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プロローグ

人間と異能者の戦い

それは、人間の王と異能の王によって幾度となく繰り返されてきた

特殊な力「異能いのう」を宿す者を「異能者」

魔法やスキルといった力を培い戦う者を「人間」

異能者は魔法やスキルが使えず、人間は異能を使えない

両種族の力は拮抗していた

だが、両種族が持つ時間には大きすぎる差が存在した

異能者は寿()()によって死ぬことがない

人間は時間をかけ力を培うのに対して、異能者は寿命によって死ぬことなく自身に宿る異能を極め続けられる。この違いが人間を苦しませ続けた

ある日人間の少年に変化が起きた

「称号」と呼ばれる特殊な力を手にした。それらはその日を境に人間たちに大きな変化を与えた

数多彩な「称号」が発見され、最初に発見された少年には「勇者」の称号が与えられた

その少年は、異能者を倒す力を手に入れた

だが、勇者も異能の王もこの二人は戦わせるべきではなかった

この二人の戦いは今なお続くほどの長く険しい戦争の火蓋を切った

勇者は代を超え、常に異能の王に立ち向かった

勇者のみを戦わせることをよく思わない者たちは、地球という星の、日本という国から、勇者が代替わりするたびに20人の人間を転生させ戦わせた

これは、転生に選ばれたあるひとりの転生者の話


*******************************************************************************


『転生に成功しました。称号「転生者」を獲得しました』

うるさい...

『転生者への贈物(ギフト)ととして()()()が贈呈されました』

うるさい...

『さらに、スキル「自然治癒力強化.Lv99」を獲得しました』

うあぁうあ~!!(うるさぁい!!)

は?!なんだこれ?!

なんで俺赤ん坊になってんの?!?!

『説明いたしましょうか?』

うわ?!なんだこれ!

『はじめまして、私の名はゲスト

称号「転生者」を持つ者に与えられるこの世界の解説役です』

解説役?転生者?なんだそれ

『あなたは、地球の日本からこの世界に転生し「レオン・バイオレット」として生まれ変わりました

称号「転生者」はこの世界とは違う世界から転生した者に与えられる称号です』

要約すると?

『あなたは、一度死んでこの世界に転生しました』

あら、案外すんなりと言いますのねあなた

そういえば、スキルがどうとか言ってたな、それは?

『スキルとは、この世界で人間が唯一取得できる技能の名前です

あなたはすでに、「自然治癒力強化.Lv99」を取得しています』

「自然治癒力強化.Lv99」?!チートじゃん

それって絶対に死なないんじゃない?傷を負ってもすぐに回復するでしょ

『いいえ、絶対に死なないことはありません

例えば、体全体を消し飛ばされれば死にます。逆に腕や足を欠損すれば約2秒以内に回復します』

つまり?

『肉体そのものが消失すれば死にます』

まぁ傷がすぐに治すなら怖いものはないよね~

てか真っ暗だけどここどこよ

『時刻03:14です。そのため周りを認識するだけの視力が働いていないと断定します』

じゃあ寝るわ。ママとパパが起きたら起こして

スゥースゥー...


『この世界に関しての情報を更新中

成功しました』

『「レオン・バイオレット」がこの先引き起こす()()に関しての記憶を検索中

失敗しました』

『他のゲストに対しての情報交換を開始

失敗しました』

『失敗理由を検索中

他のゲストが情報交換に対して拒絶反応を見せていると断定』

『母親「シエナ・バイオレット」の起床を確認

「レオン・バイオレット」の起床を実行』


ジリリリリリリィ!!!

うえぇえぇぇ!!(うるせぇぇ!!)

あらあら~どうしたの~レオン~

ゲストのせいで気分悪く起きたが目の前の女性に抱きかかえられ泣き止んだ

目の前の女性は、長い白髪ロングヘアでとてもやさしい顔をしていた

よしよ~し、いい子ね~、今日はお外でご飯にしましょ~か~

この人が俺のこの世界での母さんなのか...

