかなった。


ちょうど半年も過ぎる頃、俺が一晩中責め、彼女がこれまでにない程深く達して意識を失った後、目覚めてこう言った。



「タクト様。授業は修了です。それはもうどうでも良いので、もっと私を愛して頂けませんか?何でも言う事を聞きます」



そう告げると、熱烈に求めて来た。これまでの理性を全て取り払った彼女はとても積極的で圧倒されそうになったが、半年間の成果で理性と保ち、全身全霊を込めて思う存分責めた。




彼女は嬌声を上げながら、何回も何回も繰返し達した。







そして、俺は無事に全過程を修了したという事になった。

いわゆる卒業というヤツだが、俺はルルカから卒業出来ないでいた。



完全に溺れている。



もちろんメイドたちも順番に相手にしているし、彼女たちの達する様子が日々深くなっている事で、俺の成長もまだ道半ばだなという喜びも感じる。



だが、ルルカが俺に与えてくれる快楽は次元が違う。

脳が焼け続ける異常な感覚は彼女だけだ。


ルルカは授業が終わった事で家を辞する事になっていたが、父上に懇願して期間を無制限に伸ばしてもらった。



父上曰く

「タクト、お前もなかなか成長したな。ルルカ君もお前の傍に居て良いそうだ。彼女にもっと色々教えてもらうと良い。

ああ、それと、メイドたちをおもちゃにするのはかまわんが、お前への依存度が急速に高まっている様だ。避妊には気を付けよ」



ルルカは確かに夜の凄さだけでなく才媛で、それからも俺に色々な知識を授けてくれた。生活魔法だけでなく治癒魔法まで使えるとは驚いた。



魔法は、コツです。とルルカが指導してくれた事で、本来学校で習うはずの中級生活魔法も習得した。


魔法はどんなに教えが良くても適性が無ければ発動しない。初級はほぼ誰でも使えるが、中級となると特に、だ。俺には適性があって良かった。



これで夜の後片付けも自分で出来るな。




そんなある日の夜。


俺は情事の後、快楽の残滓に身を委ねながらルルカと身を寄せ合っていた。ふいをついて彼女は告げる。


「申し上げるべきかどうか迷いましたが、タクト様に私の素性をお聞き頂こうかと思います。

もう私は身も心もタクト様にお仕えしておりますので、ここで明らかにしておくべきかと」



こうして、その夜、俺とルルカは秘密を共有し、一蓮托生となった。







年が明け、十三歳になる歳。俺は学校に入学した。



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