28話
シャーロットの思っていることがわからず、レイナは首をかしげる。
彼女だって人助けをしたいだろうし、そのために回復魔法をしているのだ。
・・・・まぁ聖女になりたいわけじゃないだろうけど。
色々悩みどころがありすぎて、レイナ自身頭が痛いくらいである。
なんで、ただのサブキャラなのにこんなに巻き込まれなければいけないのだろう。
まぁそうといっていられないのだが。
「シャーロットの本音とは、なんですか?」
「まぁ、これはあんまり言わないほうが良いとおもうんだが」
「え、さっきの流れ的に話すべき内容ではないのですか?」
腕から離れて、少し怒った顔をするとジョシュアはその表情を見て何とも言えない顔をしていた。
眉間にしわを寄せても整った顔はそのままなんだなぁ~。などと的外れな事を思ってしまったのは、許してほしい。
「これは俺もあんまり言いたくなんだが、多分彼女はエディの為に力を使おうとしているんだ」
・・・・エディってさっきのエディ様?
「エディ様ですか?」
驚いて聞き返すと、ジョシュアはシーっと口に指をあてて静かにするような動作をした。
その仕草さえ整っているのだから、もうだれかスレッドを呼んできてほしい。
・・・・いやー、私本当に知っていい話なの?ころされない?
「私が知っていい話でしょうか?」
「データベースなら、なおさら知りたくもない物がみえるんだろう?」
などと、ジョシュアに言われては何も言い返せない。
好きで見えているわけではないのだが。
「エディ様の情報は見えないですし・・・それにシャーロットのも」
「そうか、でも一応近くでみている分に俺が感じることなんだが」
「シャーロットは、エディに惚れているんですか?」
「それは、わからないな」
そういってジョシュアは「そろそろ戻ろうか、眠り姫」と手を伸ばしてきた。
いつになく真剣な表情なので、間違いなくそうなのだろう。
口調はいつもの軽いのに、目が真剣な分、レイナは何も言い返せない。それにこれを教えたって事は本当に引き返せないような気がしている。
・・・・私、本当に静かに学園生活無理じゃないこれ。
ジョシュア達が王室に戻った後の屋敷内で、レイナは頭を抱えながらソファに座り込んだ。
スレッドが焦ったように背中をさすってくれるが、もう頭がいっぱいいっぱいだから許してほしい。
「姉さま大丈夫ですか?」
「ええ、ちょっと色々ありすぎて眩暈がしただけ、大丈夫よ」
「レイナ様は考えると、ショートしてしまいますから」
そっと水を差しだしてくれる、ポプリにお礼を言うと深呼吸をした。
陛下に何かされたんでは?と騒ぐ弟を宥めながら、これからの事を話し合うことにした。
・・・・だって、ジョシュア様に教えた以上関わらない訳にはいかないって事よね。
うわぁ~と頭を抱えたくなる。
しかしそれを許さないのが、長年一緒のポプリであろう。
「レイナ様、事情は分かりませんが悩んでいても仕方ないんでは?」
「ポプリ~」
「はいはい。だめでしたらまた領地にもどりましょうねー。それにあの陛下だか殿下の言い分だと、もう逃がしてくれませんよ」
「え?」
いつもの無表情とちがい、ポプリは殺気のある目をするから、余計に怖い。
スレッドも顔が引きつっているのに、レイナは首をかしげるしかない。
一体何にそんな怒る理由があるのだろうか?
「ポプリ?」
「全く穏やかな学園生活を送ってほしいのに、なんで・・・」
などとぶつぶついう、ポプリに「同感です」というスレッドの二人の姿にレイナはきょとんとするしかない。
・・・・もうわけわかんないし、スレッドの情報も浮き上がってないから、シャーロットの事ではないのよね?
データベースなのに、こんなことは役に立たないとか、だめじゃない!
などとレイナはのんきに力を恨むしかなかった。




