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データベースなら、華麗に逃げてみせます  作者: なつやさい
データベース蘇る
4/41

4話


少し険しい顔をしながら、お医者様は仰ったのだ。


「足だが、怪我してから寝たきりだったから、一応治癒術等はしたんだが、歩ける可能性は低いかもしれん。」


つまり、体がショックを受けて歩けない可能性があるとの事だった。


しかし、そんなに精神が弱くはなかったらしい。


私は、1ヶ月もするとリハビリも慣れ、普通に生活が遅れるようになっていたのだ。


なんか、お医者様にごめんなさいと謝りたい気分だ。


ポプリは、歩けなかったらと泣いていたのに、あっさり歩いた私に爆笑までしてしまうし。


我ながら神経の図太さに関心してしまう。


「そうね、これなら本邸にも意外と早く行けそうね。」


ニコッと笑うポプリに、釣られて笑った。

ここはスコトス邸の別荘で、本邸はまた違う場所にある。


元々別荘で、スレッドと使用人達といたのだが、スレッドが学園に入学したのをきっかけに、本拠地を本邸に移したらしい。


なので、ここは最小人数しかいない。

個人的には少ない方が居心地がいいが、悠々と遊んでいられる訳ではない。


それに、スレッドにも1度もあっていない。

記憶では泣き虫だったのに、既に学園に行く年齢になっているのに驚きだ。

しかも、目が覚めてから1度も会いに来ていない。

……お姉ちゃん悲しいわ。


「レイナお嬢様は、スレッド坊ちゃんを気にしすぎですよ、あれでも今お年頃なんですから」


「んー、でも私の中では泣き虫スレッドのイメージしかなくて。

また泣いてないか心配になるの。」


「大丈夫ですよ、坊ちゃんは。

それに泣き虫スレッドとか言うと怒られますよ。」


くすくす笑いながら、 ポプリは紅茶を入れてくれた。

ありがとう、と受け取ると庭に視線を向ける。

この庭で良くスレッドと走り回ったものだ。


「私には、いつまで経っても可愛い泣き虫な弟よ。」



「それは、心外だな。」



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