抱きかかえられ外に出る

外の光景を見て自分は改めて異世界に転生したんだと実感した

遠くまで広がる草原、空中に浮かぶ島、鳥以外の空飛ぶ生き物

あぅうぅぅ~(すげぇぇ~)

いい天気ね~こんな日は日向ぼっこしながらご飯を食べるに限るわね~

え?待って?俺今赤ちゃんだよね?ごはんってまさか!

は~いごはんですよ~

ふぎゅっ!

哺乳瓶だったわ。まぁ期待してなかったし~?

『慰めが必要ですか?』

うっせぇ!てか、うまいなこれ!牛乳は確か赤ちゃんにはだめだったよな?

『この世界でいう粉乳です

正式には「スノーフラワニス」という魔獣に咲く花から手に入る花粉をお湯に溶かしたものです』

ん?魔獣?

『魔獣とは、魔素と呼ばれる物質を食べながら生きる異形の生物です

この世界では魔獣を狩ることを生業にする者もおり、冒険者と呼ばれます』

そこは異世界だな。ゲームみたいなとこは一緒だ

そういえば、この世界とか国に名前とかあるの?

『はい。この世界に定まった名は存在しませんが、この場所、この国の名は「リグセンブルグ」

全種族との平和条約が成立している唯一の国です』

リグセンブルグ...まんまゲームみたい

全種族って何種類いるんだ?

『計10種類とされています。

人間・獣人・エルフ・妖精・人魚・小人・巨人・魔人・天使・そして()()()

異能者?なにそれ?

『異能者とは、多種多様な姿をした種族で()()と呼ばれる力を宿す不老の種族です』

不死ではないのか?

『はい、寿命による死が存在しませんが他殺・自殺は可能です

急所などは人間と大差ありません』

なんか複雑な種族だな。

哺乳瓶両手に、俺がゲストと話している最中母さんは俺を抱きながらスヤスヤと寝ていた

なぁゲスト

『はい』

この世界って平和なのかな?

『・・・・・・・いいえ

あなたの知る地球と比較した場合、平和な国は数少ないと断定します

この世界では人間と異能者の戦争が頻繁に引き起こされています』

なんで戦争してるん?

『それぞれの思惑の違いです。

異能者は「人間の絶滅」人間は「異能者の絶滅」他種族は「全種族との共存」

これらの思惑の違いが問題を戦争を引き起こしました』

三つ巴なのかな?

まぁ人間と異能者は対立してるってことかな?

『そちらの考えで間違いはありません』

俺その戦争を止めたいな

『何故でしょうか。参考までに教えていただけませんか?』

まだこの世界のこと何にも知らないけどさ母さんが優しいってことはすぐに分かった

母さんみたいな優しい人が死ぬのは見たくないし、戦争ってだれかが死ぬのは嫌だしね

『あなたはお人好しですね』

誰しも戦争なんて馬鹿だと思うさ

『そういうものですか。感情というものはよくわかりません』

時期にわかるさ

んんぅ~(背伸び)よく寝たわ~

母さん本当によく寝たなもう夕陽見えてるよ

そろそろおうちに戻りましょうか~

抱きかかえられ心地よい風が吹く中俺たちは家に帰った

「レオン・バイオレット」0歳5ヵ月

地球の日本から転生させられた主人公

まだ生まれたての赤ちゃんだが中身立派な大人

白髪天パ、黒目、まだまだ愛くるしい

ジョブ「???」

称号「転生者」

スキル「自然治癒力強化.Lv99」


「シエナ・バイオレット」

「レオン・バイオレット」の母親

食べることと寝ることが大好きな優しい母親

白髪ロングヘア、赤目、ボンキュッボン

ジョブ「剣士」

称号「???」

スキル・乞うご期待


『ゲスト』

称号「転生者」に与えられるこの世界の解説役

「レオン・バイオレット」とはよく話してボケてくる

女性のAIみたいな声

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