少女からの願い
誤字脱字、またレビューありましたら助かります。
真っ暗な世界だった。
立っているのか、座っているのか自分でも分からない。
ただ、生暖かい物に包まれている感覚しかなく、上下左右全てが闇だった。
少し怖いが、体が全く動かないから仕方ない。
そのうち、微かに泣き声が聞こえてきた。
…ど……いよ。
自分が目を閉じているのか、開いているのか。
暗闇から泣いてる声がする。
弟のスレッドかしら。
あの子泣き虫だから、すぐ泣いちゃうのよね。
まって、今慰めてあげるからね。
でも体が動かないの。
「泣かないで……」
呟いたのか、願ったのか、声が届いたのか。
声の主が近づいている気がする
……そこにいるのは?
「お姉ちゃんよ。どうしたの?」
また虐められたの?スレッドは弱いって。
お姉ちゃんが仕返ししてあげる。
……お姉ちゃん。
「そうよ、どうしたの?」
……お友達がね、可哀想なの。
「虐められてるの?」
スレッドの友達だったら、何人か見たことがある。
いじめられてるなら、私の出番ね。
……うん、何回やっても上手くいかなくて。そのうち眠くなっちゃって……頭が痛くて寝ちゃったの。
「あらあら、ならお姉ちゃんが友達を助けるわ。」
……本当に!
「うん、だから泣かないで。」
……ありがとう。お姉ちゃん。
フワッと体が動く感覚がして、目の前に少女が現れた。
スレッドが12歳なので同じ位だろうか。
見慣れない絹の白い服を着た少女が声の主だったようだ。
でも恐怖は無かった。ただ懐かしい感覚が体を包む。
少女は泣いていたので、目が赤いが顔は笑顔だった。
手には小さな機械を持っていた。
……ありがとう、お姉ちゃんなら安心だね。
「え?」
……私の記憶をあげるから、彼女を救って。
そういうと、少女はゆっくり手に持っている機械を渡してきたので、受け取るとゆっくりまた暗闇に落ちていく。
はじめまして、データベース事レイナのストーリーを書かせていただきます。
自分の読みたいと思った話なので、勢い任せが強いですが。
走り切れるよう気長に応援してください。